通関士試験は難関資格?受験資格から受験科目まで完全解説

目次

通関士試験概要

輸出入業務において、税関を通す手続きを通関といい、この通関に関する業務を行うのが通関士の仕事になります。通関士は名称独占資格のため、通関士として業務を行うには、国家試験である通関士試験に合格する必要があります。そんな通関士試験の概要に関してまとめていきましょう。

受験資格はなく誰でも受験可能

通関士試験は国家試験ですが、受験資格のない国家試験となっています。年齢による制限はもちろん、学歴や実務経験による制限はもちろん、経歴も国籍による制限もない、誰でも受験することができる資格となっています。

通関に関する専門知識が問われる試験であり、受験者の多くは貿易関係の会社や海運業、倉庫業などに従事している方であり、自身のキャリアアップのために取得を目指す傾向にあります。

しかし、今後の日本の輸出入の状況を鑑みると、現状以上にさまざまな貨物が輸出入の対象となる可能性が高いことがわかります。これまであまり輸出入にかかわらなかった貨物でも対象品目になると考えると、通関士にも専門的知識が求められます。すでに貿易業などにかかわっている方ではなくても、取得する意味は大きく、今後さらに他業種からの挑戦が増えていく資格となるかもしれません。

試験は年に1度

通関士試験に関しては、法律上では「年に1回以上実施すること」が定められていますが、現実としては年に1度の実施であり、2度以上実施されたことはありません。通関士試験の概要が税関から発表されるのは7月頃。そこで試験日などの詳細が発表されます。

試験日は例年の傾向をみると10月上旬の週末と考えて間違いないでしょう。試験自体は1日で完結しますので、社会人の方でも受験自体は難しくないはずです。

試験会場は全国に設置

日本国内には9ヶ所の税関が設置されています。北から函館、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、門司、長崎、沖縄の9ヶ所です。試験会場に関しては各税関ごとに定められた試験会場での受験となります。

これは改正前の通関業法に関係があります。通関業法の制定は1967年(昭和42年)ですが、2016年(平成28年)に大きな改正が行われました。2016年の改正で通関業の許可権者が税関長から財務大臣に変更されました。通関業の許可権者が税関長である時代は、各税関ごとに通関業者に業務認可をしており、通関士に関しても各税関での認可という形でした。

しかし許可権者が財務大臣になったことで、通関業者および通関士も、各税関に認可を受けるのではなく、国に認可を受け、国の認可があればどの税関でも業務が可能と変わったのです。

しかし、試験会場に関しては旧来の流れで、各税関が設置しており、通関士試験の申し込みも各税関に申し込む形が受け継がれています。申し込みを受けた税関が、試験会場を用意する形のため、申し込む税関によって試験会場が限定されるという形になっています。

将来的には通関士試験の申し込み受付、試験会場も国による一元管理となる可能性はありますが、現状では申し込み税関によって試験会場が決まりますので注意が必要です。

仮に申し込みのタイミングでは東京在住で、東京税関に受験申し込みを行った場合、試験会場は下記の通り東京か新潟となります。申し込み後に引っ越しをし、試験当日は沖縄在住の場合でも、試験会場は東京か新潟になってしまいます。試験日に自分がどこにいるかを考えて受験申し込みをしましょう。

現在の法律では許可権者は財務大臣です。どの税関で通関士試験を受けても、日本全国どの税関でも仕事をすることは可能ですので覚えておきましょう。

参考までに2020年に実施された通関士試験の会場を紹介しておきましょう。

管轄税関 都道府県 会場
函館税関 北海道会場(札幌) sapporo55ビル5階
札幌第2合同庁舎
東京税関 新潟県会場 朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター
東京都会場 東京大学 教養学部
横浜税関 宮城県会場 仙台医療福祉専門学校
神奈川県会場 明治学院大学 横浜キャンパス
名古屋税関 静岡県会場 清水マリンターミナル
愛知県会場 名古屋芸術大学 東キャンパス
大阪税関 大阪府会場(豊中) 大阪大学 豊中キャンパス
大阪府会場(吹田) 大阪大学 吹田キャンパス
神戸税関 兵庫県会場 神戸ファッションマート
広島県会場 TKPガーデンシティPREMIUM広島駅前
門司税関 福岡県会場(福岡) 南近代ビル
福岡県会場(北九州) 門司港湾合同庁舎
長崎税関 熊本県 熊本地方合同庁舎
沖縄税関 沖縄県会場(那覇) 那覇第2地方合同庁舎
那覇港湾合同庁舎

試験会場は13の都道府県で合計17ヶ所。試験の申し込みを行った税関により場所が決定します。長崎税関以外は試験会場が複数用意されています。試験会場が複数ある場合は、受験申し込みの際必ずどの会場での受験を希望するのかを選択して出願しましょう。

通関士試験の試験科目について

通関士試験は関税や通関に関する法律知識を問う問題が出題されます。実際の試験科目や試験の時間割、さらに回答方法などについて詳しく解説していきましょう。

試験科目は3科目

通関士試験の試験科目は大きく分けて3科目です。それぞれの科目を確認していきましょう。

  • 「通関業法」
  • 「関税法」、「関税定率法」、「その他関税に関する法律」、「外国為替及び外国貿易法(同法第6章に係る部分に限る)」
  • 通関実務

「通関業法」は通関業務を行う者について、その業務の規定を定め、通関業務の適正化を図る目的で制定された法律です、通関士としては当然深い知識を持っておく必要がある法律といえるでしょう。

関税法や関税定率法その他関税に関する法律に関しては関税関する考え方や知識が必要な法律であり、通関申告書類を作成するうえで当然必要となる知識です。外国為替及び外国貿易法の第6章は、輸出貿易及び輸入貿易に関する法律を定めている部分であり、通関士としては当然知識として持っておくべき部分になります。

さらに関税法の科目にある「その他関税に関する法律」に関して細かく記載すると以下の通りになります。

  • 関税暫定措置法
  • 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律
  • コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律
  • 物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律
  • 電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律

細かく書くとすでに何が書いてあるか分からないような文章になりますが、これらもすべて法律です。法律分野の勉強をする際はこうした言い回しに慣れる必要があります。ちなみにどの法律も、基本的に関税にかかわる部分の法律になっています。

最後に通関実務ですが、これは実際に通関申告書類の作成能力や、申請に必要な文書を作成できるかどうかの実務試験です。通関業務の経験がない方には最難関とも言われている試験科目であり、この通関実務をクリアできるかどうかが合格へのカギとなるケースが多いようです。

回答方法は3種類

通関士試験はすべてマークシート方式での回答となります。マークシートによる回答補法は全部で4種類。それぞれに関して解説していきましょう。

「五肢択一方式」は5つの選択肢から1つを選択する問題。文章中の穴埋め問題などが中心であり、法律科目で多く用いられる回答方法です。「語群選択方式」は、設問に対する回答を、複数の選択肢の中から選び出す回答方法。これも法律問題で多く用いられる回答方法です。

最後に通関実務試験で用いられる計算式を埋めるタイプの問題があります。計算式に関しては、通関実務を行う上では欠かせない能力です。試験では「携帯用小型電子計算機」の持ち込みが許可されていますが、計算機以外の機能がついているものは持ち込めませんので、スマホなどは認められません。しっかりと計算機機能のみのものを用意しましょう。

周囲の電卓を使用する音が気になる方は、事前に申告しておけば耳栓の使用も認められています。

試験日時間割

試験科目 試験時刻 試験時間
1時限目 通関業法 9:30~10:20 50分
2時限目 関税法 他 11:00~12:40 100分
3時限目 通関実務 13:50~15:30 100分

上記の表は2020年の通関士試験の時間割です。午前中に法律科目2科目の試験が行われ、午後に通関事務の試験が行われます。

試験時間割から見えるポイントは、まずは税関法の試験です。100分という長丁場の試験であり、さらに昼食前の試験ということもあり、空腹感を感じてしまうと集中力が途切れてしまう可能性があります。

もうひとつのポイントは最難関科目でもある通関実務が午後の試験であること。昼休みで一度集中力が途切れますので、試験開始までに改めて集中力を高める必要があります。昼食を摂りすぎて満腹になってしまっても頭の働きは鈍くなりますので、昼食後は少し時間に余裕を持ち、試験に対してモチベーションを高めるようにしましょう。

試験対策としては当然のことですが、当日はしっかり朝食を摂り、万全の体調で試験に挑むようにしましょう。

通関士試験には科目免除がある

3つの科目で行われる通関士試験ですが、実務経験により試験科目の免除が受けられます。科目免除に関しては通関業者での実務経験が問われることになります。ここで通関業者の業務と、通関士の業務について確認しておきましょう。

輸出入の時に必ず必要になる通関業務。通関申告の書類を作成し、税関に申請手続きを行うことが主な通関業務となりますが、この業務は通関業者の独占業務であり、通関士の独占業務ではありません。しかし、通関業者は通関業務を行う際、通関士を設置する義務があります。

そのため通関業務全体が、通関士の独占業務であると勘違いされる傾向にありますが、通関士の資格がなくても、通関業者で働いていれば、通関業務に携わることは可能です。もちろん通関申告書類の審査などは通関士にしかできない業務となりますので、資格を持っていない方の業務は作成の補佐や事務的な作業に限られます。

通関士試験において科目免除の対象となるのは、通関士の資格を取得していないものの、通関業務に携わっていた方ということになります。

通関士試験においてこの「科目免除」は大きな意味を持ちます。科目免除を受けた方の合格率は非常に高く、科目免除を受けられる方はぜひ試験申し込み時に申請するようにしましょう。

1科目免除の条件

通関業者として認可を受けている業者や、税関など官庁での通関事務の経験が5年以上ある方は、科目免除として「通関実務」の科目を受験することが免除されます。通関士試験の中でももっとも難易度が高いと言われる通関実務の試験を免除されるということで、当然合格率は大幅に上昇します。

2科目免除の条件

さらに通関事務の実務経験が15年以上となると、通関実務の科目に加えて関税法の試験も免除となります。こうなると受験するのは通関業法の科目のみとなります。試験科目が1科目となれば、試験対策の勉強も絞り込むことができますし、そもそも15年以上実務経験があれば、通関業法の勉強もさほど苦にならないでしょう。

2科目免除となれば、かなりの高確率で合格できる試験と考えていいでしょう。

科目免除で合格率大幅アップ

通関士以外の資格試験でも、ほかの資格の所有、もしくは実務経験などで試験科目が免除されるケースはあります。科目免除を受けると、どの資格試験でも合格率は高くなりますが、通関士試験はその効果が非常に大きい試験になります。

その理由は免除される科目が通関実務であること。繰り返しになりますが、通関実務の試験は、実際に通関事務の経験がない方にとっては非常に難しい試験であり、通関士試験では最難関の科目と言われています。

その科目が免除されることで、合格率は大幅に跳ね上がるということになります。

合格基準点は未公表

通関士試験の難易度を判断するひとつの指標となるのが合格基準点です。しかし、通関士試験では、合格基準点は公表されていません。正確に言うと公表はされますが、そのタイミングが合格発表のタイミングになります。

受験前にあらかじめ合格基準点が示されているわけではなく、その点でどの程度学習が進めば合格できるのかが読みにくい試験となっています。とはいえ過去の試験結果、合格基準点を見ればある程度合格基準点は推測できます。

まずは各科目の配点や回答方法を確認し、そのうえでどの程度の点を取れば合格できるのかを確認していきましょう。

通関士試験の配点は?

試験科目 択一式 語群選択 計算式 合計点
通関業法 10点(10問) 35点(10問) 45点(20問)
関税法等 15点(15問) 45点(15問) 60点(30問)
通関実務 通関書類の作成要領 20点(2問) 45点(17問)
通関手続実務 5点(5問) 10点(5問) 10点(5問)

通関士試験の出題数と配点を上の表にまとめました。配点の面では関税法などを問う試験がもっとも出題数が多く、配点も多くなっています。これだけを見ると関税法を中心に勉強したくなりますが、通関士試験の場合はそうでもないのが現実です。

では、この配点の試験における合格基準点に関して過去の傾向を確認しておきましょう。

例年の合格者から基準点を推測

2020年 2019年 2018年 2017年
通関業法 60%以上 60%以上 60%以上 60%以上
関税法等 60%以上 60%以上 60%以上 60%以上
通関実務 60%以上 60%以上 50%以上 60%以上

近4年の合格基準点が上記の通りです。基本的には60%以上取れれば合格できると考えて間違いないでしょう。ただし年によって、合格基準点がより低くなったり、高くなったりするケースもあります。2018年の通関事務科目は50%以上の正答率で合格となっています。

合格基準点を60%と考えた場合、各科目でどの程度得点をとればいいかを計算してみます。

  • 通関業法 27点(12問)
  • 関税法等 36点(18問)
  • 通関実務 27点(10問)

ここで注目すべきはやはり通関実務でしょう。通関実務は「通関書類の作成要領」と「通関手続き事務」に分かれています。書類作成要領は出題が2問しかないものの配点は20点とウエイトの大きな問題となります。この問題を丸々落としてしまうと、通関手続き事務の問題すべてに正答しても25点で60%には届きません。書類作成要領は計算も絡む問題であり、一か所計算ミスをすると、後の回答にも影響が出かねません。この点が難関科目といわれる所以でしょう。

もうひとつ注目しておきたいのが、科目ごとに合格基準点が提示されていることです。つまりどの科目を重点的に勉強するのではなく、すべての科目を平均的に勉強していかないと合格できないということ。通関士になるためには不得意分野を作らないことが大きなポイントとなります。

合格発表は官報で

通関士試験は例年10月上旬に行われます。では、その合格発表は、いつ頃、どのような方法で発表されるのかを確認しておきましょう。

まず合格発表の方法ですが、官報に掲載、各税関での掲示、税関HPでの発表の3種類があります。

官報とは日本国が発行する機関紙です。定期的に発行されており、国による公告、広報を目的としています。国家試験の合格者を発表することもあり、国家資格である通関士の合格発表も、正式にはこの割烹の発表が正式な発表となります。

また、官報に掲載され発行されるのと同時に、各税関でも合格者の受験番号が掲示されます。いわゆる入学水圏の合格者発表と同様の方法で、かつてはここで合否を確認するのが主流でしたが、インターネットが発達した現在では、形式上掲示するものの確認に来る受験者はそう多くはありません。

官報の発表と同時に、税関のHPでも同様に全国の合格者の発表があります。合格者はやはり受験番号で発表されますので、ご自身の受験番号は控えておきましょう。

合格発表タイミングについて

合格発表にはいくつかの方法がありますが、もっとも早いタイミングで発表されるのは「官報」です。毎年11月下旬に発行される官報に、合格者の受験番号が公表されます。もちろん紙媒体として発行される官報を入手してもいいのですが、今はインターネットでも官報は閲覧可能です。スマホやPCなどがあれば、ご自宅でも簡単に合格発表を確認することができます。

インターネット官報での公表タイミングは、発行日の8:30頃。インターネット上で公開されますので確認してみるといいでしょう。

また、合格者の発表と同時に、合格者の自宅宛てに合格証明書が送付されます。通関士は試験に合格し、合格証明書がその手に届けばその時点で通関士としての業務が可能になります。資格によっては、試験に合格後に実務経験が求められたり、一定の研修が必要なケースもありますが、通関士にはこういった制度はありません。試験に合格すればその時点で通関士を名乗ることが可能です。

通関士試験の申し込みはどうする?

ここまでの記事を読み、通関士の試験に興味を持った方もいらっしゃるかと思います。では通関士試験に申し込むのはどうすればいいでしょうか。その方法や、通関士試験の申込に必要な書類などをご紹介しておきましょう。

まず必要書類と受験料ですが、以下の通りになります。

  • 受験願書
  • 受験票
  • 通関士試験の一部科目免除通知書(対象者のみ)
  • 受験手数料(3,000円)

受験願書と受験票に関しては、全国9ヶ所の税関で受け取る必要があります。受け取り方法は、窓口で直接受け取る方法と、郵送での受け取りを依頼する寳保があります。郵送を希望する際は、返信用の封筒(角形2号:A4サイズの書類が入るもの)と返信用の切手(140円分)を同封して、郵便で依頼しましょう。

これらの書類が準備できたら、申し込みになります。願書の提出方法や受験料の納付方法について解説していきます。

申し込み方法は3種類

願書の提出方法は3種類。税関の窓口に直接持ち込むか、郵送で出願するか、インターネットを利用して申し込むかということになります。

税関の窓口に提出する際は、各地の税関の窓口に必要書類を併せて持ち込み提出します。受験料の3,000円に関しては、受験願書に収入印紙を貼付する場所がありますので、そこに収入印紙を貼り付けて納付しましょう。収入印紙はお釣りを受け取れませんので、過不足なく貼付する必要があります。収入印紙は郵便局やコンビニエンスストアでも購入可能ですので、受験料を確認し必要な分だけを購入しましょう。

また受験票は返送されますので、必ず所定の位置に63円切手を貼付して提出しましょう。

郵送で出願する場合は、郵送の形式に注意。のちに追跡可能な方法での郵送を選択する必要があります。具体的には「書留」、「簡易書留」、「特定記録郵便」の形で郵送しましょう。また、郵送の際表面に「通関士試験」と朱書するようにしてください。受験料や受験票の返信用切手に関しては窓口申し込みと同様です。

窓口出願、郵送出願の際、試験科目の免除を申請する場合に注意点があります。科目免除を申請した場合、実務経験が規定に達していない場合など却下される可能性があります。却下の場合はその旨を知らせる書面が、また科目免除を受けられた場合も「一部免除通知書」が返送されます。この返送用のお封筒と切手を一緒に提出する必要があります。

角形2号サイズの封筒に返信用の住所氏名を記載し、切手を貼付の上提出しましょう。貼付する切手の額面は、「書留」の場合575円、「簡易書留」の場合460円、「特定記録郵便」の場合300円となります。この返信用の封筒および切手は、郵送出願でも窓口出願でも同様に必要になります。

最後にインターネットによる出願ですが、この方法に関してはNACCSの説明と同様に以下で行います。

NACCSとは?

NACCSとは税関と利用者(通関業者や運送業者など)を結び電子的情報通信システムであり、通関士試験のインターネット申し込みもこのNACCSを通じて行うことができます。

NACCSは「輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社」が運営するサイトであり、通関申告をオンラインで行う際にも利用されるサイトです。NACCSの機能に関しては通関士試験でも出題されますので、通関士を目指す方は一度訪れておくべきサイトといえるでしょう。

NACCSは通関申告でも使用されるサイトであり、利用するには利用者登録が必要です。しかも利用者登録は有料になります。通関士試験の出願に関していえば、NACCSを通して提出できるのは願書と受験料のみ。つまり受験票や受験科目免除の書面に関しては別途郵送が必要となります。

すでに通関業者で仕事をしており、その通関業者がNACCSを利用しているのであれば、NACCSから出願することで受験料が安くなる(NACCSで出願すると受験料は2,900円)メリットはありますが、利用していない方にとってはデメリットが大きく、あまりおすすめできません。あくまでもNACCSでも出願できるということだけ知っておけばいいでしょう。

通関士試験のスケジュールは?

公告 2020年7月1日
申し込み受付開始 2020年7月27日
申し込み受付締め切り 2020年8月11日
通関士試験実施日 2020年10月4日
合格発表 2020年11月27日

これは2020年の通関士試験のスケジュールです。試験の概要が発表されるのが7月初旬、7月後半から申し込みが始まり、申し込み受付期間は約2週間。郵送申し込みの場合は8月11日の消印有効ですが、受付期間は長くありませんので、忘れずに出願するようにしましょう。

試験日は例年10月上旬です。スポーツの日(旧体育の日)が絡む3連休は外される傾向にありますが、試験は週末に行われます。合格発表は試験から約2ヶ月後です。合格発表と同時に合格通知書が郵送されます。

試験のスケジュールは以上の通りですが、通関士試験を受けるのであれば、その準備が必要になります。この準備は公告を待つ必要はありませんので、思い立ったタイミングで始めるようにしましょう。

通関士試験の難易度に関しては、受験される方によって感じ方が変わるかと思います。想像以上に難しいという方もいれば、比較的易しいと感じる方もいるでしょう。いずれにせよ準備期間には余裕を持って置くのが重要ですので、挑戦を決断したらすぐに動き出すのがおすすめです。

まとめ

通関士は名称独占資格になります。業務上「通関士」を名乗るのであれば、通関士試験に合格する必要があります。その通関士試験は年に1度、毎年10月に実施。出題科目は通関業法や税関法など法律問題が中心となります。

例年の試験に関しては7月の公告が行われ、7~8月に受験の申し込み受付が行われます。合否発表は11月の下旬。基本は官報での発表となりますが、インターネット官報、税関HPにも合格発表が行われますので、スマホなどで確認するといいでしょう。

合格発表と同時に合格通知書が自宅に送付されます。この合格通知書があればその日から通関士を名乗ることが可能。通関業者に勤務している方は、勤務先で通関士として税関に登録することですぐに業務を開始できます。

通関士試験の試験科目の中で特に受験者を苦しめているのが、通関実務の試験です。通関業務に一定期間従事している実務経験者はこの通関実務の試験は免除されますが、そうではない方はこの科目をクリアするために十分な準備期間が必要となります。

通関士試験を受験するには、この通関実務の科目以外に、法律知識を深める必要があります。通関実務の勉強により多くの時間を充てるためにも、法律問題に関してはできるだけ効率的に勉強をするのがおすすめ。そのためには独学よりも通信講座などを利用するのがおすすめです。