簿記3級の試算表とは?解き方をわかりやすく解説!

簿記3級の試算表とは?解き方をわかりやすく解説!

簿記3級、試算表とは? 解き方・過去問題・ミス対処法について

日商簿記3級試験では、試算表と精算表の作成問題が出題されます。どちらも配点が30点と大きく、解答にも時間がかかるため、しっかりと対策をしておくことが必要です。

今回は、簿記初心者に向けて「試算表とは?」「試算表を早く解くコツ」「3種類の試算表(合計試算表・残高試算表・合計残高試算表)について」「試算表でケアレスミスをなくすコツ」「試算表の過去問題」「精算表とは?」について分かりやすく紹介していきます。

目次

簿記3級、試算表とは?

試算表とは、月末や期末に作成する会社の成績表のことです。試算表には、資産・負債・純資産・収益・費用などが記載され、日々変化する会社の状態を知ることができます。会社の状況を瞬時に把握できるため、決算表の簡易版ともいわれています。

簿記3級、試算表の配点は?

「日商簿記3級」試験は以下のような配点で出題されます。

第1問 仕訳問題(20点)
第2問 帳簿に関する問題(10点)
第3問 試算表の作成問題(30点)
第4問 伝票問題もしくは決算仕訳(10点)
第5問 精算表の作成問題(30点)

100満点中70点以上で合格となります。第3問の試算表・第5問の精算表の作成問題は、配点が30点と大きく、解答にも時間がかかります。そのため、しっかりとした対策が必要です。

簿記3級、試算表の種類を教えて!?

試算表には「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の3種類があります。「合計試算表」は借方と貸方を別々に合計したもの、「残高試算表」は借方と貸方を合算して集計したもの、「合計残高試算表」はその両方を合わせて一覧にまとめたものです。

簿記3級、試算表の解き方

簿記3級、試算表を早く解くコツを教えて!?

試算表を早く解くコツは、仕訳を早く確実に行うことです。また、時間を短縮するコツとして、「電卓を左手で打ち、右手で記入する(右利きの場合)」「数字の下三ケタが000の場合、『/』で省略する」「勘定科目を省略する」などが挙げられます。

省略文字は人それぞれですが一例として、以下のように省略することが可能です。自分なりの省略文字を決めて表にまとめ、机やトイレ、テキスト、問題集、手帳などに貼っておくと自然と覚えることができます。

勘定科目 省略文字
受取手形 う手
売上
売掛金 う×
営業費
買掛金 か×
貸倒損失 貸損
貸倒引当金 引当
減価償却費
減価償却累計額 ルイ
現金
現金預金 ゲヨ
仕入れ
支払手形 し手
支払利息 しり
建物
当座預金
販売費
備品
有価証券

簿記3級、試算表でケアレスミスをなくすコツ

試算表の問題でケアレスミスをなくすためには以下のことに注意しましょう。

  • 問題文をしっかりと読み、合計試算表・残高試算表・合計残高試算表のどれを作成するか確認する。
  • 一文を読むごとに、仕訳をする。
  • わからない部分は印をつけて飛ばす。
  • 単位・数字・書きこむ欄を間違えない。
  • まれに資料に重複した取引があるので、同じ取引を2回足さないよう注意する。
  • 問題を解いた際には、必ず借方と貸方の合計が一致しているかを確認する。

簿記3級、試験によく出る試算表の問題とは?

日商簿記3級試験の第3問では、「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」のいずれかが出題されます。最近は「残高試算表」「合計残高試算表」の作成問題が頻出されていますが、どの問題が出題されても対応できるように過去問演習で慣れておきましょう。

簿記3級、試算表の過去問を見てみよう

日商簿記3級の試験では、以下のような試算表の問題が出題されます。こちらは残高試算表の作成問題です(著作権の問題があるため、少し内容を変更しています)。

答案用紙の平成25年9月30日の残高試算表および次の【平成25年10月中の取引】にもとづいて、答案用紙の平成25年10月31日の残高試算表を作成しなさい。



【平成25年10月中の取引】

1.商品売買に関わる手付金の授受
(1)手付金の支払い(小切手振出による支払い)¥30,000
(2)手付金の受取り(当座預金口座への振込み)¥40,000

2.商品の仕入れ
(1)小切手振出しによる仕入れ ¥71,000
(2)掛けによる仕入れ ¥187,000
(3)当店を受取人とする約束手形の裏書譲渡による仕入れ ¥54,000
(4)当店を振出人とする約束手形による仕入れ ¥39,000
(5)手付金と相殺による仕入れ ¥21,000
(6)仕入値引(掛け代金から控除) 10,000

3.商品の売上げ
(1)現金売上 ¥38,000
(2)掛けによる売上げ ¥296,000
(3)当店を受取人とする約束手形による売上げ ¥75,000
(4)売上戻り(掛け代金から控除) ¥14,000

4.掛け代金の決済
(1)小切手振出しによる買掛金の支払い ¥80,000


……………………以下続く

(フォーサイト『簿記3級 問題集』より)

簿記3級、試算表の練習問題を解いてみよう

練習問題を解く前に、まずは、合計試算表、残高試算表、合計残高試算表、がそれぞれどんなものかを確認しましょう。

●3つの試算表
試算表には、(1)合計試算表、(2)残高試算表、(3)合計残高試算表の3種類があります。(3)合計残高試算表は、(1)合計試算表と (2)残高試算表を合体させたものです。

(フォーサイト『簿記検定合格講座 簿記3級テキスト』より)


●練習問題
それでは、実際に練習問題を解いてみましょう。こちらは合計残高試算表の作成問題です。

問題。次の合計試算表Aと諸取引Bにもとづいて、月末の合計残高試算表を作成しなさい。なお、仕入と売上はすべて掛けで行っている。

●解き方

1.仕訳をする、2.転記をする、3.合計残高試算表を完成させる

簿記3級、合計残高試算表の合計が合わないときの対処法

合計残高試算表が合わない原因は?

合計残高試算表で、借方合計と貸方合計を計算したら「合計金額が合わなかった」ということは、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。原因としてケタ間違い(1,000円を10,000円と記入)・貸借を逆に記入・数字の記入ミス(658円を685円と記入)などが考えられます。

まず、問題演習では早さよりも正確さを重視しましょう。計算スピードは問題演習を重ねるうちに、自然と上がってくるはずです。

試験で合計残高試算表の合計が合わないときの対処法

試験では最後の合計金額が合わなくても、そこまで神経質になる必要はありません。というのも試算表の問題(第2問)は部分点制です。合計が合わないからといって0点になるわけではありません。合計金額欄の配点は3~5点程度といわれています。

このような理由から試験では、合計金額を合わせるために時間を費やすよりも、第1問(仕訳)や第4問(伝票・決算仕訳など)に時間を振り分け、しっかり得点することをおすすめします。

簿記3級 精算表とは?

精算表とは、決算書を作成するために利用する計算シートのことを指します。決算整理前残高試算表から、損益計算書と貸借対照表とを作成する過程を示した一覧表です。

なお、「日商簿記3級」試験では、第5問で「精算表の作成問題」が出題されます。決算整理仕訳から、精算表を作成する問題です。配点が30点と大きいため過去問演習を繰り返し、しっかり点が取れるようにしておきましょう。

精算表の作成問題では、部分点を稼ごう!

精算表の作成問題は、最後の当期純利益の数字が合わなくても、部分点がもらえます。部分点を稼ぐコツとしては、「修正記入欄だけを先に埋めてしまう」方法ではなく、「損益計算書、貸借対照表の欄まで横一列を埋める」こと。

問題演習のときも、「修正記入→損益計算書→貸借対照表」の順で埋めていく癖をつけておきましょう。

まとめ

今回は、簿記初心者に向けて「試算表とは?」から、「精算表とは?」までについてご紹介しました。

試算表と精算表の作成問題を攻略するコツは、テキストでしっかりと基礎知識を身につけ、少しでも多くの過去問を解いておくことです。過去問演習で出題傾向に合わせた学習を行い、合格力を高めておきましょう。