国内旅行業務取扱管理者試験の講評2018(平成30年度)

試験講評

2018(平成30年度)国内旅行業務取扱管理者試験の講評

2018/09/04

今年の国内旅行業務取扱管理者試験は、9月2日に例年と同様の形式で行われました。

出題形式や内容などは例年と同様で、また難易度も昨年と同じく取り組みやすい出題であったようです。
以下、科目ごとに見ます。

1.旅行業法及びこれに基づく命令

25問中22問が、該当する記述を1つ選ぶ形式で、ほぼ法の条文の順に沿った出題でした。

この形式は曖昧な知識に関する記述があっても、選択肢を比較して、より正解らしいものを選べば合格点は確保できます。
また、今年は旅行業法及び施行規則が改正されました。これに関しては「地域限定旅行業者の選任する旅行業務取扱管理者と営業保証金」、「旅行業者が取引相手に交付する書面」、「旅行サービス手配業者」に関する出題があった程度です。改正された年の試験ですので、この程度の出題なのでしょう。来年以降はもう少し踏み込んだ内容が出題されるかもしれません。
最後の25問目に雑則及び罰則に関する出題がありました。出題内容も細かな点に触れており、いわゆる「捨て問」として扱ってよかったでしょう。

この科目は、出題のテーマが限られるため、意外な出題が少ないことが特徴です。 今年の問題も、テキスト等で基本的な内容を把握して、多くのテーマについて問題を解いておけば、合格基準は確保できる内容でした。

2.旅行業約款、運送約款及び宿泊約款

標準旅行業約款では、昨年半数近くあった「正しいものをすべて選んでいるものはどれか」という形式が少し減り、時間が掛からなくなった印象です。範囲は旅行業法より広いものの、出題項目は決まっており、確実な知識を基に選択肢を絞り込んでいれば、正答率が上がります。
今年も、一定の学習期間があれば高得点も十分ありうる問題でした。
2番以降のその他の約款は、準備にあまり多くの時間がありませんが、これまで出題された項目が中心ですので、直前に過去の出題について目を通しておけば2~3問の正解は可能でしょう。

3.国内旅行実務

今年の配点は、運賃・料金が52点(13問)、観光地理が48点(24問)でした。ここ4年間はほぼ半々の割合で、変化がありません。今年は問題の前半が運賃・料金で、これにどの程度時間をかけてよいか迷ったかもしれません。人によっては、最初に観光地理を短時間で済ませて、落ち着いて運賃・料金を解いた方がよいでしょう。(この後、総合管理者試験を受験する予定の方は、どのような解答の順序がご自分に向いているのか決めておくとよいと思います。)

運賃・料金の内訳は、まず貸切バスが3問出題されました。
平成26年の「告示」に関するものが今年も出題されましたが、あまり凝った出題ではなく、時間や距離の端数処理を覚えていれば対応は可能でした。
次にフェリーと宿泊が各1問。貸切バスも含めて、この3つの分野は、出題される項目がある程度決まっていますので、「指定制の座席の場合の運転者や小児の運賃、客室の超過利用の場合の料金、違約料の発生時期」など、過去問を通じてマスターしておけば得点源になります。
その次のJRに関する出題が最も多く、6問出題されました。内容は基本的な知識が多く「小児の運賃・料金、乗継割引、幹線と地方交通線にまたがる運賃、のぞみの差額、JR券の払い戻し」などです。
こう書くと簡単なようですが、これまでこの分野の知識が全くなかった方にとっては、浅く広い知識を用いて応用問題を解くには、ある程度の学習時間が必要だったでしょう。このあたりが合否の分かれ目です。
最後は航空に関する分野が2問で、どちらも全日本空輸の運賃規則の問題でした。全日本空輸は7月1日から「有効期間や払い戻し」に関し改正がありましたが、それらには関係ない出題で、一般的な知識を問うもので、解答しやすかったと思います。

観光地理は、前半は著名な観光地に関する出題が多く、問題文を読むだけで(選択肢がなくても)正解できる問題が多かったようです。ただ、後半の組合せ問題や、沖縄本島の観光地の位置関係の知識が必要な問題は、簡単とは言い切れません。やはりこの分野は50%を超える正解率を当面の目標として、それをクリアすることを心がけるべきでしょう。

4.国内旅行業務取扱管理者試験を受けて最後に

合格基準は、例年合格発表時に公表されますが、各科目60%で一定しています。
今年もおそらくそうなると思います。これを意識して効率的に偏りのない学習を進めてきた方々は、よい結果が得られると思います。
この後総合管理者試験を受験する皆さまは、これに海外実務が加わります。
時間の多くはこの科目にかけると思いますが、国内実務は少し傾向が変わります。航空運賃の制度、JRの特急料金などは、最近の問題を見直して、必要な知識の再整理をお勧めします。

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