宅建の基礎講座・過去問講座・直前講座それぞれの取り組み方

性別男性
年代30代
試験年度2017年(29年度)
エリア神奈川県
勉強時間900時間
勉強期間8ヶ月間
職業自営業・会社経営
受験回数初学者(1回目)
「宅建を受ける!」と決めたのが去年の12月初め。長期戦を乗り越えて合格することができました。

試験までの約十か月間、宅建の知識ほぼゼロの人間がどう取り組んだか、どなたかの参考になればと思います。


私は、短期集中・馬力全開で瞬発力のあるタイプではありません。そのかわり、チマチマと積み重ねていくことはわりに得意です。(ちなみに趣味は編み物)途中で飽きてきて失速することはありますが、ケチなので払った分はやりとげないともったいない、と考えるタイプです。

仕事はフルタイム。シフト制です。住宅設備メーカー勤務で不動産とはあまり関係がなくその関係の知識はほとんどなし。(建築の知識は少々あり。)ストイックに色々我慢できるたちではありません。

お酒も飲みますし、年に2・3回は旅行にも行きたい。その上、ちゃんと寝ないと体力が持たない。唯一、勉強するにあたって有利そうなことといえばテレビを見る習慣がほとんどないこと。(ただしDVDや映画は見る。インターネットのサイトも見る。)


こんな人間が宅建に合格するためにさて、どうするかをまず考えました。


・通信講座に申し込む

シフト勤務で休日が一定しないので、通学講座は無理、予算面もオーバーです。

いちばんお金がかからないのは書店で本を買っての独学でしょうが、数千円の出費ならいかにケチな自分といえども「まあ、いいか。やめた!」とならないとも限らないので、それなりの出費はするべきと考えました。

学習を終えた今、フォーサイトの教材は内容に対して安いくらいだと思いますが、それでも私にとっては大金です。もし投げ出しそうになったら領収書を机の前に貼ってやろうと思って取っておきましたが、幸い実行せずに済みました。

教育給付金対象のコースに申し込みましたので、それもモチベーションの一つになりました。何年もひたすら払っている雇用保険、たまには恩恵を受けるぞ、給付金をもらったら何か好きなものを買おう、と思って頑張りました。


・ちょっとでもいいから、毎日やる

学習を始めるにあたって、ひとつだけ自分に約束したことがありました。なにか予定がある日でも、10分でいい、過去問を5問解くだけでもいいから、毎日勉強しよう。

「明日余計にやればいいや」それだけはなし、と決めました。そのかわり旅行もお酒も解禁です。休日にはDVDも見ましたし時々映画にも行きました。(時間がかかりすぎる編み物はさすがにやめておきました。)

試験勉強の間に2泊3日の旅行に2度行きましたが、目の前で勉強して旅行気分を台無しにさせては悪かろうと、同行の友人がお風呂に入っているスキに「道場破り」や自分で作成したノートを見かえすなどし、空港で解散したあとに電車やバスの中でも勉強しました。

職場の飲み会にも皆勤しましたが、朝の通勤電車の中や昼休みに道場破りで勉強してから参加するようにしていました。また、勉強した内容は普段使っているスケジュール帳に必ず書きこんでいきましたが、これはなかなか効果的でした。

勉強を休みたい気持ちが出たときに見返すと、この書き込みを途切れさせないぞという気持ちが沸いてきましたし、試験直前にはこれだけの時間を費やしたのだから、落ちたらもったいない、なんとしても一発で受かりたい、もっと勉強しようと思う原動力になりました。


・計画は大まかに立てる

細かい計画を実行できるタイプではないので、ものすごくざっくりした計画だけ立てました。

基礎講座・過去問講座の順やっていくとして、宅建業法を正月休み+α、法令上の制限とその他の法令をゴールデンウイーク、権利関係はお盆休みをめどに仕上げ、あとは予想問題と復習とすれば10月に間に合うかと(テキストの厚みだけを見て)判断しました。

おおむね間違いはなかったのですが、法令上の制限は暗記事項が多くテキストの厚みの割にはてこずり、予想以上に時間がかかってしまいました。早めに学習にとりかかっておいたので間に合わせることができ、本当に良かったです。早く始めて損なことは絶対ないと思います。

また、予想問題は早めに手を付けることをおすすめします。9月に入ってすぐに本番と同じ形式の予想問題を解いたとき、それなりに勉強してきた自信があったにも関わらず、32点しか取ることができなくてものすごくあせりました。

もっと早くにとりかかっていれば、早い段階で自分の弱点や知識のアラが明確になっていて、あんなにあせらずに済んだと思います。

試験が近くなるとやってもやっても「本当にこれで大丈夫か?間に合うのか?」という思いに取りつかれるので、自分の弱みという現実に向き合うのは早い方がいいと思います。


・浮気をしないと決める

数十年前の大学・高校入試の時は、ついつい色々な参考書や問題集に手を出してはやりきれなかったという後悔があったので、基本的にフォーサイト以外の教材はやらない、そのかわり全部ちゃんとやる、と決めていました。

宅建のことはよく分からないけれど、とにかく合格した人がたくさんいるのだから、フォーサイトのやり方は正しいに違いない、と思い込もうと決めました。

9月初めにひととおりの学習を終えてから、直前講座の開始までに時間があいたので、市販の本番形式の予想問題集だけ購入しましたが、それ以外に手をだしたものはありません。

ちなみに本試験の後、職場の同僚がかつて某有名予備校の宅建講座に通学していたことが分かり、いろいろ話を聞いたのですが、その予備校ではまず最初に権利関係、民法から勉強するとのことで、あまりの難解さに挫折したとのことでした。

学習を終えた今となってはそりゃ挫折するだろう、試験の配点からいっても宅建業法から勉強するのが当然だと分かるのですが、初めの時点ではそれはわかりません。偶然ネットで見つけたことがきっかけですがフォーサイトを選んで良かった、と思いました。


・最後に

十か月強の間、とくに何かをものすごく我慢したり、諦めたりすることはありませんでした。仕事をし、睡眠もきちんと取り、お酒も飲み、遊びにも行きました。

ただ、日々の積み重ねを長く続けたから合格できた、という実感があります。ストイックで瞬発力のあるタイプでなくとも、大して頭がよくなくても、時間をかけて地道に真面目に取り組めば絶対合格できます。

「試験は合格するか、あきらめるかだ」本当にその通りです。信じて早く始めてください。
0おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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