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英国王のスピーチ

英国王のスピーチ

第83回アカデミー賞を受賞したのは、長年公には出されなかった英国王のとっておきのお話

2011年2月に発表された第83回米・アカデミー賞。最多12部門にノミネートされ、栄えある作品賞を受賞したのは、「英国王のスピーチ」。監督賞、主演男優賞、脚本賞を含む4冠を達成する快挙を成し遂げました。

英国出身の監督は、オックスフォード大学で英文学を学ぶ傍ら監督業に取り組み始めたという異色の経歴を持ち主。テレビ作品を中心に手掛け、エミー賞やゴールデン・グローブ作品賞等を受賞しています。その彼が本格的な映画作品としてメガホンをとった「英国王のスピーチ」。

本作品では、イギリス国民の注目と憧れの的である英国王をコンプレックスを持った1人の人間としてスクリーンに映し出します。周囲に支えられながら、弱い自分と向き合い、闘う姿を描いたヒューマン・ストーリーです。

ライセンスより『人間性』
型破りのセラピストが治療したのは、身体ではなく心

「英国王のスピーチ(原題: The King’s Speech)」というそのタイトル通り、主人公ジョージ6世の悩みはスピーチに向けられています。「speech」には、「演説」という意味とともに、「話し方、話しぶり」という意味もあります。

幼い頃から内気で、吃音という問題を抱えていたジョージ6世。英国王室が携わる、さまざまな式典のスピーチで、吃音癖が出てしまいます。どんなに高名な医者や言語療養士の治療を受けても、一向に改善しません。

そこで、妻のエリザベスはロンドンでスピーチの矯正をしている、オーストラリア人、ライオネルのもとを訪れます。「生まれつき吃音の者はいない」と言い切る彼は、ジョージ6世の吃音の裏側には、鬱屈した心情、コンプレックスによるトラウマが潜んでいると確信します。

医者ではないライオネルは、独特のスタンスをとり、信頼関係を育みながらジョージ6世が少しでも心を開放できるよう仕向けていきます。

大事なのは、「逃げない」という選択
弱点は、「克服」ではなく「向き合う」もの

他所からみると、羨ましい地位や立場にあっても本人がそれを望んでいないことも、現実には多かれ少なかれあります。二男として生まれ育ったジョージ6世にとって、王冠をかぶることは悪夢にちかいこと。しかし、彼は運命を受け容れ、自身の弱さ、障害と向き合う覚悟を決めます。

本作は、「障害を克服して、めでたし、めでたし」というストーリーではありません。障害は完治されるわけではありませんし、ラストにはこれから訪れる第二次世界大戦による危機を予感させています。

その後、英国王夫妻は、そこで「逃げずに首都にとどまる」という英断を下すのですが、それは物語の先にある実話。

隣の芝生は青くみえるもの。でも、裏にはそれなりの理由があります。受験生の皆さんも、まずは自分と向き合うことから始めてみませんか?

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