カルテ(診療録)とは?

カルテ(診療録)とは?
目次

カルテとは?

カルテとは、医療に関して患者の診療経過など記録したもののことです。一般的に知られている「カルテ」という言葉は、元々「カード」という意味を表すドイツ語で、診療録のことを指します。診療情報・医療情報とも呼ばれることがあります。

狭義には、医師が記入するものを指します。
広義には、手術記録・検査記録・看護記録などを含めた診療に関する記録の総称です。

カルテは医学上の資料となるだけではなく、訴訟での証拠資料、会計上の原本となるなど、社会的機能を有する書類ですので、大変重要なものと理解して扱わなければいけません。

カルテ記載の義務

医師法という法律に、カルテ記載について言及されている箇所があります。

医師法第24条

“医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。”

医師にはカルテの記載義務があり、診療したときには遅滞なく記載しなければいけません。ちなみに一定の条件で、医師事務作業補助業務として、医師の指示のもと事務職員が記載代行することを認められている内容があります。

  • 診断書、診療録および処方箋の作成
  • 主治医意見書の作成
  • 診察や検査の予約

上記の内容が、事務職員の記載代行が認められているもので、医師事務作業補助者、ドクタークラークやメディカルアシスタントと呼ばれる人たちが、診察に同席して電子カルテの代行入力や医療文書の作成代行をするなどしています。

カルテ保存の義務と保存期間

カルテには、保存の義務もあります。この点について言及された医師法と療養担当規則についても見てみましょう。

医師法第24条

“2 前項の診療録であつて、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その医師において、五年間これを保存しなければならない。”

療養担当規則第9条

“保険医療機関は、療養の給付の担当に関する帳簿及び書類その他の記録をその完結の日から三年間保存しなければならない。 ただし、患者の診療録にあつては、その完結の日から五年間とする。”

医療機関にはカルテの保存義務があり、医師法及び療養担当規則によってカルテの保存期間は5年間と定められています。

カルテの記載事項

カルテに記載されている内容についても紹介します。

  • 患者住所・氏名・性別・年齢
  • 病名及び主要症状
  • 治療方法(処方や処置)
  • 診療年月日

上記の4項目については、医師法第23条により、カルテに最低限記載することが定められています。

他には医療事務において請求業務に関わる医療保険の資格関係や、既往歴、診療費、嗜好、アレルギー、家族歴などの項目も記載されているため、個人情報のかたまりであるカルテの取り扱いには十分に慎重になる必要があります。

紙カルテから電子カルテの時代へ

紙カルテを使っている医療機関が大半ですが、現在は電子カルテの普及が進んでいます。既存の医療機関では、紙カルテから電子カルテに移行するケースが増えており、新規開業する医療機関では当たり前のように電子カルテを導入しています。

ちなみに紙カルテと電子カルテ、どちらであっても基本的に記載すべき内容は変わりません。

カルテによく記載される略語

カルテについて関連して、よく使われる略語もみてみましょう。

「Rp.」は「recipe(レシピ)」の略で、「処方」を意味し、処方する薬を記載するときに使用します。

「do」は「ditto(ディトゥ)」の略で、「繰り返し」「コピー」を意味し、「do」と記載するだけで「前回と同じ処方」ということを示せるので、大変便利な略語のひとつです。「前回do」「do処方」と記載することもあります。

ここで紹介した2つの略語は、診療報酬請求事務能力認定試験の実技試験でも目にすることが多い略語で、実務上でもよく使われますので覚えておきましょう。

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