理系の大学生が目指すべき4つの資格とは?目指す資格の選び方も解説

理系の学生の多くは、大学で専門的な分野を学び、その知識を活かせる業界への就職を目指すもの。

そんな中学生時代に資格を取得する必要はあるのかどうか、取得するのであればどんな資格がいいのかを解説していきます。

実際に使える資格や、目指す資格の選び方など、学生の間に知っておきたい資格に関するポイントをまとめました。

目次

理系学生の資格取得をおすすめする理由

大学生というのは、どの学部で学んでもある程度専門分野を選択して学ぶことになりますので、卒業するころにはある程度の専門知識を身に着けることになります。

文系の学生もそれぞれの学部で専門的な知識を学ぶことになりますが、就職において活かせるほど特徴的な専門性は少ない傾向にあります。

対して理系の学部はその専門性が卒業後の就職に直結するケースが非常に多く、これが理系と文系の大きな違いといえます。

そんな理系学生にこそ資格取得をおすすめする理由を4つ紹介していきたいと思います。

社会人になると資格取得が難しくなる

これは理系も文系も関係なく、シンプルに社会人になると自分の時間が少なくなります。学生時代の方が自分のために使える時間を確保できますので、当然資格取得にかける時間も取りやすくなります。

将来的に資格取得を考えているのであれば、学生時代に取得するのがおすすめ。仮に学生時代に取得まで至らなくとも、学生時代から勉強を始めることで、就職後の勉強時間を短縮することも可能です。

自身が進みたい業界で活用できる

理系の学生の方は、選んだ学部によって進むべき業界がある程度固まっているという方が多いかと思います。進む業界がある程度固まっているということは、その業界で有効に活用できる資格もある程度絞られているということ。

分駅の学生と比較すると、狙うべき資格がハッキリしていますので、むしろ資格取得を目指しやすいというメリットもあります。このメリットを生かすべきでしょう。

就職後の収入アップに繋がる

将来的な部分を考えれば、資格取得による収入アップが目指せるという点です。

就職をし、いろいろな業務を行う中で、その業務において有効に活用できる資格を取得しておけば、当然ながら収入はアップします。資格を取得しておくことで任される業務があるケースもありますし、簡単に言ってしまえば昇進・昇格の近道となる可能性を持つのが資格の取得です。

もうひとつ収入アップとしては「資格手当」があります。多くの企業では福利厚生の一環として「資格手当」を支給しています。資格手当とは、企業が指定した資格を取得していることで、毎月の給与に加えて支給される手当。毎月5,000円の資格手当でも、年間で6万円の収入アップとなります。

ガクチカ対策

将来的な部分ではなく、直近の問題解決にも役立つのが資格の取得。学生の方にとって直近の問題、つまり就職活動です。

就職活動には面接試験が必ずといっていいほど行われ、その面接で高確率で聞かれる質問が「学生時代に力を入れた活動は?」といういわゆる「ガクチカ」の質問です。

この「ガクチカ」は、いつの時代も学生を悩ませる質問ですが、特に2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大で、思うような学生生活を送れなかった学生にとっては非常に答えが難しい質問です。

そこで、感染拡大を防止するために自宅にいる時間が増えたため、その時間を有効に活用し、資格を取得したという話は、十分にガクチカとして使える答えとなるでしょう。もちろん取得する資格は、その業界で有効活用できる資格にしましょう。また、取得が難しい資格ほど、就活では使える資格となるでしょう。

理系学生の就活で有利に働く資格の特徴

多くの大学生の方が不安に感じているのは、恐らく就活に関してでしょう。2022年現在日本経済は全体的に良好な状況とはいえません。そんな中、就職活動に挑むのは大きな不安があるでしょう。

ハッキリ言ってしまいますが、資格取得が就活で大きなプラスがあるということはありません。しかし、資格を取得することで、ある程度就活を有利にできる可能性はあります。

では、大きな影響がないとはいえ、就活に影響を及ぼす可能性がある資格の特徴を紹介しましょう。

専門知識をさらに印象づけることができる

理系の学生は学部や専攻した学問により、就職後有効に活用できる専門知識を身に着けることができます。

この専門的な知識がしっかり罪についていることを証明する資格の取得は、エントリーシートの時点で企業側に好印象を与える材料となります。

単に情報技術を学んだという学歴だけではなく、そこに情報処理技術者試験合格という一文があれば、学校で学んだ知識だけではなく、実戦で即活用できる知識があるということが伝わりやすくなります。

自身が持つ専門知識を、客観的に証明できるような資格は、就活でも好印象を与えるでしょう。

足りない部分を補完することができる

理系の学生は専門的な分野を学んでいるイメージが強いというのは、メリットでもありデメリットでもあります。専門分野の知識があるということは、それ以外の分野の知識が賭けている可能性があるということ。

こういった部分を埋める資格も、就活である程度影響を与えるでしょう。

自身が学んだ知識と、自身が目指す業界や職種を考え、足りないと思われる部分を補完できるような資格を選びましょう。

理系学生におすすめの資格4選

上でも紹介した通り、どの資格を目指すかは自身が学んだ分野や、進みたい道により決まります。

とはいえ、これだけではイメージしづらい部分もあるかと思いますので、実際に多くの理系学生が取得してもプラスが大きいと思える資格を4つ厳選して紹介しましょう。

おすすめ資格① ITパスポート

正式名称ITパスポート
資格種類国家資格
分野IT
認定団体経済産業省
試験形式四肢択一式
受験資格特になし
試験日随時
受験料5,700円
受験者数(2022年度)231,526人
合格者数(2022年度)119,495人
合格率(2022年度)51.6%
フォーサイト合格率(2022年度)96.2%
偏差値45
ITパスポート検定について詳しくはこちら

ITパスポートとは「情報処理技術者試験」という国家試験の中のひとつの区分。ITに関する基礎的な知識や、ITを利用する上で知っておくべき知識が身についていることを証明する資格です。

おすすめする理由

ITパスポートの資格は、取得したから何ができるというタイプの資格ではありません。ITに関する知識を持っていることを証明する資格であり、どんな業界でもプラスのイメージを与えやすい資格です。

ITパスポートは情報処理技術者試験の一番下の区分である資格。問われるのは社会人として基本的に知っておくべきIT知識やITマナーがあることを証明する資格ですので、難易度がそこまで高くないこともおすすめの理由となります。

資格取得のメリット

資格取得の大きなメリットは、まず業界を問わずある程度の評価を受けられる資格であるという点。

現状ITを利用しないで業務を行う企業はほとんどないと言っても過言ではありません。ITを活用している企業であれば、全ての企業において求められるIT知識が身に付きますので、どの業界でも有効になる資格となります。

おすすめする分野

上記の通り、分野を限定せずに活躍できるのがITパスポートの資格であり、すべての理系学生におすすめの資格となります。

独学でも100時間程度の勉強時間で合格が目指せる試験ですし、CBT方式を採用し、いつでも受験できる資格ですので、全ての理系学生におすすめしたい資格です。

おすすめ資格② 基本情報技術者

正式名称基本情報技術者試験(FE)
資格種類国家資格
分野情報
認定団体独立行政法人情報処理推進機構
試験形式CBT(Computer Based Testing)方式
受験資格特になし
試験日5月(上期試験)
10月(下期試験)
受験料5,700円
受験者数(2023年度)89,473人
合格者数(2023年度)43,348人
合格率(2023年度)48.4%
フォーサイト合格率
偏差値48
基本情報技術者試験の詳細情報

基本情報技術者資格は、ITパスポート同様に情報処理技術者試験のひとつの区分に位置する資格です。

ITパスポートよりもひとつ上の区分となる基本情報技術者資格。ITパスポートとの違いは、知識の専門性です。

ITパスポートは上記の通り、分野を問わずどの分野でも活用できる基礎的な知識を証明する資格。対してこの基本情報技術者は、IT業界など専門的な分野で活躍するための知識が問われる資格です。

おすすめする理由

IT業界と言っても近年はいろいろな分野に広がりを見せ、就職先としては非常に多くの選択肢がある状況です。

こうした状況ですので、基本情報技術者資格を取得していることがプラスに働くことも多くなるでしょう。

また、メーカーなど直接IT業界とは言いづらい業種でも、社内にITチームを持つ企業も増えています。こうした職種でも十分に活用できる資格となります。

資格取得のメリット

基本情報技術者資格は、実際に社会に出ても活用できる資格です。そのため企業によっては基本情報技術者資格に資格手当を支給しているケースも少なくありません。

基本情報技術者の資格手当の相場は5,000~10,000円と言われています。就職後の給与を考えればこれは非常に大きなプラス。

基本情報技術者の資格を取得することで、就活である程度好影響を与えるだけではなく、就職後の収入アップも目指せるのが大きなメリットです。

おすすめする分野

おすすめ分野は近年増加傾向にありますが、やはり中心となるのはIT業界でしょう。特にSEなど技術者の職種を目指す方におすすめの資格です。

特に情報技術などを学んだ学生の方が、その専門知識を裏付けるために有効になる資格とも言えるでしょう。

おすすめ資格③ 日商簿記2級

正式名称日商簿記検定
資格種類公的資格
分野会計・財務
認定団体日本商工会議所,各地商工会議所
試験形式筆記
受験資格学歴・年齢・性別・国籍に関係なく受験可能
試験日簿記2・3級:2月・6月・11月の年3回
受験料簿記2級:4,720円
簿記3級:2,850円
受験者数(2023年2月)簿記2級:12,033人
簿記3級:31,556人
合格者数(2023年2月)簿記2級:2,983人
簿記3級:11,516人
合格率(2023年2月)簿記2級:24.8%
簿記3級:36.5%
フォーサイト合格率(2023年2月)簿記2級:86.4%
簿記3級:87.5%
偏差値2級:58
3級:47
簿記の詳細情報

少々意外に思えるかもしれませんが、特に理系の学生の方におすすめしたいのが日商簿記2級の資格です。

日商簿記の資格は、主に経理担当者などでデスクワークをする方が取得する資格です。理系の学生が目指すイメージは薄いかもしれませんが、実はおすすめの資格。

日商簿記の知識にはある程度の数学的知識が必要になります。当然文系の学生よりも理系の学生におすすめの資格となります。

日商簿記の資格を目指すのであれば、2級以上の取得がおすすめ。2級となると商業簿記に加え、工業簿記の知識を持つことが証明されます。中小企業の経理担当者を務めることができますので、就活でもある程度効果が期待できる資格です。

おすすめする理由

日商簿記2級を取得すれば、業界を問わず活躍できるというのがおすすめする理由です。経理部門は業種に関係なく、会社組織である以上絶対に必要な部門。まだ将来の道を決めかねている方には特に押し示したい資格となります。

また、理系の学生だからと言ってすべての学生が専門職を目指しているわけではないでしょう。いろいろな分野、特にデスクワークを希望するという方は、日商簿記という資格は非常に有効。

専門知識だけではなく、デスクワークなどでも活躍できることを証明することができ、いわゆるイメージ上不足している部分を補完してくれる資格となります。

資格取得のメリット

日商簿記の2級以上を取得すると、商業簿記の知識に加え、工業簿記の知識も身に着けることができます。

もちろん経理などのデスクワークでは即戦力となる知識ですが、日商簿記2級のメリットはこれだけではありません。

商業簿記、工業簿記の知識が身に就くことで、企業の財務諸表からその企業の状況を読み取ることも可能に。デスクワーク以外の部門でも、十分に活躍できる知識を身に着けることになります。

おすすめする分野

日商簿記2級の資格は、どんな業種でも活躍できる資格。上記の通りまだ将来進むべき道が定まっていないという方でも、まず取得してから就活に挑むのがおすすめです。

業種で考えるよりは、やはり職種で考えるのが良いでしょう。現場や営業といった業務より、総務や経理といったデスクワークを目指したいという方におすすめの資格となります。

おすすめ資格④ 危険物取扱者

正式名称危険物取扱者乙種4類
資格種類国家資格
分野工業
認定団体都道府県知事
試験形式マークシート
受験資格特になし
試験日随時
受験料4,500円
受験者数(令和4年度)223,009人
合格者数(令和4年度)70,211人
合格率(令和4年度)31.5%
フォーサイトの合格率-
偏差値45
危険物取扱者について詳しくはこちら

危険物取扱者の資格は国家資格であり、あらゆる危険物の取り扱いや、無資格の方が取り扱う際の立ち合いができるようになる資格です。

危険物取扱者の資格には「甲種」「乙種」「丙種」の3種類があり、「甲種」は大卒資格がないと受験できませんので、在学中に狙うのであれば「乙種」か「丙種」となります。

「丙種」は一部の可燃物のみ取り扱える資格であり、他者が取り扱う際の立ち合いをする資格は持ちませんのであまりおすすめできません。

在学中に狙いたいのは「乙種」の資格。「乙種」は危険物によって6つの「類」に分かれていますので、将来自分が進む分野で活用できる「類」を見極めて受験するといいでしょう。

おすすめする理由

まずは取得難易度の低さがおすすめする一つ目の理由です。

乙種資格には6つの類がありますが、理系の学部で化学の勉強をされた方であれば、どの類の試験であってもそこまで難易度は高くないでしょう。

もうひとつの理由は、就職後に十分活用できる資格であるという点。もちろん進むべき分野で必要となる類を選んで取得する必要がありますが、どのような現場でも危険物を取り扱う以上危険物取扱者の資格は必要です。

取得しやすさと将来性のバランスが取れた資格といえるでしょう。

資格取得のメリット

資格取得のメリットは、就職ができた場合希望する部署を目指しやすいということ。繰り返しになりますが、危険物を取り扱う以上危険物取扱者の資格は必須です。その資格を持っている方は当然優先的に希望部署に配属される可能性が高くなります。

また危険物取扱者の資格が資格手当になっているケースも少なくありません。収入アップという点でも有効な資格といえるでしょう。

おすすめする分野

危険物取扱者の資格は活躍の場が限られています。限られているものの、その分野では大きく活躍する資格ですので、その分野を目指す以上取得をする意味は非常に大きな資格です。

活躍する分野は危険物を取り扱う業種となります。化学薬品工場や製薬会社など、危険物を取り扱う業種を狙いましょう。

取得する資格を選ぶポイント

就活を控えた大学生、特に理系の大学生の方が資格取得を考えた場合、どのような資格を選ぶべきか。一般的におすすめの資格は上で4つ紹介しましたが、資格はこれだけではありません。

理系の学生が目指す資格を選ぶ際のポイントを紹介しましょう。

就活では資格取得が大きなメリットにはならない

まず大前提として覚えておきたいのは、資格取得が就活で大きなメリットとなることはないということです。

企業側の採用担当者が重視するのは、応募してきた学生の人間性や将来性。学歴や持っている資格はそこまで重視されるものではありません。

「就活で有利になるために資格を取得する」という考えはまずは捨てておいた方が良いでしょう。

就活でプラスになることを考えるのであれば、面接試験でのガクチカ対策として語れる資格。この場合はできるだけ難関資格の方が評価は高まります。

目的意識を持って資格を選ぼう

目指す資格は就活のためではなく、就職後の職場で使えるかどうかが重要。将来性と自分が進みたい道をしっかりとリサーチし、その中で持っていることで自分の成長にプラスになるような資格を狙いましょう。

また将来取得したい資格がある場合、その資格取得に繋がる資格を取得するというのもひとつの手。資格の中には、ほかの資格を取得していることで受験科目が免除になるような資格もあります。

いずれにせよ将来を見こして、目的意識を持って取得する資格を選びましょう。

どんな理系学生が資格取得を目指すべきか

就活で有利になるということは少ないと聞いて、資格を取得するかどうか考えてしまうという学生の方もいらっしゃるかと思います。

特に理系の方は研究など学校でしなければならないことも多く、学校とアルバイトの時間を考えると、残された時間は貴重な時間です。その貴重な時間を資格取得の勉強に充てる価値があるのかどうかと考えてしまうかもしれません。

では、理系の学生の中でも、どんな方が資格取得を目指すべきか、このあたりを考えていきましょう。

希望職種の応募条件に資格取得がある方

学生時代に資格を取得すべき方として、真っ先に考えられるのがこのケース。

理系の学生の方は専門的な職種を目指すケースが多く、専門的な職種となると、そもそも応募条件に資格の取得が含まれているケースがあります。

こういった職種を目指す方は、必ず学生の間に定められた資格を取得しておきましょう。

自身の知識やスキルを証明したい方

自分が学んだ分野とは直結しない業種への就職を目指そうという方も資格を取得するのがおすすめです。

理系の学生だから、理系の学部だからと言って、学校で学んだ分野の職種を目指すとは限りません。こういう方は採用する企業側としても、積極的に採用しようとは考えにくいものです。

もちろん就職できるかどうかで一番大きなポイントとなるのは、その方の人間性や将来性です。とはいえそれ以外の部分でもしっかりアピールしたいとなると、目指す分野で活躍できる資格や、自分の能力を証明するような資格を取得しておくのがおすすめです。

資格取得を考える理系学生が持つ疑問に回答

実際に理系の学部に所属する学生の方で、これから就活に挑むという学生の方たちが、資格取得に関してどのような疑問を持っているのかを調べてみました。

そこで目立った疑問を紹介しつつ、その疑問に対する答えも紹介していきたいと思います。

疑問① 資格取得で就活は有利になるのか?

記事中でも紹介しましたが、資格を取得していることが就活で有利に働くというケースはほとんどありません。

新卒の学生を採用する企業側が、学生に求めているのはその方の人間性や将来性。学歴や資格の有無などはそれに付随する項目でしかなく、資格があるから就活で有利になるというほどの力はありません。

ただし、一部就活でも有利になるケースはあり、それは応募条件に資格取得が義務付けられているケース。決して多くはありませんが、こうした職種を目指すのであれば、しっかり資格を取得しておきましょう。

もうひとつは就活の面接対策。就活の面接では、高確率で「ガクチカ」、つまり学生時代に力を入れた活動に関して聞かれます。この質問に対する答えは、多くの学生の方が悩んでいる所かと思いますが、この回答に資格取得が活用できます。

こういった仕事を目指し、そのための知識を深めたいと自主的にこの資格を取得しました。こういった内容の答えでガクチカ質問をクリアできます。

就活自体で有利になるかどうかというよりも、さらに先を見て資格を取得するように考えるのがおすすめです。

疑問② 収入アップを目指すために資格取得は必須か?

資格の取得は収入アップに直結します。資格を持っていることで任される仕事があったり、持っている資格が資格手当の対象であれば、毎月の収入はアップするでしょう。

また、資格を持っていることで就職後の仕事がスムーズに進んでいけば、当然ですが昇進や出世にも影響するでしょう。

就職後の収入アップに資格取得が必須というわけではありませんが、資格を取得していることで収入アップの期待度が高まるという点は否定できません。

それならば社会人になってから資格を取得してもいいと考えたいところですが、そう簡単な話ではありません。就職後仕事が始まれば、自分の時間を確保するのは難しくなります。

一般的な社会人が、仕事をしながら確保できる勉強時間は1日2時間程度とも言われており、この勉強時間で資格を取得しようとなると、かなり長期間の勉強期間が必要になります。

大学生の中でも理系の学生は研究などもあり忙しいとは思いますが、それでも就職後と比較すれば時間の確保は難しくありません。資格に挑戦するのであれば、学生時代の方が短期間の勉強期間で取得を目指せるでしょう。

仮に学生時代に取得まで至らなかったとしても、学生時代に勉強を進めることで、就職後に必要な勉強時間を短縮することも可能。

収入アップのためにも、学生時代から資格取得を考えておくのがおすすめとなります。

疑問③ どんな資格を目指すのがいいのか?

一言で資格といってもその種類は非常に多く、自分が度の資格を目指すべきかは悩ましいところでしょう。

基本的な考え方としては、まず自分が目指す業界で活用できる資格であることがひとつの考え方です。

資格の取得は取得すること自体が目的ではなく、取得した資格をどのように活かして行くかが目的です。資格取得はそのための手段ですので、自分がやりたいこと、目指したい道をしっかりと見定めて、その助けとなるような資格を取得しましょう。

こうした考え方で資格取得を目指すと、徐々に自分に合った業界というのが見えてくることがあります。最初はこの道を進もうと考えていたものの、そのために必要な資格試験の勉強をする中で、別の道に興味が湧くということも、ない話ではありません。

自分の可能性を広めるという点でも資格取得はおすすめ。まずは自分の目指す道、自分の将来に役立つのはどのような資格かを考えてみましょう。

まとめ

文系の学生と比較すると、理系の学生は就職がしやすいと言われています。

これは理系の学部で専門分野の知識を身に着けることで、その専門知識を活かせる分野への就職がしやすいというのがその理由です。その専門分野の知識を証明することができるのが資格の取得です。

とはいえ、資格を取得したからと言って就活が楽になるということはまずありません。もちろん多少有利になる可能性はありますが、大きな力とはなりませんのでこの点は注意しておきましょう。

理系の学生は就活のタイミングになっても、学校内での勉強や研究があり、文系の学生ほど時間に融通が利くわけではありません。そんな中で資格の取得を目指すのであれば、しっかりと厳選して目指しましょう。

資格を選ぶポイントは、まずは目指す業界で活用できる資格であること。専門分野を目指す学生は、その専門知識を持っていることを証明するために取得するのがいいでしょう。反対に自分が学んだ分野以外の業界を目指すという方は、自分がその業界で活躍できることを証明するような資格を目指しましょう。

つまり目指すべき資格は2タイプ。自分の専門知識をより強化するような資格か、自分に足りない部分を補完するための資格です。

いずれにせよ資格はその場のことだけ考えて取得するのではなく、将来のことを考えて取得しましょう。自分が進みたい道で活用できる資格をしっかりと見極めることが重要です。

学校の勉強や研究が忙しいという方は、その合間の勉強で目指せるような資格から狙ってみるのもおすすめです。