非課税となる保険金・給付金とは?

更新日:2019年12月3日

TAXFREEと書いてある積み木
目次

非課税となる保険金・給付金とは

保険金には、残された遺族の生活の立て直しや、本人の経済的支援の一面があります。このような場合にまで保険に税金がかかったのでは、本来の目的が果たせない場合が出てきますので、非課税となります。

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被保険者本人が受け取る場合だけでなく、被保険者の配偶者や直系家族あるいは生計を一にするその他の親族が受け取る場合も非課税となります。

病院のベッドにいるおばあさんとお見舞いに来た人たち

生存給付保険金の課税とは

特定疾病保険金やリビングニーズ特約保険金と言った生前に受け取る保険金は被保険者または指定代理請求人が受け取った場合は、非課税となります。

生命保険契約に関する評価とは

相続開始時において、被相続人が保険料負担者であり、被相続人以外の人が被保険者となっている契約がある場合、その契約を引き継いだ人が「生命保険契約に関する権利」を相続により獲得したものとして、相続税の課税が行われます。

このとき保険料負担者は、契約者であるか否かを問いません。そのときの、相続税評価額は、その時点での「解約返戻金」となります。

例)父が亡くなり、保険契約を被保険者である子が引き継いだ場合

契約者:父  → 契約者:子
被保険者:子 → 被保険者:子
受取人:父  → 受取人:子の妻

参考:生命保険による相続対策|平田法務事務所

非課税となる保険金・給付金に関するよくある質問

介護に備えて民間の介護保険に加入したとします。被保険者が介護状態になり保険金が支払われますが、この支払われる介護保険金は全額非課税ということでいいのでしょうか?

介護保険は、全額非課税となります。

また、受取人が主契約の被保険者、その配偶者もしくはその直系血族、または生計を同一にするその他の親族に該当する場合は非課税となります。

受け取った保険金や損害賠償金に税金がかかるかどうかの判断の仕方がわかりません。課税か非課税の区別はどこをポイントに見ればよいのでしょうか?判断基準を教えてください。

まず、検討していただきたいことは契約者が誰かではなく、損害保険契約の種類や内容です。

損害保険契約から支払を受ける保険金は、原則として非課税です。しかし、傷害保険の死亡保険金は、例外的に課税対象となります。

ここで、初めて、契約者や被保険者、保険金受取人が誰であるかにより、課税対象となる税金が異なってきます。以上の内容をまとめると、損害保険契約から支払を受ける保険金は、原則非課税です。

ただし、傷害保険の死亡保険金については、課税対象となりうるとご理解いただくことが、もっともシンプルにご判断いただけるかと考えます。

保険契約者が被相続人(夫)、被保険者が妻、受取人が被相続人の保険契約の相続は、解約返戻金となるのですか。

相続税が問題となるのは、被相続人が死亡した場合です。

上記のようなケースでは、被保険者は「妻」となっておりますので、相続税法上は、解約返戻金相当額が相続財産として評価されます。

この場合、相続人の中からその契約を相続して継続するか、契約を解約することになります。継続する場合は、被保険者の妻か子どもを契約者、受取人を子どもに変更するのが一般的です。

なお、解約した場合は、受け取った解約返戻金には、死亡保険金のような相続税法上の非課税制度の適用はありません。

この記事の監修者は
金山浩晃(かなやま ひろあき)

合格の先をイメージして!
【出身】埼玉県
【趣味】NFL(アメフト)観戦、カフェ巡り
【座右の銘】雲外蒼天

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