供託とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

更新日:2019年5月23日

お金が入った袋を持ってる手
目次

供託とは

宅建での「供託」とは、宅建業法において、業者が供託所に預けることをいいます。お金を預けておくことによって、不測の事態に対応できるようにした制度です。営業保証金・弁済業務保証金という名前でお金が保管されることになります。

それでは、供託について詳しくみていきましょう。

供託の考え方

業者が不動産を売買する上で、もし買主との間でトラブルがあった場合、業者は損害を補償する必要があります。その際、業者がお金を持っていないと、保障がきちんと行われず、消費者が不利益を被ることとなります。

そこで消費者に損害を与えないよう、何かの時のために業者のお金を事前に預かっておくという制度が必要となります。

これが「供託」です。

供託の例

供託所等に関する説明

趣旨

業者と買主が契約を結んで、買主が引渡しを受けたが、その住宅に重大な欠陥があった場合、業者に支払い能力が無ければ、損害賠償請求をしても意味がありません。

そこで、業務開始の条件に営業保証金の供託か宅建業保証協会への入会を義務付けさせて、そこから損害を補うようにすることを説明させるようにしました。

誰が

業者が説明すれば足ります。

宅建取引士に説明させる必要はありません。

いつ

契約が成立するまでの間に説明します。

どこで

場所に制限はありません。どこでも可能です。

誰に

買主・借主のみならず、売主・借主にも説明が必要です。ただし、宅建業者には説明不要です。

どのように

口頭で書面を交付しなくても構いません。

なにを

  1. 業者が宅建業保証協会の社員でないとき営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所およびその所在地
  2. 業者が宅建業保証協会の社員であるとき
    ①保証協会の社員である旨
    ②保証協会の名称、住所および事務所の所在地
    ③保証協会が弁済業務保証金を供託した供託所およびその所在地

営業保証金と弁済業務保証金における供託

宅建業者は、「営業保証金」か「弁済業務保証金」かどちらかの制度を選んで供託することができます。

この営業保証金と弁済業務保証金は、二重に供託することができず、どちらか一方を選ぶこととなります。営業保証金・弁済業務保証金には供託方法や事務所増設の際の供託、還付に関してなど違いがあります。

例えば、営業保証金は現金や有価証券で納付することが可能なことはもちろん、現金と有価証券の併用も認められています。一方、弁済業務保証金は、現金のみで納付することが条件となっています。

また事務所を増設する際、営業保証金は事前に供託するのに対し、弁済業務保証金は、事後に供託する違いがあります。

営業保証金と弁済業務保証金とは?

住宅販売瑕疵担保保証金における供託

新築住宅を引き渡した宅建業者は、住宅販売瑕疵担保保証金については、基準日までの過去10年間に引き渡した新築住宅の個数に応じた保証金を供託しなければなりません。

供託は、宅建業者の主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければなりません。

なお、供託は、現金の他国債証券、地方債証券、国土交通大臣が指定した社債券その他の債権でも保証金に充てることができます。宅建業者が住宅販売瑕疵担保保証金の供託をしなくても良いのは、住宅販売瑕疵担保責任保険契約を締結し、買主に対して保険証券またはこれに代わる書面を交付した場合です。

供託に関するよくある質問

供託所の説明は35条ではするかと思いますが、37条でもしますか?
35条.37条それぞれ売買、交換、貸借すべてにおいてでしょうか?

供託所の説明は重要事項とされていません。また、37条書面の記載事項でもありませんことをご理解いただきますようお願いいたします。

弁済業務保証金は供託額が、低額なのに還付限度額が同じなら弁済業務保証金の方がお得な気がしますが、営業保証金を選ぶ理由はなんでしょうか?

もともとは、制度は営業保証金しかありませんでした。初めから多額の資金が必要だと一般の人にはとても開業できないため保証協会が作られました。

弁済業務保証金は消費者、宅建業者双方のためにある制度といえると思います。営業保証金でも弁済業務保証金でも還付された金額が充当に必要な金額となります。

2,000万円還付されたら、充当金も2,000万円必要です。保証協会の社員の地位を失った宅地建物取引業者が、引き続き宅地建物取引業を営む場合はもう保証協会に入ることができないので営業保証金を供託してしかありません。保証協会のほうが圧倒的に多いとは思いますが、やむをえない場合等は営業保証金しかできないのでそのような場合に選ぶのではないかと思われます。

還付の時は社員の地位を失った後1週間以内に営業保証金を供託すれば事業継続できますが、保証協会加入後の事務所新設後の分担金納付を2週間以内にしなかった場合、社員の地位を失った後、上記と同じように営業保証金を供託すれば事業継続できるような規定はないのでしょうか?

分担金納付を2週間以内に出来なかった場合、社員の地位を失います。その日から1週間以内に営業保証金を供託しなければなりません。

ですので、営業保証金を供託できれば宅地建物取引業は継続して行うことがができます。ただし、保証協会は一度社員の地位を失うと保証協会に戻ることはできません。

この記事の監修者は
窪田義幸(くぼた よしゆき)

″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします
【出身】愛知県
【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。
【趣味】神社仏閣巡り
【受験歴】1999年宅建試験受験、合格
【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート
【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)
【座右の銘】雨垂れ石を穿つ
フォーサイト公式Youtubeチャンネル「くぼたっけん」
フォーサイト講師ブログ

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