使用貸借とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

使用貸借とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

使用貸借
目次

使用貸借とは

使用貸借とは、借主が無償で物を借りることを言います。タダで借りているので、借主の立場は弱くなります。

使用貸借の対抗要件

貸主が目的物を第三者に譲渡した場合、借主は第三者に対して使用貸借を対抗することができません。

賃貸借の場合との比較

賃貸人が目的物を第三者に譲渡した場合、賃貸人が賃借権の登記をしていれば賃借人は第三者に賃借権を対抗することができます。

使用貸借の解除

借主が無断転貸した場合は、事情に関わらず、貸主は契約を解除することができます。例えば借主が第三者に土地を転貸した場合は、貸主は契約を解除することができます。

賃貸借の場合との比較

賃借人が無断転貸をした場合、背信的行為があると認めるに足らない特段の事情があれば、賃貸人は解除することができません。

使用貸借の必要費

借主が通常の必要費を支出した場合、貸主に対して費用の償還請求をすることができません。通常の必要費以外の支出をした場合は、貸主に対して費用の償還請求をすることができます。

賃貸借の場合との比較

賃借人が支出した必要費は、直ちに賃貸人に償還請求をすることができます。

使用貸借 借主が死亡した場合

借主が死亡した場合、使用貸借契約は終了します。この場合相続人への権利の承継は認められません。また、貸主が死亡した場合でも使用貸借は終了しません。

賃貸借の場合との比較

賃借人が死亡した場合、賃借権は相続人に承継されます。

使用貸借と賃貸借の違い

使用貸借の期間

使用貸借が終了する事由としては、以下の5つがあります。

  1. 設定された期限
  2. 目的に従った使用・収益終了時
  3. 使用・収益に足りる期間(相当期間)
  4. 解約申入
  5. 借主の死亡

上記5つのうち、3.4.以外は終了する時期が明確です。したがって、ここでは3.4.に関して解説いたします。

3.使用・収益に足りる期間(相当期間)に関して、貸主が相当期間が経過したと判断し、解約申入をすれば契約は終了します。

4.解約申入に関しては、使用貸借の目的を定めていない場合、貸主はいつでも契約を解除することができます。借主側からはいつでも解約の申入をすることができます。

使用貸借の期間

使用貸借に関するよくある質問

使用貸借と寄託の違いを教えてください。

法律では使用貸借は「物を利用して返還する契約」、寄託は「役務(サービス)を提供する契約」という定義となっております。そのため、「物を利用して返還する契約」の場合は、しっかり借りた「物」をなるべく元の状態にして戻すという日本の考えが法律化されているため、「善良な管理者の注意義務」となります。一方、「寄託」はサービスですので、有償の場合と、無償の場合の扱いが異なることになります。

使用貸借自体登記があっても第三者には勝てないのでしょうか?

使用賃借は、貸主と借主のみに効力をもつ契約です。

   

したがって、第三者に対抗することはできず、対抗する方法もありません。また、ご質問の民法についても、貸主と借主のみに適用される契約という性質から、対内的なものに限られており、対抗することはできません。

使用貸借では目的が達成できたら終了できるという考えでいいのでしょうか?

賃貸借について、賃貸人から解約の申入れをすることができるのは、正当の事由があると認められる場合に限られます。一方、使用貸借の場合、当事者が返還の時期を定めなかったときは、借主は、契約に定めた目的に従い使用・収益を終わった時に、返還をしなければなりません。ただし、その使用・収益を終わる前であっても、使用及び収益をするのに足りる期間を経過したときは、貸主は、直ちに返還を請求することができます。さらに、返還時期も、使用・収益の目的も定めなかった場合には、貸主はいつでも返還請求できます。