司法書士講座の講師ブログ

令和3年度試験問題

皆さん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の中村篤史です。

令和3年度試験は、不動産登記法の問題が難しく、その中にはこのような問題がありました。

「登記の申請の際に納付した登録免許税に過誤納があったため過誤納金の還付を受ける場合において、当該登記の申請代理人が還付金を受領する旨の委任を受けたときは、当該代理人は、当該委任に係る委任状を、直接、当該登記の申請人の住所地を管轄する税務署に提出しなければならない。」

何を言っているか、よくわからないですよね。
簡単にすると、こういうことになります。

「司法書士が間違えて登録免許税を多く払いすぎたため、払いすぎた分の還付を受けるには、還付を受けるための委任状を、申請人の住所地を管轄する税務署に提出しなければならない。」

答えは×です。
委任状は、登記を申請した登記所に提出すれば足ります。
この問題は、不動産登記実務をしている司法書士であれば、すぐに答えられますが、受験生で自信をもって答えられる方はほとんどいないと思います。
このような問題に直面しても、慌てず、解ける問題を確実に拾うようにしましょう。