文系学生におすすめの資格 4選

理系の学生は学んだ分野によって、専門知識が身についていることが、傍目から見てもわかりやすいという特徴があります。文系の学生も同じように専門分野の勉強はしているものの、傍目から見て特徴が分かりづらいという問題があります。一目でわかりやすい自身のアピールポイントを持つには資格取得がおすすめです。

単純に経営学部卒というより、経営学部卒で中小企業診断士の資格があるというだけで、イメージは大きく変わります。そんな文系学部の学生、もしくは卒業生におすすめの取得しやすくアピールポイントになる資格を集めてみました。

自分のアピールポイントを明確に伝える

理系の学部には、それぞれ強いイメージがあります。建築や土木を学んだ学生は、建築業界や不動産業界に進む、物理や化学を学んだ学生は製薬会社や研究所などに進む、情報処理系を学んだ学生はIT企業や開発部門で活躍するなど、学んだ学問とイメージが直結しやすいものです。

一転文系の学部にはこういった強いイメージがありません。経営学部を出たからといって企業を経営するとは限らず、法学部を出た生徒が全員弁護士や検事になるわけではありません。このように文系の学部というのは、専門分野を学んだとしてもあまり強い個性が伝わりにくいのが現実です。

そんな文系の学生、卒業生におすすめしたいのが資格の取得です。資格を持つことで自身のアピールポイントが明確になり、他者にも自分がどのような人物かが伝わりやすくなります。こういったイメージの伝達は、仕事の面でも生活の面でも非常に重要です。自身のアピールポイントが一目でわかるような資格取得に挑戦してみましょう。

この記事でおすすめする資格は、実用性が高くかつイメージしやすい資格ばかり、さらにどの学部で学んだ方におすすめかというポイントについても解説していきましょう。

中小企業診断士

正式名称 中小企業診断士
資格種類 国家資格
分野 法律
認定団体 日本経営士協会
試験形式 筆記試験
受験資格 1次試験:特になし
2次試験:第1次試験合格者
試験日 1次試験 8月上旬頃の2日間
2次試験 10月下旬
口述試験 12月中旬
受験料 1次試験 13,000円
2次試験 17,200円
受験者数(令和2年度) 一次試験 11,785人
合格者数(令和2年度) 一次試験 5,005人
合格率(令和2年度) 令和2年度 42.5%
偏差値 67
中小企業診断士について詳しくはこちら

文系学生におすすめの理由① 経営に関する知識の豊富さを証明

中小企業診断士の資格は、実際に仕事をしている方が取得したい資格でも常に上位に位置する人気資格です。この資格を取得する、もしくは資格取得の勉強をすることで、企業経営や企業運営に関する知識を幅広く吸収することができます。

この資格を取得するには、1次、2次試験に加え、実務、もしくは実務講習が必要になります。この実務講習にしても、中小企業診断士としての実務を行うにしても、多くの人とかかわりあう機会が多い資格になります。

こういった人脈がのちの人生において、仕事の面でもプライベートの面でも大きな意味を持つこともあるかと思います。

文系学生におすすめの理由② 取得難易度が高いため一目置かれる

中小企業診断士の資格取得は簡単ではありません。経済学に加え、財務、法務など幅広い知識が問われるため難関資格としても知られています。しかし受験資格の条件に年齢や学歴、職歴がないので誰でも挑戦できる資格になっています。

難関資格だけに、取得しているというだけで一目置かれる存在となれるメリットもあり、このメリットは公私両面において役立てることができるメリットになります。難関試験だけにできるだけ若いうちに取得するのがベスト。実務経験に関しては実務講習で補うことができるため、大学など在学中にも取得は可能です。

また、一次試験は科目合格制が導入されているため、科目ごとに力を入れて勉強する方法も可。ただし科目合格の認定機関は3年間ですので、3年以内に全科目合格できるように計画しながら勉強をする必要があります。

経済学部・経営学部卒におすすめ

持っていることで企業経営や企業運営に関する見識があるというアピールができる中小企業診断士は、特に経営学や経済学を学んだ学生に有利な資格といえます。試験問題には経営学、経済学の科目が多く用意されていますので、大学で得た知識を試すチャンスにもなります。

将来的にも取得していることで大きなアドバンテージを得ることができる資格ですので、まずは何よりチャレンジしてみることをおすすめします。

行政書士

正式名称 行政書士
資格種類 国家資格
分野 法律
認定団体 総務省
試験形式 筆記試験
受験資格 学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日 毎年11月第2日曜日(午後1時〜午後4時の3時間)
受験料 7,000円(振込手数料は別)※非課税
受験者数(令和2年度) 41,681人
合格者数(令和2年度) 4,470人
合格率 10.7%
フォーサイト合格率(令和2年度) 41.3%
偏差値 62
行政書士について詳しくはこちら

文系学生におすすめの理由① 将来設計がしっかりしているイメージ

行政書士とは簡単に言えば書類作成のエキスパートです。官公庁に提出する書類に関しては行政書士の独占業務となっており、取得しておいて損のない資格といえるでしょう。

行政書士の資格を取得するには、幅広い法律知識が必要となるため、取得していることで法律に関してはかなり詳しい人物であるという印象を持たれます。さらにいうと行政書士は独立開業を前提とした資格です。

行政書士として業を行う、つまり行政書士としての活動をするためには、行政書士連合会に登録をしなければいけません。この登録の際に求められるのが行政書士としての独立です。つまり企業内で勤務をしながら行政書士としての仕事を行うことは禁じられており、行政書士とは独立開業をするのが前提となっているわけです。

行政書士の資格を所有しながら企業内で働いているということは、将来的に行政書士として独立開業をする意思がある人という印象を与えることもあります。つまりしっかりとした将来設計があり、その将来に向けて勉強をするために今働いているというイメージです。

法律に強く、しかも将来設計をしっかりと持っている大人な印象を与える。それが行政書士の資格が持つイメージといえるでしょう。

文系学生におすすめの理由② 人脈が広がることも

行政書士の資格を有しているということは、将来的に独立を考えているという印象を周囲に与えます。この印象がプラスに働くのは人脈が広がりやすいということです。行政書士の仕事は書類の作成だけに限られません。しかし、行政書士が単独で行える仕事には限度があります。

つまりどういうことかというと、行政書士の仕事の中には、弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士などとともに行う共管業務が非常に多いということです。もちろんほかの士業の方もこの事実を知っていますので、行政書士となり得る人との出会いは大切にするもの。これだけでも人脈の広がり方は非常に幅広いと考えることができます。

また、行政書士の資格取得はさほど簡単なものではありません。弁護士などほかの士業の資格取得が難しいため、どうしても軽く思われがちですが、資格全体から見れば行政書士も難関資格のひとつとなります。

その資格を持っているということは、それだけの知識があるということ。加えて資格取得のために努力を惜しまなかった人であるというアピールにもつながるでしょう。

法学部卒におすすめ

司法書士の資格試験は法律に関する知識が中心となります。つまり法学部などで法律に関する勉強をしてきた人におすすめの資格ということがいえるでしょう。ただし法学部で法学を学んだからと言って簡単に取得できる資格ではありませんので、挑戦する方はテキストや講習などしっかりと準備をして挑みましょう。

もちろんほかの学部を卒業された方にもおすすめの資格です。上でも触れた通り、行政書士の資格を所有しているということは、法律関係に詳しい人であることの証明になります。ほかの学部の卒業生の方でも、法律知識のアピールが必要な方、そういう分野の仕事を目指している方などは挑戦するのがおすすめです。

宅地建物取引士

正式名称 宅地建物取引士
資格種類 国家資格
分野 不動産
認定団体 国土交通省
試験形式 マークシート
受験資格 学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日 毎年10月の第3日曜日
受験料 7,000円(非課税)
受験者数(令和2年) 168,989人
合格者数(令和2年) 29,728人
合格率 17.6%
フォーサイト合格率(令和2年) 23.9%
偏差値 55
宅地建物取引士・宅建士について詳しくはこちら

文系学生におすすめの理由① 法律関係の試験問題が多い

宅地建物取引士と聞くと、建築業界や不動産業界に必須の資格であり、どちらかというと理系の学生向けの資格と思われる方も多いかもしれません。しかし、実際に宅地建物取引士の資格試験を見ると、法律の問題がほとんどです。理系的な要素はほぼなく、むしろ文系の方向けの資格であることは明白といえます。

法律のほかに税金制度に関する知識も問われる資格のため、取得するだけで法制、税制に深い知識がある人物であるというアピールができます。

文系学生におすすめの理由② 将来不動産投資でも活躍

宅地建物取引士の資格は、不動産取引の専門家の資格です。つまり不動産を購入する、売却する、貸し出す、などの契約においてその知見を発揮する資格ですので、たとえ不動産関係の職業に就かなくても、将来的に役立てるシーンのある資格といえます。

まずは自身のマイホームの購入について。その不動産の価値判断や、取引における不正の有無、また取引において買い手となる自身に不利な条件が含まれていないかなどを冷静にジャッジできます。

さらに将来的に投資目的で不動産を所有する場合にも大きな力となります。どの不動産が投資に向いているか、その取引に不備はないかなど、専門的な視点で判断することができ、投資の面においても大きな成果を見込めるでしょう。

また、宅地建物取引士の資格を持っているということは、不動産の権利関係や陶器に関しても知識があるということになります。この知識は遺産相続などのシーンで非常に役立ちます。実家の相続に関して親族間で揉め事が起きても、宅地建物取引士としての立場で冷静に判断をすることができるでしょう。

仕事以外の面でも役立つことが多い資格だけに、取得することは人生おいて大きなメリットとなる資格といえます。

法学部卒におすすめ

宅地建物取引士の資格試験は、法律の問題が多いため、やはり法学部などで法律に関して学んだ方が有利な資格といえます。また、宅地建物取引士という資格自体が非常にメジャーな資格のため、ほかの学部を卒業された方でも、取得しておくと周囲からの評価が上がる可能性は高い資格です。

文系の学部を卒業した方で、何か資格をと考えている方には、特におすすめしたい資格になります。

ファイナンシャルプランナー

正式名称 ファイナンシャル・プランニング技能士
資格種類 国家資格
分野 金融
認定団体 厚生労働省
試験形式 筆記、マークシート、口頭、面接
受験資格 FP3級:誰でも受験可能

FP2級:以下のいずれかに該当する人
1)3級FP技能検定の合格者
2)FP業務の2年以上の実務経験者
3)厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
4)日本FP協会認定の「AFP認定研修」を終了した人

FP1級:以下のいずれかに該当する人
1)1級学科試験の合格者
2)CFP資格審査試験の合格者
3)CFP認定者
試験日 FP2級〜3級の試験日:年に3回(5月・9月・1月)に実施
FP1級の実技試験日:年に3回(2・6・10月)実施
受験料 FP3級
学科:3,000円
実技(個人資産相談業務):3,000円
実技(保険顧客資産相談業務):3,000円

FP2級
学科:4,200円
実技(個人資産相談業務):4,500円
実技(保険顧客資産相談業務):4,500円

FP1級
学科:8,900円
実技(資産相談業務):25,000円
※各非課税
受験者数(2021年5月) 2級 学科試験 26,799人 実技試験 20,608人
合格者数(2021年5月) 2級 学科試験 14,902人 実技試験 13,739人
合格率 FP3級:学科試験83.25%、実技試験76.65%
FP2級:学科試験55.61%、実技試験66.67%
FP1級:-
フォーサイト合格率(2021年5月 FP2級) 92.8%
偏差値 38〜57
ファイナンシャルプランナー・FPについて詳しくはこちら

文系学生におすすめの理由① 社会的信用が高い

ファイナンシャルプランナー(以下、FP)とは、資産運用などに関して顧客に対してアドバイスをすることができる資格です。他人に対してアドバイスができる資格を持っているということは、それだけ社会的信用が高い資格と言い換えることができます。

ほかにも社会的信用の高い資格は、弁護士や医師などがありますが、こういった資格の中では比較的取得難易度が低いのもFPの資格の特徴といえるでしょう。

FP、特に国家試験であるファイナンシャル・プランニング技能士2級以上の資格を所有することで、社会的信用が高く、さらに金融関係の知識が豊富な人物であるというアピールができます。

文系学生におすすめの理由② 普段の生活でも実用性あり

FPの資格を取得するメリットは、何も周囲へのアピールだけではありません。自身の将来設計に関しても非常に心強い知識が身に就く資格でもあります。少子高齢化が続く現代の日本において、将来への不安は小さなものではないでしょう。

人生100年時代と言われ、さらに年金だけでは2,000万円不足するなどという数字も発表されるなど、今現役世代として働いている方、そしてこれから社会に出る方は大いなる不安の中で生活をしています。

その漠然とした不安を現実のものと捉え、しかもその対策を具体的に、冷静に考えることができるのがFPです。

さらのその知識や見識は自身にとどまらず、友人や知人、親族に対するアドバイスという形でも活かすことができます。

法学部・経済学部卒におすすめ

FPの資格を取得するには、金融関係、保険関係、年金関係などの法律や制度に関して詳しい必要があります。そう考えると向いているのは法学部、経済学部などで学んだ方ということになるでしょう。

特に資産運用などのケースではどうしても数字面での強さが問われます。文系の学問の中ではもっとも数字に強いといわれる経済学を学んだ方などには最適な資格といえるかもしれません。

まとめ

専門分野に関する勉強をしているのに、その専門性が周囲に見えづらいのが文系の学部を卒業した方の悩みではないでしょうか。そんな悩みを解消するには、やはり一目でその意味が分かりやすい資格を取得するのが最善の方法です。

資格を取得していることで、どの分野に強い人間か、どの分野に興味があるのかというアピールができるだけでなく、目標に向かって努力ができる、そしてその努力の結果を残せる人物であることが、周囲に伝わりやすくなります。

もちろん自身の仕事で生かせる資格を所有するのもおすすめですが、できれば難関といわれる資格、難しくはないものの知名度が高い資格などに挑戦し、自身のアピールポイントとして活用していきましょう。