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借りぐらしのアリエッティ

借りぐらしのアリエッティ

床下でささやかに暮らす『借りぐらし』の小さい人たちの物語

数々の名作を送り出してきたスタジオジブリの最新作、「借りぐらしのアリエッティ」。
1953年の出版以来、全世界の読者を魅了し、カーネギー賞、アメリカ図書館協会賞を受賞した
イギリスの女流作家メアリー・ノートンによるファンタジー「床下の小人たち」を映画化。
監督は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」で原画、
「ゲド戦記」で作画監督補を務めた米林宏昌で、企画・脚本は宮崎駿。

舞台は、1950年代のイギリスから2010年の東京・小金井界隈。
14歳になる身の丈10cmほどの小人の少女・アリエッティは古い屋敷の台所に一家3人で生活しています。
暮らしに必要なモノはすべて、上に住む人間から「借りてきて」「暮らす」、借りぐらしの小人たち。
「人間に見られてはいけない。」
生活を守るための小人たちのルール。
そこにある夏、病気療養のため1人の少年が現れ、ストーリーは展開していきます。

生きるために、「借り」に
やがて、いつかは返すもの

アリエッティと父親のポッド、母親のホミリーは、特別な魔法も使わず、人間たちと同じように生活しています。火や水から、角砂糖、ティッシュ、クリップなど細々としたものすべて、ほんの少し、床上から借りて。彼らとしては、物を盗む「ドロボウ」ではなく、あくまで「借りている」だけ。人間は小人が「借りぐらし」をするため、存在しているのだと思っています。

映画の舞台は日本。ですが、原作の舞台となっているイギリスには、「イギリスの土地の所有者は、女王陛下である」という概念があります。イギリスにおける土地の最終的な所有権は王室(The Crown)にあり、「女王が国民に土地を貸している」という形式を採用しているのです。とすれば、人間も小人も「借りぐらし」をしている者同士ということに。

広い概念で考えてみると、穀物や果物などの食物、植物、花、動物、昆虫、鉱物…、人間を取り巻く環境にあるものはすべて、自然からの「借りモノ」とも言えそうです。

好奇心旺盛なアリエッティ、自ら運命を切り拓く

少年と出会い、「見られ」てしまったアリエッティ。
「君たちは滅びゆく種族なんだよ。美しい種族たちが地球の環境の変化に対応できなくて滅んでいった。残酷だけど、君たちもそういう運命なんだ」。

それに対してアリエッティは、こう言います。
「運命ですって。あなたが余計なことしたから私たちはここを出て行くことになったのよ!
何としても生き延びなきゃいけないってお父さんも言ってた。だから危険があっても新しいところへ行くの!
そうやって私たちの種族が、どこかで工夫して暮らしているのをあなたたちが知らないだけよ!私たちはそう簡単に滅びたりしないわ!」

映画では多出されませんでしたが、原作のアリエッティはとても勉強熱心。教養を身につけるべく、多くの書物を読んでいます。

「天は自らたすく者をたすく」と言えそうです。

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