社労士試験の合格率・合格基準や合格者の属性を探る

社労士試験の合格率・合格基準や合格者の属性を探る

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目次

社会保険労務士試験の合格率

社会保険労務士試験の合格率は平成30年度で6.3%です。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率
平成22年度 55,445名 4,790名 8.6%
平成23年度 53,392名 3,855名 7.2%
平成24年度 51,960名 3,650名 7.0%
平成25年度 49,292名 2,666名 5.4%
平成26年度 44,546名 4,156名 9.3%
平成27年度 40,712名 1,051名 2.6%
平成28年度 39,972名 1,770名 4.4%
平成29年度 38,685名 2,613名 6.8%
平成30年度 38,427名 2,413名 6.3%

社労士試験に限らず、資格受験生にとっての最大の関心事といえば「合格率」です。

合格率が高ければ「自分も頑張れば合格できる」と励みになりますし、一方で例年低ければ「勉強してもどうせ無謀な挑戦になるのでは・・・」とせっかくのモチベーションを台無しにすることにもなりかねません。

社労士試験における合格率といえばまさに後者であり、この試験に合格することは毎年一桁台の狭き門と言われています。

とはいえ、社労士試験の合格率の低さをただ漠然と恐れていては、一向に前に進むことはできません。社労士試験の合格率を正しく捉えるために、合格ラインや合格者の属性、合格率が低い理由を分析し、前向きに攻略のカギを見出していきましょう。

社労士試験の合格ライン、目安は7割の得点率

社労士試験合格の難しさを考える上では、この試験特有の捉えどころのない合格ラインがよく話題に挙がります。

受験生であれば皆さんご存知の通り、社労士試験の合格ラインは毎年一定ではありませんが、「国民に分かりやすい簡易なものであるべき」との見解から、2000年度本試験より下記の目安が示されています。

選択式 総得点 40点中28点以上
※満点の7割以上
各科目 5点中3点以上
択一式 総得点 70点中49点以上
※満点の7割以上
各科目 10点中4点以上

この目安を基準として、後述の通り、実際の合格ラインは変動します。
しかしながら、変動するとはいえ、合格ラインが公開された2000年度以降、この基準を上回る合格点となった例はありません。よって、本試験では各出題、各科目においてまんべんなく7割得点することを目標とする取り組みを進めるのが得策と言えましょう。

社労士試験の合格ラインはなぜ変動する?

さて、前項で社労士試験の合格ラインをご紹介しましたが、すでに触れたとおり、この基準は絶対的なものではありません。

各年度の試験の難易度を考慮し、受験者の平均点や得点分布に応じて、総得点、各科目ともに、原則となる合格ラインに補正が加えられているのです。そのために、受験後、2ヵ月以上も先の合格発表日まで、合否の行方が分からずに悶々とした日々を過ごす受験生は少なくありません。

「社労士試験の合格ラインなんて、文字通りブラックボックスだ」と言われますが、合格ラインの補正については厚生労働省より算出根拠が公開されているので、気になる方は参考にしてみてください。

参考:厚生労働省「社会保険労務士試験の合格ラインの考え方について」

合格ラインに満たなくても「救済」あり!

社労士試験における各回の合格ラインをみると、総得点のみ原則的な基準となる「満点の70%」から引き下げが行われ、各科目の基準については選択式であれば「5点中3点以上」、択一式であれば「10点中4点以上」がそのまま採用されるケースがほとんどです。

しかしながら、合格ライン点以上の受験者の占める割合が全体の5割に満たない場合、合格ライン点を引き下げ補正されることがあり、こうした措置は「救済」として知られています。

救済は特に選択式で頻繁にみられ、例年、「救済待ち」の受験生は少なくありません。また、合格者の中には「救済がなければ合格できていなかった」という方も一定数いることから、救済の有無や基準は合否の行方に大いに影響する要素であると言えそうです。

社労士試験合格者の年齢や性別

今現在、社労士試験対策を進めていて壁にぶつかっている、長年社労士試験に挑戦しているけれどなかなか合格できない、といった受験生であれば、「一体どんな人が社労士試験に合格しているのか」は大いに関心を寄せる話題ではないでしょうか。

また、これから社労士試験への挑戦を予定する方にとっても、ライバルの属性を知るという意味で、合格者の年齢や性別の把握は意味あることのひとつと言えます。

社労士試験合格に向けて、まずは社労士試験の合格者像を知り、これまで以上にモチベーションを高めてまいりましょう。

20代合格はレア!社労士試験合格者の年齢は「30代」以上が9割

社労士試験の合格者の属性は、毎年合格発表時に「年齢別・職業別・男女別構成」の資料で公開されています。
合格者の年齢層に注目してみると、2019年度試験では下記の通りでした。

年齢層 割合
20歳代以下 8.2%
30歳代 33.1%
40歳代 31.5%
50歳代 18.8%
60歳代 8.4%

最年少者 20歳
最高齢者 75歳

合格者のうち、実に9割以上が30歳代以上というのは、社労士試験ならではの特徴と言えます。
よって、20歳代の社労士試験合格者はごく稀な存在であり、就職や開業の際にはその強みを積極的に活かすことで、良い意味での差別化につなげられそうです。

若年の社労士受験生の皆さんであれば、ぜひ若いうちに資格を取得し、業界若手として活躍を目指しましょう。

社労士試験合格者の8割弱は「仕事と勉強の両立」を経験

次に、社労士試験の合格者の職業別割合に注目してみましょう。

職業 割合
会社員 58.9%
無職 13.4%
公務員 7.7%
団体職員 5.2%
自営業 4.3%
役員 3.1%
学生 0.5%
その他 6.9%

この状況から分かることは、無職などで受験に専念できる人はごく少数であり、受験生であれば大半が「仕事と学習の両立」に取り組み、合格を勝ち取っているという現状です。
今まさに「仕事と資格対策の両立に悩んでいる」という方がいれば、それはあなただけではありません。

同じく社労士試験合格を目指す数多くのライバル達もまた、仕事がある中で必死に時間を捻出し、どうにか対策に取り組んでいます。
受験生が皆、ご自身と同じ状況であることを知れば、もう「試験対策が辛い」などと言っていられませんね。

女性比率高!社労士試験合格者の男女比は概ね「2:1」

士業というと、一般的には男性の比率が高く、女性は少数派というイメージがつきものです。このことは社労士業界においても例外ではなく、2019年度本試験の男女の合格者割合をみると「男性64.3%、女性35.7%」となっています。

ところが、他士業の合格者割合に注目すると、行政書士試験で「男性76.7%、女性23.3%」、司法書士で「男77.5%、女22.5%」であり、社労士は比較的女性合格者の割合の高い試験であることが分かります。

もちろん、試験の各回で男女比を考慮しているわけではないため、社労士試験はそもそも女性の受験比率が高いという前提があり、必然的に合格者の男女比にも影響を及ぼしているというだけという可能性は否定できません(受験者の属性は公開されていません)。

しかしながら、昨今の女性活躍推進のトレンドや、労務管理に女性ならではのきめ細やかな対応が活きることを鑑みれば、女性社労士の幅広い可能性を感じることができるのではないでしょうか。

出典: 厚生労働省「[参考4] 合格者等の推移(過去10年)・第51回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成」

社労士試験の合格率が低い理由

社労士試験の合格率の低さは、冒頭に挙げた過去10年分の実施状況をご確認いただければ一目瞭然です。平均合格率は「6.4%」と、実に15.6人に一人の割合でしか合格者が出ない計算となります。

社労士試験の会場となる大学の大教室でも収容人数は100名程度ですから、教室いっぱいの受験生の中でも合格者が6名程度と考えれば、難しさを具体的にイメージできるのではないでしょうか。

そもそも、社労士試験の合格率はなぜそんなに低いのでしょうか?その理由は、他ページでもたびたび解説している通り、膨大な試験範囲をまんべんなく習得しなければならない点にあることは言うまでもありません。

加えて、30~40歳代の働き盛りが受験者層の中心となることも、社労士試験の合格率が向上しない要因のひとつと考えられます。社労士試験の出題そのものについては必ずしも難易度が高いものばかりとは言い切れません。

合格ラインである7割の突破を狙う上では、あくまで基本的知識を正しく活用して考えることができればクリアできる壁です(もちろん、人それぞれ感じ方の違いはありますが)。
つまり、社労士試験の合否の行方は、「幅広い試験範囲をくまなく学習できるだけの、十分な学習時間の確保ができるかどうか」にかかっているといっても過言ではない、というわけです。

フォーサイトの社労士試験合格率

もちろん、何かと忙しい社会人が社労士試験合格を目指す上では、「学習時間の確保」に加えて「学習方法」も重要です。どんなにしっかり時間をかけても、肝心な学習の質が伴っていなければ、本試験での成功はあり得ません。

社労士に限らず、資格試験対策では出題傾向に沿って、頻出事項を中心に習得することが、幅広い試験範囲を効率良く学ぶためのポイントとされています。
そのために、日頃時間の確保が難しい社会人受験生であれば、試験の難易度が高ければ高いほど、手探りで学習を進める独学ではなく、資格対策の通信講座や通学講座の活用に目を向ける方は少なくありません。

資格試験対策の良し悪しを判断する要素はいくつか挙げることができますが、その一つに「合格率」があります。
受験生であれば、どんなに教材の素晴らしさを紹介されたところで、肝心な結果がどうかというのは最大の関心事でしょう。

ただし、合格率についてはそもそも公表していないスクールもありますし、公表していても模試や短期講座を受講しただけの合格者数も含めてカウントしているケースもあるため、あくまで参考程度の情報と考えるのが無難です。

ちなみに、2019年度社労士試験の合格率が6.6%のところ、フォーサイトの社労士講座受講生の合格率は23.7%と、実に3.59倍の実績を誇ります。

フォーサイトの合格者の年齢
年代 人数 割合
20代 69
11.4%
30代 227
37.5%
40代 192
31.7%
50代 90
14.9%
60代 26
4.3%
70代 1
0.2%

※フォーサイトの社会保険労務士合格講座 2019年度試験対策を受講し、合格された方の実績
(本データは本試験合格発表後にアンケートを実施し、それを集計したものです)

まとめ

  • 社労士試験の合格率は毎年の難易度や受験生の得点分布の状況によって変動しますが、総得点で満点の7割以上、各科目では選択式で5点中3点以上、択一式で10点中4点以上を確保できていれば合格できます
  • 社労士試験の合格者属性の特徴として、「30歳代以上が9割を占めること」「合格者の8割弱が仕事をしながら受験勉強をしていること」「他士業と比較すると女性合格者の割合が大きいこと」が挙げられます
  • 社労士試験の合格率は、過去10年間の平均で「6.4%」です
  • これほどまでに社労士試験の合格率が低い理由として、「膨大な試験範囲」に加え、働き盛りの受験生にとっての「学習時間の確保の難しさ」「効率良く学習を進めることの難しさ」が挙げられます