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ブータン、これでいいのだ

ブータン、これでいいのだ

「転ばぬ先の杖」、経験に勝るものなし
ブータン初の日本人公務員が語る『幸福論』

インドと中国に挟まれたブータン王国。国内総生産「GDP」(Gross Domestic Product)よりも、国民総幸福量「GNH」(Gross National Happiness)に重きを置いているチベット仏教国です。国交25周年を迎えた昨年、11月にワンチュク国王夫妻が来日しました。ワンチュク国王の演説と、国王夫妻の見目麗しい姿をニュースで目にし、まだ記憶に新しいという人も多いはず。

ブータンでは、「国民の幸せを第一に考えた政治をする」という独自の政治ビジョンが打ち出されています。面積は約38,394平方キロメートルで、九州とほぼ同じ大きさ。人口は約69.6万人(ブータン政府資料2010年)。自主財源からの収入は7割程度で、インドをはじめとする大国の支援を受けながら存続しています。

今回ご紹介するのは、経営コンサルティング会社勤務を経て、ブータンで公務員として働いた著者による「幸福論」。タイトルもズバリ、『ブータン、これでいいのだ』。

「私の幸せではなく、あなたの幸せ」
“利己”より、“利他”を尊ぶ国

「自分の幸せを探していては、それはみつからないよ」。ブータン政府で初代首相フェローとして勤務した著者は、ある時、上司からそう言われたそうです。

「幸せになりたかったら、まず、周りの人たちの幸せを願って、そのためになにかすることが大事なんだ」と。国教である仏教の思想をベースに地縁、血縁、家族のつながりを大事にするブータン。“利己の幸せ”より、“利他の幸せ”を尊ぶ国です。

とはいえ、計画通りに物事が運ばないのは日常茶飯事。どんなに滞っていたとしても、仕事は基本的に定時まで、スケジュール管理は、手帳がなくとも覚えられる範囲まで。それでも、ブータン人の多くは「どうだ、いい国だろ」と胸を張る。

著者は、独自の文化と慣習に戸惑いながらも、長所も短所もひっくるめて、ブータンという国家と人を冷静かつ温かな目でとらえています。

今、改めて感じる「絆」の大切さ
幸せの近道は、あなたのすぐ側に。

2011年3月11日の東日本大震災は、多くの人にとってひとつの転換点となりました。「家族がいて、温かいごはんが食べられたら幸せ」

当たり前の日常こそ、かけがえのないものと改めて実感した人も多いといいます。そして「安心」、「安全」、「絆」というキーワードが頻発し、ボランティア活動に興味・関心を持つ人が増え、社会貢献の意識が高まりました。

資格を取ったら、幸せへの片道切符が手に入るはず!そう考える人もいるかもしれません。あなたが資格を取って、喜ばせたい人は誰でしょう?相手の喜ぶ顔を思い浮かべ行動することこそが、幸せへとつづく近道なのかもしれません。

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