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海賊と呼ばれた男

海賊と呼ばれた男

書店員が選ぶ2013年本屋大賞第1位!
主役は明治生まれたの石油長者

日本全国、道路を走れば必ず見当たるのが、出光のサービスステーション。「髪をなびかせた人の横顔」マークと筆文字のロゴが印象的な出光興産は、現在3997ヶ所に及ぶサービスステーションを保有しています。

そんな大企業を一代にして作り上げたのが、出光佐三。神経症、虚弱体質、目の悪さというハンディを抱えつつも勉学にいそしみ、神戸高商(現・神戸大学)を卒業。その後、敢えて商人の道を選び、丁稚奉公からスタート。独自の先見性と突破力を持って、数多の困難を乗り越えます。

敗戦国における外圧に苦しみながらも、独立自尊を貫いた経営者・出光佐三をモデルにしたドキュメント小説です。

「この国は必ずや再び立ち上がる!」
日の丸を掲げ、生涯闘い続けた男

リストラなし、定年なし、出勤簿、就業規則、組合もなし。『大家族主義』を謳い、社員を家族のように愛しお互いに信頼し合える関係を是とした異色の経営者。戦争によって何もかも失い、多大な借金を背負った際には、「一人一人が資本」と、千人近い復員者を受け容れます。

「戦争に負けたからといって、大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいるかぎり、この国は必ずや再び立ち上がる日が来る」

終戦の年、還暦を迎えながらも、最前線で闘い続けることを決意した男の言葉です。

仕事はあくまで手段に過ぎず
「働くことの意義」をもう一度

仕事はあくまで手段に過ぎず「働くことの意義」をもう一度

会社の歴史は石油に始まり、石油で名をあげ、ついにはタンカーを手に入れ、今日に至っています。しかし、石油を扱えなかった戦争直後は、「やれることは何でもやろう」と取り組んだのだとか。主人公のモデルとなった出光氏は、社員への訓示でこう語ったそうです。

「かくて五十年間、人間尊重の実体をあらわして『われわれは人間の真に働く姿を顕著して、国家社会に示唆を与える』との信念に生き、石油業はその手段にすぎずと考えうるようになったのである。」

今の世の中、仕事は無数にありながら、自分が心から望む仕事に就いている人は、ほんのひと握り。目の前にある仕事に対し、損得を考えずに真剣に取り組むことで道は自ずと拓けるもの。「働くことの意義」を再考させてくれる一冊です。

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