地価公示法とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

地価公示法とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

地価公示法とは?
目次

地価公示法とは

一般に、土地は原則いくらで売買しようと自由です。

これを契約自由の原則と言います。

しかし、土地は、個々の事情が反映されやすいので、個人が正確な金額を設定しようとしても難しいのが現状です。

また、公共事業を行うにあたり、金額を決める基準がないのでは土地の補償額を決める際不都合が出てしまいます。

そこで公の機関が、以下の目的のためにいくつかの土地について正常な価格を示すこととしました。

  1. 一般の土地取引の指標とするため
  2. 公共用地等の取得価格の算定基準とするため
地価公示法とは

地価公示法の流れ

①土地鑑定委員会による標準地の選定を行う

○誰が選ぶのか?

土地鑑定委員会と国土交通大臣が選びます。

○どこから選ぶのか?

土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める公示区域の中から選定します。公示区域は、都市計画区域の内外を問いませんが、国土利用計画法の規制区域は除きます。

標準地は、自然的および社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる一団の土地について選定します。

②標準地の正常な価格=公示価格の決定

○誰が決定するのか?

はじめ、2人以上の不動産鑑定士が標準地の価格を鑑定評価し、その結果を土地鑑定委員会が審査調整して標準値の正常な価格(公示価格)を決定します。

○正常な価格とは?

当該土地について、自由な取引が行われるとした場合に、通常成立すると認められる価格を言います。

当該土地に建物等の定着物がある場合や、地上権などの権利がついている場合は、これらの定着物や権利がないものとして価格を算定します。

不動産鑑定士は、標準地の鑑定評価にあたっては近傍類似の取引価格から算定される推定の価格や、近傍類似の地代等から算定される推定の価格および同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行わなければいけません。

○秘密を守る義務とは?

標準地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は、正当な理由なく、その鑑定評価に際して知り得た秘密を漏らしてはいけません。

③官報に公示

○いつ公示するのか?

毎年1月1日の標準値の平方メートル当たりの価格を4月1日に毎年1回公示します。

④公示事項を関係市町村の長に送付

○公示する事項

  1. 標準値の所在地
  2. 標準値の単位面積当たりの価格および価格判定の基準日
  3. 標準値の地積および形状
  4. 標準地およびその周辺の土地の利用状況
  5. 標準地についての前面道路の状況、水道・ガス供給施設および下水道の整備の状況、鉄道その他の主要な交通施設との接近の状況、都市計画その他の法令で主要なもの

⑤関係市町村の長がその事務所において公示事項を一般の閲覧に供する

○公示の効力

  1. 都市およびその周辺地域において、土地取引を行う者は、当該土地と類似する標準地の公示価格を指標として取引を行うよう努めなければいけません。
  2. 地価公示が実施されている公示区域内の土地について不動産鑑定士が行う鑑定評価、公共用地の取得価格の算定、土地収用に対する補償金の額の算定の規準となります。
  3. 公示価格を基準とするとは、対象土地の価格を求める際、当該対象土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる1または2以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行い、その結果に基づき、当該標準値の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせることをいいます。

地価公示法のポイント

試験対策としては、問題文中に「取引」という語句があれば「指標」、それ以外は「規準」と覚えましょう。

地価公示法のポイント

地価公示法に関するよくある質問

「公示価格を規準とする」の意味を教えてください。

標準地と比較して、均衡を保つことを「公示価格を規準とする」といいます。

国、地方公共団体の場合は公示価格を「規準」としなければならず、「指標」として取引を行うように努めるのは一般の取引の場合のみなのでしょうか。

国や地方公共団体の場合であっても、取引を行う場合には、「指標」として取引を行うよう努めなければなりません。

標準地の価格は官報で公示する必要が「ある」、「ない」どちらでしょうか?

標準地の「総額」は公示する必要がなく、標準地の「単位面積あたりの価格」は公示する必要があります。