簿記について

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工業簿記を学べる簿記2級とは?

工業簿記を学べる簿記2級とは?

就職活動などで有利になる資格の1つが「簿記」です。

簿記3級は、個人商店などの小規模なお店に対して役に立つ商業簿記を学習します。もちろん、資格を持っていれば基礎知識が身についているとみなされるため、大規模の株式会社で資格を活かして経理部などに所属して働くことが可能です。

しかし、上位級の簿記2級なら、さらに深く株式会社の会計処理を学ぶことになります。商業簿記では、企業の資産・負債・資本の増減を把握した帳簿記録を行い、工業簿記は工場に適用され、商品の製造をして原価計算に反映されるものです。

2級の勉強をすることにより、財務諸表が理解できるため、さまざまな会社の決算報告を見て会社の財政状態や経営成績についても理解できるようになります。そのため、簿記2級取得者は3級取得者よりも、より活躍できる場が広がります。

簿記2級の資格が活かせる仕事とは?

簿記2級の資格を活用できる仕事について、業務の内容や年収がどれくらいか見てみましょう。

職種は経理事務という専門職になり、年収は一般事務の平均年収である252万円よりはやや高めの傾向にあります。簿記3級より2級のほうが評価されたり、企業によっては資格手当がついたりする場合があります。しかも、会計や財務の知識を有することで、将来的に経営管理職や幹部として活躍することができるでしょう。

また、企業だけでなく公務員試験の際にも簿記2級があれば加点対象になる場合が多いです。

経理部所属で働くほかにも、税理士事務所や会計事務所で活躍している人も多く、実践の場で学びながら簿記1級を取得して会計士や税理士を目指し独立することも夢ではありません。

経理

まずは、一般的に簿記2級の資格取得者が活躍する場の多い、一般企業での経理の仕事内容や給料について解説します。

仕事内容

企業の規模により1人ですべてをこなす場合もありますし、何人かで分担をする場合もあるでしょう。

経理事務のほかに、営業事務、出納事務、給与計算事務、社会保険事務、仕訳伝票入力事務など細かく区分されている場合もあります。

一般的な経理部門の仕事は、現預金出納の管理、売掛買掛管理、給与計算事務、棚卸し、決算処理、納税など多岐にわたります。顧問の税理士事務所や会計事務所があれば業務範囲も異なり、難易度の高い決算業務や財務などを任せられる場合も多いです。

また、顧問の事務所の方針により、仕訳伝票を手書きで記入したり、直接パソコンに入力したり、と様々です。企業内ですべての会計財務処理を行う場合は、月次決算、年次決算、財務諸表の作成、有価証券報告書の作成などを行います。

年収

経理に携わる男女の平均年収を年代別に紹介します。

20代 30代 40代 40代以上
348万円 444万円 599万円 1,000万円以上

上記表の通り、20代では348万円、30代では444万円、40代以上では599万円が平均年収となっています。40代以上では、全体の約1割が年収1,000万円以上です。

財務

簿記2級を取得すると、財務諸表等を通じて会社の経営状態や収支の課題点が見えてきます。その知識を活かし、経営に関わる財務の仕事を担当する場合もあるでしょう。どのような仕事内容なのか説明します。

仕事内容

企業にもよりますが、担当する財務の内容は多岐にわたり、経営管理職クラスが担う場合や、細分化されて分担した業務を担当する場合があります。一般的には経理部門と比較すると、より経営に近い職務が財務です。

たとえば、銀行と折衝して資金調達をしたり、短~長期の予算編成に応じた予算管理や資金管理を行ったりします。経営者とともに経営に参画し財務計画の立案に携わるようにもなります。計画が正しく実行されているかといったマネジメント能力も必要です。

平均年収

財務に携わる男女の平均年収を年代別に紹介します。全世代平均では515万円となっていますが、最低200万円から最高2,200万円とかなりの差が見られます。財務は常時勤務ではなくコンサルタント的なスポット勤務で働く場合があるためでしょう。

また、年代別の平均年収は下記の通りとなります。

 
20代前半 20代後半 30代 40代
396万円 481万円 508万円 678万円以上

総務

総務は、さまざまな業務を担当する企業になくてはならない部門です。その業務内容は多岐にわたります。一般的な企業で担う業務の一例を説明します。

仕事内容

総務は、企業の組織全体と関わる部署のため、潤滑剤的な立場でコミュニケーション能力や実務能力が求められる場面も多々あります。企業規模にもよりますが、小規模組織では経理として採用されても総務の仕事をこなすことは多いでしょう。

また、大規模企業の本社では総務部、経理部、財務部などに分かれていても、支社では総務部の中に経理課、財務課の編成となっていることもあります。一般的な総務の業務内容は、組織全体に関する業務です。

つまり、来客対応、オフィスの備品や建物の管理、社内行事の企画運営、防災防犯対策など、その内容は多岐にわたります。総務と庶務が明確に区分されていないところも多いでしょう。

年収

総務に携わる男女の2014年の平均年収を年代別に紹介します。

 
20代 30代 40代以上
313万円 391万円 573万円

20代では313万円、30代では391万円、40代以上では573万円となっています。ただし、20代では400~500万円という人たちは全体の14%を占めていますので必ずしも低いわけではありません。

また、40代以上では300万円未満から1,000万円以上まで各区分に分散されていることがわかります。600万円以上の人は42%、1,000万円以上の人は7%になっています。

簿記2級の資格をとるメリットとは?

簿記の資格は、就職に役立つ資格として古くから人気があります。しかし、3級は個人商店の簿記を学び基礎的な知識があれば合格しやすいため、上位級の2級とは評価が劣ってしまうことは否めません。2級は株式会社の簿記を学ぶため、3級よりも簿記への理解が深まり、より具体的に会社の経営状況を把握し改善の提案ができるようになります。しかも、2級からは商業簿記のほかに、工業簿記の知識も身につきます。

なお、メーカーに限定せず、工業簿記の原価計算についての理解があれば他の部門でも知識が活かされ、会計・経理業務を安心して任せられると評価されるでしょう。また、財務諸表の仕組みが理解できるため、将来的に経営に参画するなどの可能性が広がります。

簿記2級とはこんなにもメリットが多く、頑張って勉強した分だけ見返りの多い将来有望な資格といって間違いないでしょう。

簿記2級の試験を受けるための必要事項

簿記検定にも日本商工会議所、全国経理教育協会、全国商業高等学校協会などの主催者の違いがありますが、ここでは一般的に広く認識されている日本商工会議所の簿記検定2級の資格試験を受けるための情報について紹介します。

受験資格

日本商工会議所主催の簿記検定試験は、学歴や年齢、性別や国籍などを問わず誰でも受験することができます。簿記検定なら、どの級から受験しても問題ありません。2級の試験を受けるためには3級に合格しなければならないという制限がないため、2級や1級からでも受験できます。

受験日

日本商工会議所簿記検定2級の試験日は、毎年2月、6月、11月のいずれかの日曜日に年3回実施されています。詳しくは日本商工会議所の公式ホームページ、簿記2級のページで試験日の案内があります。級ごとに試験日が異なることがありますので、必ず受験級の試験日を確認してください。

申し込み方法

日本商工会議所の簿記検定は、自宅の近く、勤務先の近くなど、日本ならどこでも自由に選ぶことができます。ただし、申込受付日時や申込方法は各商工会議所によって異なることがあります。

また、簿記検定を実施していない商工会議所があるため注意が必要です。試験日の約2カ月前程度に受験希望地の商工会議所のホームページを参照してください。インターネット申込、窓口、郵送、書店店頭などの受付方法があります。全国の商工会議所検索はこちらからできます。

簿記2級は合格しやすい?

簿記2級は、3級と比べて試験の難易度にかなりの違いがあります。特に工業簿記でしっかり得点することが大切です。2級の合格率や難易度についての情報や勉強のコツなどを知って試験に備えたほうが、より合格につながるでしょう。

合格率

直近の過去5回の簿記検定2級の合格率はこのようになっています。

実施回 合格率
第148回 29.6%
第147回 21.2%
第146回 47.5%
第145回 25.0%
第144回 13.4%

平成30年2月の実受験者数48,533名のうち、合格者数は14,384名で合格率は29.6%でした。第147回は21.2%、第146回は47.5%、第145回は25.0%、第144回は13.4%となっています。

難易度

簿記2級の難易度は、過去のデータによると、回ごとの実受験者数は4万人から7万4,000人、合格率は5.7%から47.6%と回によりかなりのバラつきが見られ、高難度の回もわずかにありました。

合格率は総じて簿記3級よりは低めではあるものの、平均的に見て15~20%程度は合格しています。簿記1級は1桁台の合格率の回も多く、平均すると10%程度の合格率ですので、簿記1級に比べると難易度は下がります。詳しくはこちらの受験者データで確認できます。

簿記3級・簿記1級との違い

簿記3級の特徴は、試験科目は商業簿記のみとなり、試験時間は2時間で100点満点中70点以上が合格となります。3級は個人商店における簿記の実務を学習します。企業経理の基礎スキル、青色申告書類の作成スキルを身につけることが目的です。

簿記1級の特徴は、試験科目は商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算です。試験時間は、全科目合わせて3時間で、各科目25点以上で合計70点以上が合格となります。ただし、ひとつでも10点未満の科目があれば不合格になってしまいます。

1級の学習内容は、2級で学んだ商業簿記や工業簿記の応用です。また、会計基準、会社法の法的知識を理解し経営分析につなげるスキルを身につけることができます。

簿記2級の資格を取得する勉強方法は?

簿記2級の資格を取得するためには、どのような勉強方法があるのでしょうか。効果的な学習方法について解説します。

必要な勉強時間

簿記の知識が何もなく、いきなり簿記2級の受験を目指すからには本腰を入れて取り組む必要があります。学習方法にもよりますが、目安としては3~6カ月はかかるでしょう。3級保持者で簿記の基礎的知識があれば2~4カ月で合格することも可能です。

スケジュール

簿記2級の取得を本気で目指すには、空いた時間にやるという勉強方法ではなく、資格取得のためにスケジュールを決めて集中して取り組むことが必須です。それには、自分の1日のスケジュールの中にいかに勉強できる時間を取り込み、どう配分するかがカギになります。

というのも、学生や勤務している社会人は疲れて帰宅した後に、何時間かまとまった勉強時間を取るのは難しいでしょう。無理して勉強しても集中できずにスムーズに理解ができないことも考えられます。そのため、貴重な時間をうまく使う方法として、普段の行動スケジュールのスキマ時間に勉強を行うのが効果的です。

たとえば、朝の通勤や通学前に短時間勉強するという方法です。朝、起き抜けの脳に思考力が必要な難しい勉強は抜きにして、勘定科目や仕訳の暗記に充てる、テキストの音読などで脳をウォーミングアップさせると良いでしょう。通勤電車やバスの中でも講義動画の視聴やテキストを読むなどして時間を有効に使うことができます。

昼休みも早めに食事を済ませれば残りの時間をうまく勉強に活用できるでしょう。帰宅後は、寝るまでの間でどこかに60~90分程度の時間を取って勉強すると良いでしょう。というのも、新しい分野の学習は、長時間取り組んでも集中を途切れさせずに多くの知識を一気に詰め込むことが難しいためです。

1回の勉強時間を60~90分程度で区切ることにより、切り替えて集中するリズムが作れるので飽きずに効果的に進められるでしょう。

勉強のコツ

まずは、テキストを通読することが大切です。新しい言葉や仕訳例など気になるところを書き出しましょう。2級は、商業簿記・工業簿記両方をバランスよく正解する必要があるため、苦手分野を作らずにどちらも集中して取り組みましょう。

問題を繰り返し解くことにより知識が定着します。過去問や予想問題を繰り返し解いて得意不得意を把握します。不得意な箇所は、ただ問題を解くだけではなく簿記の考え方について理解するのがポイントです。自分なりにノートに図などを使ってわかりやすくまとめると、どの部分があいまいで理解していないのかに気づけます。

精算表や財務諸表の作成にどれだけの時間がかかるのかが合否の分かれ目となります。少しでもスピードアップできるよう、使いやすい電卓を選び何度もシミュレーションしておきましょう。だらだらと長い年月をかけて学習するよりも、短期的に集中して取り組み、覚えた知識が頭から抜けてしまわないようにすることがおすすめです。

数日に1回集中して取り組むよりは毎日少しずつ勉強するほうが、前に勉強した部分を思い出すのに時間がかからず効率よく学習できます。

簿記2級の資格を独学で取得する方法

簿記2級は良質なテキストや過去問があれば、独学でも十分に合格できる可能性がある資格です。借方・貸方の基本の法則さえ覚えれば、新しい勘定科目や仕訳が出てきても理解は早いでしょう。

必要な勉強時間を満たし、アウトプットも徹底的におこなうことで合格できる可能性が高まります。気をつけたい点は、常に最新の情報を収集しておくことです。古いテキストでは出題範囲に変更があったときに気づくことができません。

それまでは1級の試験範囲に含まれていた内容が、出題区分の改訂により2級の出題範囲になることがあるからです。

まとめ

やる気さえあれば簿記2級の資格取得はそう難しくないことがわかったのではないでしょうか。しかし、新しい分野の勉強を始めるときは、どんな参考書や問題集を選んでよいかの判断ができません。

その結果、少し試してみて分かりづらいので他の参考書を追加購入するという流れになる人もいます。その点、通信教育のテキストなら、重点的に勉強すべきポイントがわかるため、参考書をいくつも購入して勉強するよりも効率的です。

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