2017年(平成29年)宅建の「過去問」‐第12問(権利関係)

⼟⽇祝もOK!受講前のお問い合わせはこちら
0120-966-883 (受付時間 11:00〜19:00)
平成29年度 問題一覧へ
平成29年

権利関係 > 賃貸借契約 > 借地借家法 > 借家の場合

難易度
解答時間
2
Q12

Aが所有する甲建物をBに対して3年間賃貸する旨の契約をした場合における次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

AがBに対し、甲建物の賃貸借契約の期間満了の1年前に更新をしない旨の通知をしていれば、AB間の賃貸借契約は期間満了によって当然に終了し、更新されない。
Aが甲建物の賃貸借契約の解約の申入れをした場合には申入れ日から3月で賃貸借契約が終了する旨を定めた特約は、Bがあらかじめ同意していれば、有効となる。
Cが甲建物を適法に転借している場合、AB間の賃貸借契約が期間満了によって終了するときに、Cがその旨をBから聞かされていれば、AはCに対して、賃貸借契約の期間満了による終了を対抗することができる。
AB間の賃貸借契約が借地借家法第38条の定期建物賃貸借で、契約の更新がない旨を定めるものである場合、当該契約前にAがBに契約の更新がなく期間の満了により終了する旨を記載した書面を交付して説明しなければ、契約の更新がない旨の約定は無効となる。

ヒント

建物の賃貸に関わる借地借家法は、立場の弱い賃借人に不利がないようにできています。
もし特約を結んでいても無効となりますので、どういう内容は有効でどういう内容は無効かをしっかりと理解してください。
甲建物の賃貸借契約
選択肢 1 × 誤り
解説
期間の定めのある建物賃貸借契約において、期間満了時に契約を終了させるためには、期間満了の1 年前から6 カ月前までの間に更新をしない旨の通知をしなければなりません(借地借家法第26条第1項)。そして、この通知をしたとしても、期間満了後に賃借人が使用を継続する場合において、賃貸人が遅滞なく異議を述べなければ、契約は更新したものとみなされます(同条第2項)。また更新拒絶には正当事由が必要です。
賃借人と賃貸人の更新の拒絶

ワンポイントアドバイス

A(賃貸人)が更新拒絶をする場合には、正当事由が必要となります、
そのため、当然というわけではありません。
さらに通知をしていても、賃借人が使用を継続して賃貸人が異議を言わなければ契約は継続したものとみなされます。
関連する条文
(借地借家法第26条)
第二十六条
1 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。
2 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。
選択肢 2 × 誤り
解説
建物の賃貸人が賃貸借の解約の申し入れをした場合、建物の賃貸借は、解約申し入れの日から6 カ月経過することで終了します(同法第27条第1項)。そして、賃借人に不利な特約は無効とされています(同法第30条)。本肢の特約は、解約の申し入れの日から3カ月で賃貸借契約が終了するとなっていますので、賃借人にとっては、不利となり、たとえBがあらかじめ同意していたとしても無効となります。
賃借人に不利な特約の無効

ワンポイントアドバイス

立場の弱い賃借人が不利となる特約は、同意を得ていても無効となります。
関連する条文
(借地借家法第27条)
第二十七条
1 建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する。

(借地借家法第30条)。
第三十条
この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。
選択肢 3 × 誤り
解説
建物の転貸借がされている場合、建物の賃貸借が期間満了または解約申し入れによって終了するときは、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を建物の転借人に対抗することができません(同法第34条第1項)。本肢では転借人Cがその旨を賃借人Bから聞かされたとなっていますので、賃貸人から通知は行われていないこととなり、賃貸借契約の期間満了による終了を対抗することができません。
賃貸人と賃借人の契約終了通知と転借人の対抗

ワンポイントアドバイス

元の貸主、借主であるAとBの賃貸借が「期間の満了」「解約の申し入れ」によって終了するとき、賃貸人Aが転借人CにAB間の賃貸借契約が終了する旨を通知しなければ、その終了を転借人Cに対抗することができません。
関連する条文
(借地借家法第34条)
第三十四条
1 建物の転貸借がされている場合において、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときは、建物の賃貸人は、建物の転借人にその旨の通知をしなければ、その終了を建物の転借人に対抗することができない。
選択肢 4 ○ 正しい
解説
定期建物賃貸借契約を締結しようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、契約の更新がなく期間の満了により終了することについて、書面を交付して説明しなければなりません(同法第38条第2項)。この説明をしなければ、契約の更新がない旨の約定は、無効になります(同条第3項)。
定期建物賃貸借契約と書面による説明

ワンポイントアドバイス

契約の更新を行わないことを特約とした建物の賃貸借のことを「定期建物賃貸借」といいます。
この契約をする場合には「更新がない旨の特約」を定め、「公正証書等の書面」にすることが必要です。
関連する条文
(借地借家法第38条)
第三十八条
1 前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
2 建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。
※掲載している問題および解説は、必ずしも最新の法改正に対応したものではありません。直近の試験に向けて法改正に対応している問題および解説については、フォーサイトの過去問講座(有料)にてご提供しております。

過去問TOPへ戻る