簿記3級とは?試験概要や合格率、問題内容などを徹底解説!

電卓で計算をしている人

簿記に関する基礎的な知識を証明する資格として人気の「日商簿記3級」の資格。しかし近年この日商簿記3級の試験が難しくなったとも言われています。

試験の難易度が上がったと言われるのは、試験の出題傾向や出題範囲が立て続けに変わったから、また過去問対策が難しくなったからというのが理由です。

この記事では日商簿記3級資格とは何か?どのように試験概要が変更されたのか?どのような対策が求められるのか?過去問対策が難しくなったとはどういうことか?など、日商簿記3級に関して解説していきます。

目次

日商簿記3級とはどういう資格?

日商簿記資格は1級~3級の他、簿記初級、原価計算初級の5つのカテゴリに区分できますが、このうち3級は「商業簿記を習得しており、小規模株式会社の経理処理に対応可能なレベル」とされています。

商業簿記について「仕訳問題」「勘定記入」「計算表作成」の出題があり、これに合格することで、経理業務をこなす上で不可欠となる簿記の基本知識を有することの証明となります。もっとも、日商簿記3級の知識があれば企業の財務諸表を読み取れるようになることから、経理職だけでなく営業職等の幅広い職種で重宝され、近年では社会人の必携資格としても注目されています。

日商簿記3級の受験方法には、毎年6月、11月、2月に実施される統一試験と、年間を通じて随時実施されるネット試験の2種類があります。全国の商工会議所がそれぞれに試験を実施しているため、試験の日程や申込時期、申込方法等が商工会議所ごとに異なるため注意が必要です。受験希望の方は、あらかじめ最寄の商工会議所に問い合わせましょう。

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受験資格について

日商簿記3級の試験には受験資格はありません。そのため、簿記資格を目指す方は、いきなり日商簿記3級の試験から挑戦するのがおすすめです。

日商簿記資格には、3級を含めて5つのカテゴリーがあります。3級より下には、簿記初級と原価計算初級の資格があります。

日商簿記3級の資格を取得するためにこれら下のカテゴリーの資格を取得する必要はありません。ただし、日商簿記3級の試験を受験する前に、経験として受験するのはひとつの方法としてあります。簿記初級や原価計算初級の勉強は日商簿記3級試験の勉強にもつながります。特に初学者の方で、時間や費用に余裕のある方は、これらの資格試験を経験してもいいでしょう。

日商簿記3級を取得するメリット

日商簿記3級を取得するメリットは、多岐に渡ります。第一に、企業の財務諸表を読み取れるようになることから、社会人としての教養の証明となります。たとえ経理職に従事していなくても、自社や取引先の経営状況を把握できることはあらゆる職種で強みとなることは間違いありません。

また、履歴書の資格欄に記載できる資格なので、就職・転職時のアピールポイントとして活用できます。

一方、自営業の方にとっても、簿記3級の知識は会計処理や確定申告を行う際に役立つでしょう。

その他、簿記3級の取得はその他の上位資格取得につながります。日商簿記3級の知識が2級や1級、さらに公認会計士、税理士を目指す上での大切な土台、今後のキャリアアップのきっかけともなるのです。

簿記3級の資格が活かせる仕事とは?

日商簿記3級を活かせる場面は、今や仕事上でも進学においても幅広く広がっています。

まず仕事面では、企業の経理や会計を扱う部署で働く際に役立ちます。経理・会計業務は業種を問わずどんな企業でも必ず発生しますから、業界を問わずあらゆる職場で活躍できるでしょう。

また、日商簿記3級の取得が、就職・転職活動時に有利に働いてくれる可能性も高いです。経理・会計担当部署への応募時はもちろん、それ以外の業種を目指す際にも、簿記の基本的知識は教養として評価されるはずです。

加えて、税理士事務所や会計事務所への就職の道が開かれています。経理・会計分野で上位資格の取得を目指すなら、専門家の補助者として実務経験を積み重ねるのも良いでしょう。

ただし、実務経験のない方の場合、日商簿記2級以上の取得が求められることも少なくありません。このあたりはケースバイケースですので、現場によって取扱いが異なります。

一方、進学面では、一部大学の推薦入試において、日商簿記3級の資格取得が有利になる、もしくは推薦入試の条件になることがあるようです。

《2023年最新》日商簿記3級の合格点・難易度について

日商簿記3級の難易度は、必要以上に身構えなければならないほど高くはありません。とはいえ、試験難易度の感じ方には個人差があるでしょうから、ここでは、日商簿記3級の難易度を客観的に理解する指標として「合格率」を用いて、難易度を分析します。

すでに解説した通り、日商簿記3級試験には、年3回実施される統一試験の他、通年で行われるインターネット試験があります。

合格率に関しては当然のことながら各実施回でことなりますが、参考までに2020年4月~2023年11月にかけての統一試験10回分と、その間に行われたインターネット試験全体の合格率の平均は「40.12%」となっています、つまり、受験生のうち、およそ5人中2人は合格していることになります。

ただし、統一試験は各回の合格率にバラつきがあり合格率20~30%となる実施回がある点、加えて、インターネット試験導入以前と比較すると近年徐々に合格率が低下している点に注意が必要です。

日商簿記3級の合格率の推移

3級受験者データ(統一試験)
受験者数 合格者数 合格率
165(2023.11.19) 25,727名 8,653名 33.6%
164(2023.6.11) 26,757名 9,107名 34.0%
163(2023.2.26) 31,556名 11,516名 36.5%
162(2022.11.20) 32,422名 9,786名 30.2%
161(2022.6.12) 36,654名 16,770名 45.8%
160(2022.2.27) 44,218名 22,512名 50.9%
159(2021.11.21) 49,095名 13,296名 27.1%
158(2021.6.13) 49,313名 14,252名 28.9%
157(2021.2.28) 59,747名 40,129名 67.2%
156(2020.11.15) 64,655名 30,654名 47.4%

参考:商工会議所の検定試験 3級受験者データ(統一試験)

簿記3級ネット試験データ
期間 受験者数 合格者数 合格率
2023年4月~2023年12月 158,429名 61,194名 38.6%
2022年4月~2023年3月 207,423名 85,378名 41.2%
2021年4月~2022年3月 206,149名 84,504名 41.0%
2020年12月~2021年3月 58,700名 24,043名 41.0%

参考:商工会議所の検定試験 2級・3級受験者データ(ネット試験)

日商簿記3級の合格率の低下傾向については、統一試験とインターネット試験共に、2023年度から顕著になっています。

統一試験の合格率を見ると、2022年度以前の各実施回では30%台と40~50%台が織り交ざっていましたが、2023年度は一貫して30%台となっています。

また、インターネット試験でも、2020~2022年度に行われた試験の平均合格率は40%台ですが、2023年度は30%台となっています。

日商簿記3級の出題範囲と難しいポイント

日商簿記3級の試験は、商業簿記の中から3つの科目が出題され、各科目の合計得点から合否が判定されます。

試験科目は商業簿記のみと聞くと、比較的勉強する範囲は狭いと感じるかもしれません。しかし商業簿記は企業などの経理面全般を担うものです。勉強すべき範囲は想像よりもはるかに広く、簿記の知識がない方にとっては出てくる単語などに戸惑うことも多いかと思います。

商業簿記に関する知識を持ち、実際に業務として商業簿記の知識を活かすことができるかどうかを試される試験となります。

では、出題範囲になっている科目のそれぞれの特徴などを紹介していきましょう。

仕訳問題

簿記における基本ともいえる仕訳に関する問題が出題される科目。勘定科目を暗記すればOKというわけではなく、なぜそうなるのか、その内容までしっかりと理解していないといけません。

仕訳問題の問題を解くだけであれば、ある程度暗記だけでも対応できますが、この科目の内容は後の2科目を解くためにも必要となります。そのために暗記だけではなく、しっかりと意味や内容を理解するように努めましょう。

試験問題としては仕訳問題がもっとも出題数が多い科目。そのため求められるのが解答スピードです。この科目で余計に時間を使ってしまうと、後の科目で使える時間が少なくなってしまいますので、内容の理解と解答スピードを意識して勉強するといいでしょう。

勘定記入

帳簿や勘定の記入に関する問題が出題される科目となります。

選択問題といっても穴埋めの問題が出題されるケースも多く、商業簿記に関して正確に理解していないと得点を重ねることが難しい科目となります。

近年の傾向としては商品有高帳に関する出題が目立ちますが、近年は試験の概要の改定もあり、今後どの項目を重視すべきか変わってくる可能性もあります。

信頼できる参考書や問題集などで、しっかりと試験の出題傾向を把握しながら対策を進めていく必要があります。

計算表作成

賃貸対照表や損益計算書など、財務諸表と呼ばれる表の作成が出題される科目です。

1問35点と配点が大きく、一部間違えたために、ほかの解答も間違ってしまうという危険性もある科目で、慎重な回答が求められます。

仕訳問題や勘定記入の科目をできるだけ短時間で終わらせて、この計算表作成の問題を解く時間を確保するのが試験合格のコツといえるかもしれません。

日商簿記試験の近年の変更点

この記事でも何度か触れてきましたが、近年日商簿記3級試験に関してはいろいろな変更がされています。そこで、この5年間で変更があった部分に関して時系列で紹介していきたいと思います。

試験の概要が変更になるということは、出題の傾向や出題される問題の難易度などにも影響があるということ。特に独学で挑戦をする予定の方は、こうした変化の流れを知っておく必要があります。

自分が受験する今後の試験でどの項目が重視されるのか、どんな問題が出題されるのか、これまでとどんな違いがあるのかを知っておきましょう。

2019年度試験から 前提が個人商店から株式会社へ

2018年度までの日商簿記3級試験は、個人商店の経理を前提として問題が作成されていました。この全体が大きく変わったのが2019年。前提が個人商店から小規模株式会社に変更され、それに伴い出題範囲の変更が行われています。

出題範囲に追加された点 出題範囲から削除された点
・株式の発行
・余剰金の配当
・準備金の積み立て
・純損益の繰越利益余剰金勘定への振替
・法人税・事業税などの税制
・電子記録債権&債務
・クレジット売掛金
・個人商店を前提とした資本金・引出金の処理
・純損益の資本金勘定への振替
・所得税
・有価証券の購入&売却
・固定資産の減価償却
・手形の裏書譲渡&割引

小規模株式会社の経理として求められる株式の発行に関する知識や、クレジットの売掛金、法人税・事業税に関する問題が出題範囲に含まれるようになりました。ただし、試験の難易度を変えないための処置として、一部出題範囲から削除された部分もあります。

トータルの試験範囲としては大きく変わりませんが、出題傾向が大きく変わることになったのがこの改定でした。

2020年12月から CBT方式の試験導入

CBT方式が導入されたのが2020年の12月から。この導入により、日商簿記3級の試験はより受験しやすい試験となりました。

CBT方式の試験は随時申し込み&受験が可能ということもあり、試験のタイミングに合わせて勉強する必要はなくなりました。ただし、統一試験が行われる前後の期間に関してはCBT方式の試験が休止される期間がありますのでこの点は注意です。

2021年4月から 出題数減少と試験時間短縮

日商簿記3級の試験は、2021年度4月以降、出題数が減り試験時間も短くなっています。

変更前 変更後
出題設問数 大問 5問 大問 3問
試験時間 120分 60分

これまでの試験は大問が5問で解答時間が120分でしたが、これが3問&60分に変更。近年の試験概要変更においては、もっとも受験生に大きな影響を与えた改定となっています。

それは日商簿記3級試験の合格率からの推測できます。

2021年2月に行われた試験の合格率は67.2%。それ以前も40%を超える合格率が当たり前のテストでしたが、2021年6月試験の合格率は28.9%、同年11月試験の合格率は27.1%と大幅に落ちています。

試験の出題数が減ったことで出題傾向が変わり、さらに試験時間の短縮で解答速度が足りなかった受験生が落ちたものだと推測されます。

現状も試験時間は60分ですので、勉強の段階である程度解答速度を意識して準備する必要があるでしょう。

2022年4月から 「収益認識に関する会計基準」が出題範囲に

2022年の4月以降に行われた試験では、新たに適用された「収益認識に関する会計基準」が出題範囲に含まれることになりました。この決定により、仕訳問題の科目の出題範囲が拡大しています。

一般的には出題範囲の拡大とともに、出題難易度は低下したとも言われていますが、今後は広くなった範囲も学ぶ必要があります。また、この適用により、仕訳問題だけではなく、勘定記入においても出題の傾向が変わったとされています。

今後も時代に合わせて、成立した法令に合わせて出題範囲の変更が行われることが予想されます。今後日商簿記3級を目指す方は、その時代の試験範囲に合わせて、しっかりと対策をするようにしましょう。

初学者が合格を目指す際のポイント

簿記の知識がない初学者が、これから日商簿記3級を目指すという場合、どんな点に注意すべきかをまとめておきましょう。

日商簿記3級は日商簿記試験の中で、実際の実務に直結する資格であり、こうした実務に直結する資格の中では入門編的な立ち位置の資格です。受験資格もなく誰でも挑戦できる試験でもあり、必然的に簿記に関する予備知識のない初学者の方が受験することが多い試験となります。

とはいえ、近年試験概要の改定が繰り返されている試験でもあり、初学者の方が受験する場合は、こうした改定による影響を理解するのが難しい点があります。

このあたりも考慮しつつ、初学者の方が注意すべきポイントに関して解説していきましょう。

テキストは最新版を使用する

まずは絶対条件として、用意するテキストは最新版を使用するという点が挙げられます。予備校や通信講座を利用する方は、恐らく最新版のオリジナルテキストが手に入るかと思いますので、そちらをメインに考えて勉強しましょう。

独学の方はこのテキスト選びから始める必要があります。最初に書いた通り、日商簿記3級資格は人気資格であり、独学で挑戦する方も多い資格です。そのため市販でも多くのテキストが発売されています。

つまり、古本などでも日商簿記3級試験対策のテキストはよく見かけるということに。しかし上で紹介した通り、近年は何度も試験概要が改定されていますし、新たな制度も導入されています。

数年前のテキストでは、この最新の試験の出題傾向や出題範囲に対応できていない可能性があります。

独学でテキストを選ぶ方、また予備校や通信講座のテキストだけでは不安で、参考書を探している方などは、必ず最新のものを選ぶようにしてください。

もうひとつテキスト選びのポイントは、参考書と問題集は同じ出版社の同じシリーズで統一するという点も覚えておきましょう。

上記の通り、日商簿記3級試験対策の参考書や問題集はいろいろな種類が発売されています。こうした参考書は、出版社やシリーズによって多少の違いがあります。これはシリーズによって良し悪しがあるというわけではなく、それぞれ目的が違うというのが理由です。

参考書によっては日商簿記3級に合格することに特化しているものもありますし、日商簿記3級合格をきっかけに、2級・1級とさらに上の資格試験を目指すことを目的としている参考書もあります。どの参考書がいいというのではなく、自分の目的に合った参考書を選ぶのが重要になります。

また、参考書と問題集を同じシリーズで揃えるのもポイント。参考書によって勉強の進め方や、重要視するポイントに差があります。シリーズの違う参考書と問題集では、同じペースで勉強を進行していくのが難しくなります。

勉強をスムーズに進めるためにも、参考書と問題集は最新の同じシリーズでまとめるようにしましょう。

暗記だけではなく応用力も必要

これは資格試験全般に言えることですが、資格試験を目指す場合、とにかく暗記することが重要と考えている方が多いかと思います。特に法律に関する問題が出題される資格試験などでは、試験範囲をしっかり暗記することが重要と考えがちです。

確かに資格試験の中にはとにかく暗記が重要になる試験も存在します。しかし日商簿記の試験に関して暗記だけが重要ということはありません。

日商簿記3級以上の資格試験は、実際に企業に勤務し、経理担当者として働くだけの能力・知識があることを証明するための資格試験となります。重要なのは実務能力。そのため、単純に試験範囲内のことを暗記するだけではなく、暗記した知識を実際の現場で活用できるだけの応用力が必要ということになります。

試験問題を見ても、計算表の作成や勘定記入などは、仕訳問題の基礎が理解できていなければ解くのが難しくなります。

試験に合格するために試験範囲の知識を暗記するのではなく、試験範囲にある知識を活用できる応用力をつけることを目標に、実際に実務に活かせるように勉強していくことが重要になります。

過去問は存在しない?

いざ試験対策を始めようという時に、「日商簿記3級の過去問をネットで検索しても見つからない」「簿記試験対策の問題集にも過去問の掲載がない」とお悩みの受験生も多いのではないでしょうか。

それもそのはずで、日商簿記3級の統一試験の過去問は、2021年度以降、公開されていません。また、インターネット試験ではCBT方式が採用されており、この方式では同じ日、同じ時間帯で受験している受験生でも解いている問題が異なります。そのため、そもそも過去問自体が存在しないということになります。

また、受験方法を問わず、受験生が出題内容等をインターネット上で公開することは禁止されているため、実際に出題された問題を把握することは困難です。

過去問に代わる教材として有力なのが、問題集です。ただし、ひと口に「日商簿記3級問題集」と言っても様々ありますから、問題集選びはとても重要になります。日商簿記3級試験に精通した専門講師や問題作成スタッフによって作成された問題集で勉強するのが得策です。

統一試験かCBT方式か

日商簿記3級を統一試験とCBT方式のどちらで受験をするべきか、受験生にとっては迷いどころです。この点、結論から言えば、どちらで受験しても大きな差はありません。ただし、統一試験にもCBT方式にも、それぞれメリットとデメリットがありますから、これらを踏まえて総合的に判断しましょう。

まず、統一試験のメリットとしては「試験日が明確なので、計画を立てて勉強しやすい」「ペーパーテストなので受験しやすい」等が挙げられます。一方、「年3回しか実施されない」という点はデメリットです。

これに対し、CBT方式のメリットとして「年間を通して何度も試験が行われるので受験しやすいこと」が挙げられます。概ね毎月実施されているので、数ヵ月後の試験日を待つことなく、自分のタイミングですぐに挑戦できます。ただし、「PCでの受験になる」という点はデメリットになり得ます。CBT方式といっても、自宅で受験できるわけではありません。慣れない場所とPCで受験するという点は、PC操作に不慣れな方にとって不安要素になりそうです。

電卓の取り扱いに慣れておく

日商簿記3級試験では、試験本番でも電卓の使用が認められています。使用できるのは計算機能のみの単純な電卓。スマホの電卓機能などは持ち込めませんので注意してください。

電卓に関しては、普段の勉強の時点でも必要になりますので、日商簿記3級試験を目指すと決めたら、電卓を用意しましょう。

また、用意した電卓の使い方に慣れておくのも重要。基本的にそこまで複雑の操作が必要なものではないので、使い慣れていない電卓でも試験で使えるとは思います。ただし、使えるもののスムーズに使えない可能性はあります。

日商簿記3級試験の試験時間は60分と短く、ちょっとしたことで試験時間が足りなくなる可能性もあります。試験本番でスムーズに使えるよう、普段から電卓を使用し、その電卓の操作に慣れておきましょう。

日商簿記3級試験合格に必要な勉強時間

日商簿記3級試験に独学で合格するために必要な勉強時間は120~150時間と言われています。仮に社会人の方が独学で目指す場合、どの程度の勉強期間が必要になるかを計算してみましょう。

社会人の方の1日の生活をイメージしてみましょう。朝起きて出勤し、仕事から帰宅するまでの時間の中で、勉強時間に時間を割ける方は多くないと思います。勉強をするのは帰宅後から寝る時間までということになります。

仕事から帰宅して、食事や入浴の時間を考えると、寝るまでの間で余暇の時間はそう多くないでしょう。

そう考えると、社会人の方が毎日仕事をしながら確保できる勉強時間は2時間程度が限界。毎日勉強しても60~75日間、つまり2~3ヶ月程度は勉強期間が必要になるという計算になります。

さらに社会人である以上、残業時間が長くなったり、接待等で帰りが遅くなることもあるでしょう。もちろんデートや家族サービスなど、プライベートの予定も入るかと思います。こうしたことも考えると、最大4ヶ月程度は勉強期間を確保しておきたいところです。

もちろん土日や祝日などにまとめて勉強時間を確保できればもっと早く合格することも可能ですが、それでもある程度勉強期間を確保する必要はあるでしょう。

勉強時間から考えると、人気の高い資格の中ではやはり難易度としては低い試験といえますが、簡単に合格できる試験でもないことが分かります。

日商簿記3級を目指す以上は、しっかりと勉強期間を確保する必要があるといえるでしょう。

日商簿記3級は独学でも合格可能?

日商簿記3級試験は独学でも十分目指すことが可能な試験です。試験合格に必要な勉強時間は120~150時間ほど。勉強期間としては3~4ヶ月程度が目安となります。

ただし、日商簿記3級試験は、試験の前提や出題範囲が変更されたり、試験時間や出題数、試験方式が変更されるなど、近年試験概要の改定が続いています。この改定により、出題傾向の変化や難易度の変化も見られますので、誰でも簡単に独学で合格できるというわけではありません。

より確実に、より短期間で合格を目指すのであれば、通信講座などを利用して、より効率的に勉強するのがおすすめです。

まとめ

日商簿記3級の資格は、商業簿記の知識を持ち、さらにその知識を実務の現場で活用できる能力を持っていることが証明できる資格です。経理や会計の担当者として働くうえでは必要な知識が身につく資格であり、取得には大きな意味がある資格といえます。

そんな日商簿記3級の資格は、資格試験全体を見れば比較的難易度が低いレベルの資格です。独学でも十分に合格を目指せる資格と言われており、必要な勉強時間は120~150時間程度と言われています。

ただし、日商簿記3級の資格は近年試験概要の改定が繰り返されており、出題範囲や出題数、試験時間や試験方式が変更されています。こうした試験の傾向の変化に対応するのは、独学では難しい部分もあるかと思います。

より確実に合格を目指すには、通信講座を利用するなど効率のいい勉強方法をするのがおすすめです。

勉強方法としては、暗記だけではなく応用力を身に着けることを意識するのがポイント。日商簿記3級は実務に直結する資格ですので、資格取得にも実務に活かせるだけの応用力が必要となります。

インプットとアウトプットをバランスよく採り入れ、身に着けた知識を活用できるようにしていきましょう。

日商簿記3級の資格でも十分実務の現場では役に立ちますが、転職や就職でより有利になるためにはもうひとつ上のカテゴリーである2級の取得がおすすめ。2級を取得すれば、商業簿記に加え、工業簿記の知識も身につきます。

日商簿記3級に限らず、日商簿記の試験全体でいえることですが、試験の対策には暗記だけではなく応用力が重要になります。実務に直結する資格ですので、知識を身に着けるだけではなく、その知識を実務で活用できるようになるのが重要です。

これから日商簿記3級を目指す方は、この点も考慮に入れて勉強を進めるといいでしょう。