「診療報酬請求事務能力認定試験」の平均年収は?資格取得で年収・給料は上がる?

「診療報酬請求事務能力認定試験」合格で年収・給料は上がる?

「診療報酬請求事務能力認定試験」に合格すると、年収・給料は本当に上がるのでしょうか。
今回は、社員・派遣・パートの平均年収、職業別の給料、資格手当の金額、実際の求人情報から、診療報酬請求事務能力認定試験の有効性について検証していきます。

目次

「診療報酬請求事務能力認定試験」合格でお給料は上がるの?

資格手当は、パート「時給+30円」、正社員「月給+5000円~10,000円」

診療報酬請求事務能力認定試験に合格すると、本当にお給料は上がるのでしょうか。
実は近年、人材不足の影響もあり資格手当を出す病院・クリニックが増えています。
支給額は医療機関によってさまざまですが、パートタイムでは「時給+30円前後」、正社員では「月給+5000円~10,000円」がここ最近の相場です。
なお、診療報酬請求事務能力認定試験は、合格率が30%と難しい試験のため、医療機関の評価が高く、ほかの資格よりも支給額が高いのも大きな魅力です。

医療事務の未経験者は、資格取得が「優遇条件」になっている!?

「医療事務資格の最高峰」ともいわれている診療報酬請求事務能力認定試験。
最近では、この資格の取得を採用の「優遇条件」としている病院・クリニックも目につくようになりました。
特に、「未経験可」「未経験歓迎」と書かれた求人では、医療事務の知識があるかどうかを判断するポイントとなっています。

医療事務(正社員)の平均年収は?

医療事務(正社員)の年齢別平均年収は?

それでは、医療事務の年収を見ていきましょう。
大手転職エージェントの調査によると、2017年の医療事務の平均年収は289万円でした。
なお、男女別の平均年収は男性が354万円、女性が275万円でした。
これを年齢別で見ていくと、20代が270万円、30代が306万円、40代が357万円、50代が371万円となっています。

医療事務の年齢別平均年収
年齢 年収
20代 270万円
30代 306万円
40代 357万円
50代 371万円

医療事務の職業別の年収・給料をチェック!

医療事務と一言でいっても、さまざまな職種があります。
これはほんの一部ですが、職業別の年収を見ると、病院・介護事業所・クリニックが220万円前後、調剤薬局は320万円、医療事務代行は100~300万円となっています。

医療事務の職業別の年収
年齢 年収
病院・介護事業所・クリニック 220万円前後
調剤薬局 320万円前後
医療事務代行 100-300万円

医療事務(派遣・パートタイム)の平均時給は?

医療事務の平均時給は、「派遣が1,000円~1,500円」「パートが800円~1,200円」

医療事務の派遣・パートタイムの平均時給は、地域によって差がありますが、派遣は1,000円~1,500円、パートは800円~1,200円となっています。
近年は人材不足で人が集まらないため、時給を上げるクリニック・病院も増えているようです。
とはいっても、民間企業の求人と比べると、どうしても低く見えてしまう医療事務の時給……。
ただ、女性が活躍している現場のため「家庭と仕事を両立したい」「子どもが大きくなったので仕事に復帰してみたい」という人が働きやすい点は大きな魅力です。
医療機関によっては、「資格手当」「残業手当」「住宅手当」などを設けている医療機関もあるので、求人広告を見るときはその辺りも忘れずにチェックしましょう。

「診療報酬請求事務能力認定」合格者の求人事情を教えて⁉

診療報酬請求事務能力認定試験の合格者には、どのような求人があるのでしょう?実際の求人広告から、その実態を探っていきましょう。

ケース1
「医療事務(正社員)」(東京)
月給 16万5,000円~18万円
具体的な仕事内容
  1. 病院の受付業務(来客応対、電話応対、診察券・保険証の確認、カルテ作成など)
  2. 保険診療の会計業務(診療費の計算)
  3. レセプト業務(レセプト作成、点検業務など)
勤務時間 8:30~17:00(休憩90分)
休日・休暇 4週8休・夏季休暇3日・冬季休暇3日(年間110日)
有給休暇:初年度10日(最高20日)
慶弔休暇・産前産後休暇・育児休暇・介護休暇
対偶 ◆退職金制度有(勤続3年以上)
◆賞与(年2回)
◆給与見直し(年1回)
◆役職手当
◆皆勤手当
◆時間外手当
◆資格手当
(診療報酬請求能力認定試験(医科)取得者は月額10,000円付与)
◆通勤手当全額支給
◆各種保険完備(健康・厚生・雇用・労災)
◆職員食堂の利用
◆職員旅行
◆各種イベント(忘年会・運動会)
応募資格 高卒以上、PC(エクセル・ワード入力)操作ができる方、未経験可

ケース2
「常勤 病棟クラーク(派遣社員)」(千葉)
月給 14万8,000円
具体的な仕事内容 ナースステーションでの患者対応、面会者対応、電話対応、事務業務など
勤務時間 変形 1ヶ月単位
1)08:30~17:30
2)08:30~12:30
休日・休暇 土・日・祝日・年末年始
対偶 ◆交通費全額支給(上限なし)
◆福利厚生(産前産後休暇・育児休業・介護休暇・制服あり)
◆資格手当あり(医療事務管理士、診療報酬請求事務能力認定試験)
◆新入社員研修、フォローアップ研修あり
応募資格 高卒以上、経験不問、未経験可
採用人数 2人
歓迎スキル レセプト点検の経験、診療報酬請求事務能力認定試験の資格

ケース3
「医療事務・データ入力(アルバイト・パート)」(大阪)
時給 1,000円~(能力・経験による)
具体的な仕事内容 入力業務、受付窓口、会計業務、データ入力、レセプト点検業務など
勤務時間 8:30~17:15(休憩60分)※レセプト点検時は残業あり
休日・休暇 土・日・祝日・年末年始
対偶 ◆昇給年1回
◆交通費全額支給(当社規定による)
◆各種社会保険完備
◆資格手当あり
◆人事評価制度あり
◆残業手当あり
◆財形貯蓄
◆60歳定年制(65歳まで再雇用制度有)
◆各種研修制度(階層別研修・自己啓発通信教育等)
◆賞与及び退職金なし資格 重要性 改めて
◆福利厚生サービス利用可
◆各種社内イベントあり
応募資格 高卒以上(高卒の場合は社会人経験1年以上)、経験・資格は特に問いません。
歓迎スキル レセプト点検の経験、診療報酬請求事務能力認定試験の資格

上の3件の求人は、どちらも大手求人サイトに掲載されていたものです。
この2件から、正社員・派遣・パート・アルバイトすべてにおいて、「診療報酬請求事務能力認定」の資格取得が重視され、資格手当が支給されていることがわかります。

まとめ

今回は、医療事務の最高峰資格「診療報酬請求事務能力認定試験」合格者の「給料」「資格手当は「職業別の年収」「正社員・派遣・アルバイトの求人状況」についてご紹介しました。
医療事務の年収は、民間企業の求人と比べて低めですが、女性が活躍している現場のため「家庭と仕事を両立したい」「子育てがひと段落したので仕事に復帰したい」という人が働きやすい点が大きな魅力です。
最近は、「診療報酬請求事務能力認定」の合格者を優遇する求人も目立ち、就活市場における資格の重要性が今、改めて注目されています。

➡資格の難易度についてはこちら
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