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下町ロケット

下町ロケット

第145回(2011年上半期)直木賞受賞作!!
モノづくり最前線の現場で働く男たちの物語

2011年上半期の直木賞を受賞し、9月には約32万部を突破したベストセラー『下町ロケット』。大田区の町工場を舞台に、モノ作り最前線の現場で働く中小企業のオヤジたちが奮闘する物語。もともと2008年から2009年にかけて、週刊誌で連載されていた作品です。2011年8月にはドラマ化もされています。

著者は、異色の経歴を持つ池井戸潤氏。慶應義塾大学文学部・法学部を卒業後、当時の三菱銀行(現・東京三菱UFJ銀行)に入行し、主に中小企業向け融資を担当。その後、コンサルタント業のかたわらビジネス書の執筆を開始し、1998年、銀行の暗部に迫った小説『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞。『鉄の骨』(吉川英治文学新人賞受賞作品)、『空飛ぶタイヤ』といった企業小説をはじめ、幅広いテーマ・ジャンルのストーリーを発表する、精力的な作家です。

「町工場だと思って舐めんなよ」
中小企業VS大企業、プライドを賭けたバトルが勃発!

『下町ロケット』の主人公は、元宇宙工学の研究者で、現在は大田区にある佃製作所の社長・佃航平。ロケット打ち上げ失敗の責任を取って研究者の道を辞した過去を持っています。

実家を継いで、資本金3,000万円、売り上げ100億円弱、従業員200名の中小企業の経営者に就任。父の代より売り上げを3倍アップさせながらも、下請けいじめ、資金繰りの悪化、銀行の貸し渋り、ライバル企業による告訴等、相次ぐトラブルで倒産の危機に瀕していました。

そこで、大企業が虎視眈々と狙うのは、佃製作所の卓越した技術力。さらに、ロケットエンジンのキーデバイスの最先端特許をめぐり、熱いバトルが勃発!特許侵害による訴訟、買収工作等で大企業に翻弄されながらも、中小企業の意地とプライドを賭けて、奮闘します。

「誰のために、何のために、働くのか?」
夢と現実の狭間に立ったとき、浮かび上がる大命題

モノ作りは、お金のためだけではなく、夢とプライドをかけた仕事。物語の主人公・佃航平は、そう訴えます。

「知財ビジネスで儲けるのはたしかに簡単だけども、本来それはウチの仕事じゃない。ウチの特許は、あくまで自分たちの製品に活かすために開発してきたはずだろう。いったん楽なほうへ行っちまったら、ばかばかしくてモノ作りなんかやってられなくなっちまう」一方、逃げるように研究者の道を捨て、父の後を継ぎ、社長となった自分に問いかけます。

「自分のためではなく、家族や社員のために働いているーーそう考えることで、自分は心のどこかにある挫折感を打ち消そうとしていたのではないか。」

そして、諦めかけていた夢に再び挑んだ時、自分なりの答えを見出すのです。「仕事っていうのは、二階建ての家みたいなもんだと思う。一階部分は、飯を食うためだ。必要な金を稼ぎ、生活していくために働く。だけど、それだけじゃあ窮屈だ。だから、仕事には夢がなきゃならないと思う。(中略)夢だけ追っかけても飯は食っていけないし、飯だけ食えても夢がなきゃつまらない。」

内容のリアリティ、構成の緻密さだけでなく、読者の心を揺さぶる台詞溢れる池井戸作品。同作でも、メモを取りたくなるような名言がいたるところに散りばめられています。

「誰のために、何のために、自分は受験するのか?」時には、自分へ問いかけてみませんか?
真摯に向き合ったとき、きっと答えが見つかるはずです。

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