社労士試験は独学でも合格できるのか?テキスト選びのポイントなどを紹介

社会保険労務士(以下:社労士)試験は難関試験として知られる国家試験です。

しかし、ネットなどで探していると、この社労士試験に独学で合格したとの声も見つけられます。

実際に社労士試験は独学でも合格できるのでしょうか。

この記事では独学で合格できるのかどうかという点に加え、独学で目指す際の注意点やテキストの選び方、さらに効率的に学ぶ方法なども紹介していきます。

目次

社労士試験は独学でも合格を目指せるか?

難関試験として知られる社労士試験ですが、最初に結論を言ってしまえば、独学でも合格を目指せます。

とくに人事部や総務部などで仕事をしている方や大学時代法学部に通っていた方、またほかの資格試験に独学で合格した方であれば、独学での合格率も高くなるでしょう。実際に独学で挑戦して合格したという方も多くいます。

とはいえ、誰でも簡単に合格できるわけではありません。不可能とは言いませんが、相当ハードルは高いと考えておいた方がいいでしょう。

社労士を独学で目指すメリット

不可能ではないものの、かなり厳しい戦いとなる独学での社労士試験挑戦。それでも独学で挑戦するメリットはあるのか?このあたりを考えていきます。

費用がかからない

社労士試験対策は、独学で目指すか、予備校に通学するか、通信講座を受講するかの3つが主な勉強方法になります。

この3つの中で、もっとも費用が掛からないのが独学です。予備校には学費が必要ですし、通信講座受講にも受講料が必要です。費用を比較すれば、予備校の学費がもっとも高く、通信講座は一般的には予備校の学費よりも安く受講できます。

独学の場合こうした学費は必要なく、必要となる費用は参考書や問題集の費用、そして模擬試験を受験する場合はその受験費用といったところ。通信講座よりも費用を抑えて勉強できます。

ただし、独学といっても参考書やテキスト、問題集などを複数用意する必要があります。また、不明点の解決のために新たな資料を購入するかもしれません。そうしていると、気づけば通信講座の受講料よりも高額になっていたというケースはありますので注意しましょう。

マイペースで学べる

予備校に通学するのは確かに効率的に学べる勉強法ですが、反面デメリットになる部分もあります。それが、予備校の組んだカリキュラム通りに勉強が進んでいく点です。

予備校では定期的に授業が開講され、その授業に参加しながら予備校の作成したカリキュラム通りに勉強を進めていきます。

たとえば、社会人の方の場合、仕事が忙しくなり残業が続いてしまったとします。残業のせいで予備校の授業に出席できないとなると、どうしても予備校の勉強から遅れてしまいます。

自分のペースではなく、予備校のペースに合わせて勉強についていく必要があります。独学の場合、この制約がなく学習を進められます。

独学は自分のペースで勉強を進められるため、ストレスなく勉強ができます。

独学で目指すのが向いていない方の特徴

独学で社労士試験を目指すのは、不可能ではないものの、簡単な話ではありません。そんな独学に向いている方、向いていない方がいるのも事実です。

そこで、ここでは向いていない方に関して紹介していきます。

勉強時間の確保が難しい方

独学で社労士を目指すには、それだけ長い勉強時間が必要になります。この長い勉強時間を確保できない方には厳しい勉強方法となります。

勉強時間の確保には、仕事の忙しさはもちろん、家族サービスの時間や恋人と過ごす時間、さらに趣味の時間や友人たちと楽しむ時間も関わってきます。独学で目指す場合は、こうしたプライベートな時間もある程度勉強時間に充てる必要がありますので、時間が確保できない方には難しいでしょう。

短期間で合格したい方

社労士試験合格を目指すというだけではなく、できるだけ短期間で合格したいという方も独学には向いていません。

上でも触れたとおり、独学で社労士試験に挑戦する場合、より長い勉強時間が必要となります。つまりそれだけ勉強をする期間も長くなることになり、短期間合格には向きません。

とくに1年以内に合格したいという方は、独学以外の勉強方法を考えましょう。

独学で目指すのであれば押さえておきたいポイント

社労士試験に独学で挑戦したいという方は、上記の通りある程度プライベートの時間も勉強時間に充て、一定期間勉強に集中する必要があります。

さらに勉強をするにあたって押さえておきたいポイントを紹介しておきましょう。

勉強スケジュールを細かく立て実行する

資格試験対策の勉強は、社労士試験に限らず勉強スケジュールをしっかりと立てることが重要になります。

勉強スケジュールは、いつまでにどこまでの勉強を進めるといったイメージを想定しがちですが、より細かいスケジュールを立てましょう。

まずは、試験日から逆算し、毎月どのように勉強を進めるか月ごとのスケジュールを決めましょう。続いて、毎週のスケジュールを、さらに毎日のスケジュールと大きなスケジュールから決めて、最終的には毎日のスケジュールまで決めるのが有効です。

また、設定したスケジュールは、必ず実行するよう心がけましょう。

出題傾向などを正確に把握する

社労士試験の出題範囲は非常に広く、全ての範囲を平均的に勉強していてはなかなか効率的に進められません。

社労士試験の出題傾向や、重視して学ぶべきポイントをしっかりと把握し、力を入れて勉強するポイントを見定めなければいけません。

まずは社労士試験における頻出ポイント、重要ポイントを理解するようにしましょう。

モチベーション管理の方法を確保する

独学で目指す場合、長い勉強期間が必要になります。勉強期間が長くなる場合、問題となるのがモチベーションの管理です。勉強効率を上げるにはモチベーションを高く維持することが重要。とはいえ、勉強期間が長くなれば、モチベーションが下がることも増えてきてしまいます。

そんな時、自身のモチベーションを持ち直せるような方法を持っておくことが重要です。モチベーション回復の方法としては、趣味の時間を設けたり、勉強を休む日を決めたりと、気分転換ができるような方法を用意しておきましょう。

独学で社労士試験を目指す際のテキストの選び方

独学で社労士試験を目指すとき、勉強スケジュールを立て、そのスケジュール通り勉強を進めることと同じくらい重要になるのがテキスト選びです。

社労士試験の傾向をしっかりと押さえ、かつ分かりやすいテキストを選ぶのが重要になります。

フルカラーや図解など視覚的に理解しやすい物を選ぶ

社労士試験の出題範囲は、普段の生活ではなかなか触れない法律の分野が中心になります。こういった分野を学ぶ場合、テキストは見やすいもの、分かりやすいデザインのものがおすすめとなります。

図解や表などで分かりやすい解説がされているテキスト、またフルカラーなど見た目で分かりやすい色使いのテキストを選びましょう。

最新の法改正に対応している物を選ぶ

テキスト選びでひとつ気を付けたいのが、必ず最新のものを選ぶという点です。社労士試験には法律関係の問題も多く出題されますが、その法律も法改正が繰り返されています。

古い法律に則って作られた、古いテキストでは、今現在の試験対策には対応できません。

古本などで安いテキストを売っていることもあるでしょう。しかし、できれば最新の法律に対応しているテキストを選びましょう。

参考書と問題集は同じシリーズで揃える

社労士試験対策の参考書や問題集にはシリーズで刊行されているものもあります。参考書と問題集を購入する場合は、同じシリーズのもので揃えましょう。

出版社や各シリーズによって、勉強の順番や重点を置くポイントなどに若干の差があります。そのため別シリーズの問題集だと、参考書の進行具合と合わない可能性があります。

同じシリーズで揃えて、効果的に学べるようにしましょう。

本気で合格を目指すのであれば通信講座を利用するのがおすすめ

社労士試験合格を本気で狙うのであれば、独学よりも通信講座を利用するのがおすすめです。

もちろん予備校に通学するという方法もありますが、予備校はそもそも通える範囲にその予備校があることが条件となります。都市部にお住まいの方は通学可能圏内に予備校があるという方が多いでしょうが、そうではない方は利用するのが難しい勉強方法です。一方、通信講座は、日本中どこでも同じ条件で学べる勉強方法です。

通信講座を選択するメリットや、効率的に学べる仕組みなどを紹介していきましょう。

独学同様マイペースで勉強できる

通信講座は自宅で講義動画などを見ながら勉強するのが基本です。勉強する環境としては独学と同様であり、自分のペースで学べます。

仕事の状況で忙しいときは無理せず少しずつ勉強を進め、余裕があるときに一気に進めるという調整も可能。

自分のペースでストレスなく勉強できるのが大きなメリットです。

勉強以外の負荷がかからない

通信講座を利用することで、まずは専用のテキストが手に入ります。このテキストは社労士試験の出題傾向に合わせて作られている専用テキストです。独学の際、大きな問題となるテキスト選びを行う必要がありません。

また、通信講座にも効率的な勉強カリキュラムがあります。予備校とは違い、マイペースで進められるカリキュラムですので、効率的な勉強が可能です。

テキスト選びや、勉強スケジュールの作成など、勉強以外の部分の負荷がかからない勉強方法がと言えます。

効率的に学べる

独学の場合、勉強する中で不明な点があっても、自分の力でその疑問を解決しなければいけません。通信講座を利用すれば、理解が難しいポイントも、講師の講義動画や質問システムなどで解決がしやすくなっています。

不明点の解決がスムーズになるため、効率的に学べます。独学と比較すると、勉強時間も勉強期間も大幅に短縮できるでしょう。

まとめ

社労士試験は難関試験ではありますが、独学で合格した方もいるように、独学で挑戦できる資格試験です。

とはいえ、独学で合格できるという方はあまり多くなく、簡単なことではありません。それでも独学で合格を目指すのであれば、自分に合った分かりやすいテキスト選びや、重点的に学ぶべきポイントの把握などが重要になります。

独学で目指そうとしたものの、途中で難しいと感じた場合は、試験合格を諦めるのではなく、そこからでも通信講座を利用することを検討してみましょう。

通信講座には、分かりやすいテキストや効率的に学べる勉強スケジュールなど、社労士試験合格に近づける要素が多く用意されています。合格する可能性を一気に高められるでしょう。

通信講座の利用は、独学同様自宅でマイペースに学べますので、勉強時間の確保が難しい方、仕事が不規則で予備校に通うのが難しい方などでも効率的な勉強が可能。

せっかく一度目指した資格試験。通信講座を上手に活用して合格を目指しましょう。