令和3年度 総合旅行業務取扱管理者試験の解答速報・試験講評

2021/10/25

解答速報

10月24日(日)に実施されました、令和3年度 総合旅行業務取扱管理者の解答速報を公開いたします。

旅行業法及びこれに基づく命令
(各4点×25問)
(1) (2) (3) (4) (5)
b a d a d
(6) (7) (8) (9) (10)
a d d d c
(11) (12) (13) (14) (15)
b d d a a,c
(16) (17) (18) (19) (20)
a,b,c,d a,b a,b,c,d a,b,d a,c
(21) (22) (23) (24) (25)
a,b,c,d a,c a,b,c,d b,c a,c,d



旅行業約款、運送約款及び宿泊約款
(問1〜問20:各4点×20問、問21〜問30:各2点×10問)
(1) (2) (3) (4) (5)
d b c c a
(6) (7) (8) (9) (10)
d b a a d
(11) (12) (13) (14) (15)
b d c b a
(16) (17) (18) (19) (20)
b b a,d a,b,d b,d
(21) (22) (23) (24) (25)
b b a a b
(26) (27) (28) (29) (30)
a b a a b



国内旅行実務(問1〜問20:各2点×20問、問21〜問32:各5点×12問)
(1) (2) (3) (4) (5)
c b b b d
(6) (7) (8) (9) (10)
d d d d d
(11) (12) (13) (14) (15)
d c c d b
(16) (17) (18) (19) (20)
d a,b,c a a,b,c a,b,c
(21) (22) (23) (24) (25)
c c d d c
(26) (27) (28) (29) (30)
c c a c a
(31) (32)
d b



海外旅行実務
(問1〜問24,問45〜問52:各5点×32問、問25〜問44:各2点×20問)
(1) (2) (3) (4) (5)
c d c c b
(6) (7) (8) (9) (10)
c d d a d
(11) (12) (13) (14) (15)
b a,b a,b,c b b,c
(16) (17) (18) (19) (20)
a,c b c c c
(21) (22) (23) (24) (25)
c d d b d
(26) (27) (27) (29) (30)
b d a c d
(31) (32) (33) (34) (35)
a a b c a
(36) (37) (38) (39) (40)
a b b b a
(41) (42) (43) (44) (45)
b a,b,c a,c a,b,c b
(46) (47) (48) (49) (50)
b c b a,b a,b,c
(51) (52)
c b,c

試験講評

10月24日(日)に実施されました、令和3年度 総合旅行業務取扱管理者の試験講評を公開いたします。

本年の試験は例年よりも2週間遅く実施されました。東京会場では山手線が渋谷駅工事のため運休・大幅減する日と重なりましたが、大きな影響を受けることなく、予定通りに試験が実施されたようです。

問題を眺めてみると、法令・約款は概ね例年通りの傾向でした。一方、実務分野では過去にない難解な問題が目立ちました。特に海外旅行実務では、多くの受験者がてこずったのではないでしょうか。

いわゆる定番問題もしっかり出題されていますが、後半の問題ほど難易度が増し、例年にない厳しい内容です。コアとなる問題を確実に正答する力+αの力量が問われる内容でした。

1.旅行業法及びこれに基づく命令

各テーマからの出題バランスは、ほぼ従来のとおりです。しかし多肢選択問題は昨年の8問から3問増加し、計11問が出題されました。

消去法が使えないので、多肢選択問題の増減はそのまま難易度の上下につながることが多いものです。また、多肢選択問題はすべてa,b,c,dの4肢であり、3肢の問題は消えました。しかも、そのa,b,c,dすべてが正解のものが4問ありました。

同じ解答が並ぶと不安になるものです。ただ、ほとんどの設問が「正しいもの(該当するもの、定められているもの)」をすべて選ぶ問題でしたので、規定をしっかりと理解していれば正答率は上がったと思います。

その他の問題も含め、個々の選択肢そのものは平均レベルの難易度でした。その中では、問14の弁済業務保証金制度に関する問題が難しかったものと思います。問7のcと問8のdは一見よく似ているのでうっかりミスに注意が必要です。

他には特段難しいものもなく、多肢選択問題が増えたことを加味しても、全体では例年並のレベルでした。

2.旅行業約款、運送約款及び宿泊約款

約款も、出題傾向は例年と変わりません。多肢選択問題は昨年と同じく3問でした。

本年も、選択肢で読み間違いやうっかりミスを誘うものが目立ちました。問1のa、問10のd、問17のcなどがその代表です。特に問17のcは「損害発生の翌日」が正しいのですが、うっかり読み落としやすいものです。

また、問3のd、問9のa、問10のc、問20のdなどは慎重に読み取って正誤を判断する必要があります。

設問自体としては、特別補償規程(問8、問9)と旅程保証(問10、問20)がやや難しい内容です。募集型企画旅行契約と受注型企画旅行契約を比較する問13も難しい部類です。相違点をしっかりと比較整理しておく必要があります。

各種約款では、問24が大変珍しい強制送還の問題でした。問22も若干難しい部類です。その他の運送・宿泊約款には難問はありません。

総合的に、全体の難易度は多少昨年を上回るレベルでした。

3.国内旅行実務

地理分野からは20問(40点)、運賃料金分野からは12問(60点)と、例年通りの出題バランスでした。地理分野は例年並のレベルでしたが、運賃料金分野にはかなりの難問が見られました。科目全体では昨年よりも難しい内容です。

①国内観光地理
写真問題が初めて3問出題されましたが、いずれも易しい問題でした。
問7はかなりマニアックな問題ですが、正解のdは偶然共通した「鼠」の1字がヒントになったと思います。

問11のJR九州のD&S列車は、昨年に続く出題で、鉄道ファンでないと難しい問題です。問15は島名を間違いやすく、問18はaが認知度まだまだで難問、問19の陶磁器も久々に2年連続の出題となり、マークしていなかった方が多いと思います。問1や問10、問14も判断に迷うところですが、できるだけ正解したいレベルです。

なお、問5から問11まで7問連続して正解はd、また第4問の多肢選択問題は4問中3問の正解がすべてa,b,cでした。意図的かも知れませんが、このように同じ解答が並ぶと余計な不安にかき立てられるものです。

②国内運賃料金
JRの問26は、稀に見る超難問です。私も問題を見て、唖然と致しました。

一見、特定都区市内の特例が適用できるようですが、特定都区市内駅から出発し、同じ特定都区市内を通過する行程、又は同じ特定都区市内に戻る行程では、この特例は適用されません。したがって新小岩-東京間のキロ数も含めて通常にキロ計算を行います。この「例外の例外」規定が出題されるのは試験史上初めてです。過去問や一般のテキストでは触れていない規則のため、多くの方はbを選んだのではないでしょうか。

問27のbの「湘南号」、問29の「踊り子号」は乗継割引が適用されない特急です。これを知らないと正解できない難問ですが、最近の新しいルールなので、把握しておきたいところです。問30のジパング倶楽部も十数年ぶりに出題された難問。問28もやや難しいですが、何度か類似問題が出ていますのでクリアしたいレベルです。

その他の運賃料金は例年レベルです。その中で、宿泊料金では入湯税が例年にない表示でした。フェリーは珍しく団体割引が出題されましたが、割引運賃が最初から提示され、易しい内容です。

4.海外旅行実務

冒頭にも述べたとおり、かなりの難問が見られ、近年にない高いレベルとなりました。後半は、解答時間が切迫した方も多いものと思われます。

① 国際航空運賃
平均的レベルで、難問はありません。第1問では、往路・復路ともLONは乗継ぎ地点であることに注意が必要です。第2問の問5は昨年に続きFare Calculation欄の問題でした。今年は経由地点がある行程でしたが、昨年の問題を見ていれば難しいものではありません。問7、問8のコードシェア便も昨年に続く問題です。なお、資料編5ページにはExcess Mileage Surcharge表が掲載されていますが、どの問でも距離計算は不要で、運賃の割り増しはありません。計算で使わない資料が掲載されるのは珍しいことです。

② 旅券法、出入国手続等
問10のdは時おり出題される難問ですが、他の選択肢が定番問題のため、消去法でも正解できます。問11もbが迷うところですが、これも消去法で解答したい問題。問16は意図的な難問です。特にcは、グラムまで問うのはいかがなものかと思います。その他の問題は定番レベルでした。

③語学
本年はシアターレストランの予約案内とホテルの団体予約条件書が出題され、例年同様の傾向でした。設問内容も、本文合致、語句穴埋めなどであり、例年と変わりません。近年は1ページ超の英文が出されますが、実務的な英語は「文学的」表現はありませんので、難しい語句があっても大意をつかむのに大きな支障はありません。

問17の”due”は、このタイプの実務資料では毎年のように出てくる単語です。問24の計算問題は英語の問題らしからぬものですが、支払い・払戻し問題も例年の定番の一つです。

④海外観光地理
近年は、マニアックな地名・名称の出題が目立ちます。本年も多数出題され、例年以上にレベルの高い内容でした。

過去に問われたものも多いですが、今年の内容はかなり遡って学習する必要があります。平均レベル以上のものを並べると、問25〜問28、問33、問35、問37、問38、問44などが挙げられます。中でも絵画作品は毎年難問ですが、今年は2問出題されました。

しかし、すべてが手も足も出せないものではありません。問26はすべて地中海沿岸の都市ですが、マティス美術館がヒントになります(これもやや難しいですが)。

問33ではアがマイナーですが、イとウがメジャーなので、消去法で正解が可能です。知っている地名を手がかりに、2択程度まで絞り込めるものも多数あります。地理は難易度を問わず、とにかく解答だけは素早くできるのが特徴です。難問で立ち止まらず早めに切り上げて、他の問題に解答時間を使いましょう。

⑤旅行実務
第10問は難問がずらりと並びました。問45は実に久しぶりに海外の都市同士の組み合わせとなりました。コロンボや問46のレイキャビクがどの国に所在する都市かわからないと、手間を要する問題です。問47、問48にもマイナーなコードがあります。

問47、問51、問52も重箱の隅的な知識を問う難問です。

フライトスケジュールとミニマム・コネクティング・タイムについては、今年は出題されませんでした。読み取りに時間を要する問題なので、この点は救いになったと思います。

5.おわりに

試験後およそ1週間以内には、日本旅行業協会から正解と合格基準が公表されます。
合格基準は例年どおり、各科目について満点の60%以上(海外旅行実務のみ120点以上、その他の科目は60点以上)の正答率となるでしょう。科目ごとの講評に書きました通り、今年は国内旅行実務、海外旅行実務のレベルがかなり高くなりました。おそらく合格率は、昨年を下回るものと予想されます。

昔は、実務からかけ離れたような問題もよく見られましたが、1996年の試験制度改革で「より基礎的、実務的な能力を問う」という趣旨のもと、いわゆる「試験のための試験」問題は減少しました。しかし本年の問題を見ると、その昔に回帰しつつある印象を強く感じます。

この現象は一過的なものかも知れません。しかし多くの受験者にとって、年に1度、旅行業界への登竜門となる大切な場です。今後も、努力の成果がしっかりと報われる試験であることを期待したいものです。

過去の解答速報・試験講評

総合旅行業務取扱管理者試験

国内旅行業務取扱管理者試験

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