特定疾患療養管理料とは?|わかりやすく医療事務解説

特定疾患療養管理料を詳しく解説
目次

特定疾患療養管理料とは?

特定疾患療養管理料とは、厚生労働大臣が定める疾患を主病とする患者に、治療計画に基づき服薬、運動、栄養などの療養上必要な指導をおこなった場合、月2回を限度として算定できる項目です。主病とは、患者の全身的な医学管理の中心となっている特定疾患とされています。

それぞれの算定できる点数は以下の通りです。

診療所の場合 225点
許可病床数が100床未満の病院の場合 147点
許可病床数が100床以上200床未満の病院の場合 87点

許可病床が200床以上の病院では、特定疾患療養管理料を算定することはできません。初診料算定日または退院日から1月以内は、初診料や入院基本料に含まれるので、特定疾患療養管理料の算定は不可となっています。

またこの特定疾患療養管理料は、患者の療養上の計画的管理や医学的指導をおこなった場合に算定する医学管理料の算定項目の1つで、他の医学管理料の項目によっては、同一月に特定疾患療養管理料とあわせて算定することはできないものもありますので、気を付けましょう。

ちなみに特定疾患療養管理料が算定された場合、レセプトの摘要欄には「特」という略号で表記されます。

オンライン診療で情報通信機器を用いた場合の点数は?

厚生労働大臣が定める施設基準を満たしているとして厚生局に届出をしている医療機関が、オンライン診療料を算定する際、情報通信機器を用いて特定疾患療養管理料を算定すべき医学管理をおこなった場合は、「特定疾患療養管理料(情報通信機器を用いた場合)」として100点を算定します。

たとえば診療所が要件を満たした診療をおこなった場合には、「診療所の場合」の225点ではなく、「特定疾患療養管理料(情報通信機器を用いた場合)」の100点を算定するという具合です。

またこの「特定疾患療養管理料(情報通信機器を用いた場合)」の100点については、特定疾患療養管理料を初めて算定した月から3月以上経過していることを算定の条件としており、さらに月1回の算定に限るとされています。

特定疾患療養管理料の対象疾患とは?

特定疾患療養管理料の対象となる疾患について、いくつか例をあげておきます。

  • 甲状腺障害(バセドウ病、橋本病など)
  • 糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病など)
  • 高血圧性疾患(高血圧症、本態性高血圧症など)
  • 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)
  • 喘息(気管支喘息、喘息性気管支炎など)
  • …など

初診料算定日または退院日から1月以内とは

特定疾患療養管理料は、初診料算定日または退院日から1月以内であれば算定できません。この「1月以内」について、具体例を挙げて解説します。

例)高血圧症が主病で4月10日より通院の場合

4月10日に初診料を算定するので、5月9日までは初診料算定日から1月以内とし、高血圧症の管理にかかる費用つまり特定疾患療養管理料の算定はできません。

5月10日以降(つまり初診料算定日4月10日から1月経過後)の再診時に、主病である高血圧症について計画に基づき療養上の管理をおこなった場合には特定疾患療養管理料を算定できます。

ただし、初診料算定日から1月が経過した日(例では5月10日)が休日の場合、その直前の休日でない診療日に、高血圧症について計画に基づき療養上の管理をおこなったら、特定疾患療養管理料を算定することができます。

特定疾患療養管理料を算定できる?できない?

特定疾患療養管理料を算定ができるかできないか、間違いやすい例をまとめました。

対象疾患と診断された日から1月経過していないが算定できる?

特定疾患療養管理料を算定できるのは、対象疾患であると診断されてから1月経過後ではなく、初診料算定日から1月経過後です。

主病である特定疾患の管理をおこなった日が、別の傷病で初診料を算定した日から1月を超えていれば、算定できます。

対象疾患であると診断されてから1月経過後にしか特定疾患療養管理料を算定できないと勘違いしているケースが意外と少なくありません。本来は算定できるのに解釈を誤って月月2回分算定していなかったとしたら、医療機関としては損です。算定漏れのないよう、ぜひ正しく理解しましょう。

2つの対象疾患がある場合

糖尿病と高血圧症などと2以上の対象疾患があり、両方の管理をおこなった場合でも、特定疾患療養管理料の算定は1回です。対象病名が2つついているからといって、2回分の特定疾患療養管理料を算定できるわけではありません。

まとめ

診療報酬請求事務能力認定試験でも目にする機会が多い、特定疾患療養管理料の算定要件や対象疾患などを解説してきました。

ただ実務上でも算定する機会が多いものの、正しく算定要件を理解しておらず、算定漏れになっているケースも散見されます。

本コラムで解説した内容や、特定疾患療養管理料の算定可否の具体例などを参考にして、ぜひ試験や実務に役立ててください。

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