行政書士になるには?受験資格からメリット、勉強のポイントも紹介
更新日:2024年12月2日

士業の中でも、比較的取得しやすい資格が行政書士です。そのため、ほかの士業になるための通過点として受験する人が多いのも特徴だといえます。行政書士になるためには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。
本記事では、行政書士になるための方法を網羅的にご紹介します。また、行政書士試験の概要から試験合格後の流れについても併せて解説するので、ぜひご参照ください。
- 行政書士になるための方法として、行政書士試験合格、公務員としての一定年数の勤務、他資格の取得が挙げられます。
- 行政書士試験は年齢・学歴を問わず受験可能で、難易度は高いが計画的な勉強で合格することが可能です。
- 試験に合格後は行政書士会への登録手続き、事務所の選定、法律知識のアップデート、開業・準備が必要です。
- 効率的な合格を目指すためには通信講座の利用がおすすめです。忙しいスケジュールにも対応しやすく、費用も節約できます。
- 行政書士試験を受験して合格することで、行政書士になれます
- 公務員の特認制度を利用することで、試験を受けずに行政書士の資格を取得できます
- 公表されている行政書士試験の合格実績は通信講座のほうが高いです
- 「行政書士としての業務を行うためには行政書士会への行政書士登録が必要です
- 行政書士として働くためには法律知識を継続的に学び、最新情報を把握することが重要です
- 行政書士会は、行政書士同士の交流や情報共有の場です
行政書士になるには
行政書士になる方法は複数ありますが、おもな方法は以下のとおりです。
- 行政書士試験に合格する:一般的な方法で、試験に合格すると国家資格を取得できます。
- 公務員として一定年数働く:公務員として通算17年~20年以上行政事務に携わることで、無試験で行政書士資格を取得できます。
- 他資格を取得する:弁護士や税理士の資格を持っていれば、行政書士資格も同時に取得できます。
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行政書士試験に合格する
行政書士試験を受験して合格することで、行政書士になれます。行政書士試験は、年齢や学歴を問わず、誰でも受験することが可能です。そのため、ほかの2つの方法と比べ、受験のハードルが低いのはメリットだといえるでしょう。
2024年度の行政書士試験の合格率は12.90%で、受験者の年齢層では40代が多く、20~50歳代の合格者が多いことがわかります。また、10年間の合格率の推移を見ると、行政書士試験は難易度が高い試験であることがわかるでしょう。
行政書士試験は、法律に興味がある人にとって魅力的な資格であり、合格を目指す際には計画的な勉強が必要です。
参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター/令和6年度行政書士試験実施結果の概要公務員として一定年数働く
公務員の特認制度を利用することで、試験を受けずに行政書士の資格を取得できます。特認制度は、公務員が一定の条件を満たすと行政書士の資格取得が認められる制度です。具体的には、国家公務員または地方公務員として行政事務に17年以上(中卒の場合は20年以上)従事していることが条件です。
行政書士と公務員は試験内容に共通点が多く、公務員の知識・スキルは行政書士業務でも役立ちます。また特認制度を利用せず、行政書士試験合格を目指すのもひとつの方法です。ただし、特認制度を利用する際には注意点があります。例えば、公務員としての兼業はできません。
なお、実際に公務員から行政書士になる人の割合は少ないといわれています。公務員から行政書士になるには、公務員を辞めてから業務を開始する必要があるため、セカンドキャリアとして行政書士の道を目指す人が多いのが理由の1つです。また、公務員としての職務経歴によっては、必ずしも全ての公務員が行政書士になれるわけではないという点も影響しているかもしれません。
他資格を取得する
弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の資格を取得している場合は、行政書士試験の合格者と同じ扱いになります。ただし、他士業の資格を取得する難易度は高いため、行政書士を目指す場合にはあまり一般的ではありません。
他の資格を取得して行政書士になる場合、以下の資格が有利です。
- 司法書士:司法書士は、不動産登記や遺言書作成などの法的な書類作成業務を行います。司法書士の資格を持っている場合、行政書士試験の一部科目が免除されることがあります。
- 社会保険労務士:社会保険労務士は、労働法や社会保険に関する相談業務を行う職種です。本資格を持っている場合、行政書士としての業務にも役立ちます。
- 宅地建物取引士:宅地建物取引士は、不動産の売買や賃貸借に関する業務を行う職種です。不動産関連の案件で行政書士として活躍しやすくなります。
これらの資格は、行政書士としての業務に関連する知識やスキルを持つことに役立ちます。ただし、行政書士試験に合格するためには、それぞれの資格を取得するだけでなく、試験対策も重要です。
行政書士試験の概要
行政書士試験の概要は、以下のとおりです。
- 受験資格:年齢、学歴、国籍に関係なく、どなたでも受験できます。
- 費用:受験手数料は10,400円(税込)です。試験実施が中止されない限り、支払いは返還されません。
- 試験日程:令和6年度の試験は、11月10日(日)午後1時から午後4時まで行われます。
- 試験方式:試験は筆記試験で行われます。
「行政書士の業務に関し必要な法令等」は択一式と記述式、「行政書士の業務に関し必要な基礎知識」は択一式で出題されます。 - 試験内容:「行政書士の業務に関し必要な法令等」では、憲法、行政法、民法、商法などが出題されます。また「行政書士の業務に関し必要な基礎知識」では、一般知識や行政書士法に関連する諸法令が出題されます。
詳細な情報は、行政書士試験研究センターの公式Webサイトをご参照ください。
参考:一般財団法人 行政書士試験研究センター/令和5年度行政書士試験実施結果の概要
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行政書士試験に合格するためのポイント
行政書士試験に合格するためには、大きく独学、通信講座、予備校の3つがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 独学:時間と自己管理が必要: 独学は自由度が高い一方で、合格までの時間と努力が必要です。自分のペースで学習できる利点がありますが、計画的な学習スケジュールを立てる必要があります。教材を選ぶ際には、基礎から応用までの知識を網羅的に学ぶことが求められます。
- 通信講座:公表されている行政書士試験の合格実績は通信講座のほうが高いです。通信講座は専門的な指導を受けながら、自分のペースで学習できるメリットがあります。また、質問対応や模擬試験などの学習サポートが受けられることもあるのが特徴です。
- 予備校:予備校は講師から直接指導を受けられるため、理解を深めやすいのがメリットです。合格に必要な知識を効率的に学ぶ場として選ばれています。ただし予備校は通常、定期的な授業があるため、時間的な制約があるのはデメリットです。仕事や他のスケジュールとの調整が必要になります。
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行政書士試験に合格してから働くまでの流れ

行政書士試験に合格した後、行政書士として働くためにはいくつかの重要なステップがあります。一般的な流れは、以下のとおりです。
行政書士会の登録手続き
行政書士試験に合格しても、行政書士としての業務を行うためには行政書士会への行政書士登録が必要です。登録手続きには申請書類の提出や登録費用の支払いが含まれます。登録までに1~2ヶ月程度かかることもあるため、早めに手続きを進めましょう。
事務所の選定
行政書士会に登録する際には、事務所の情報が必要です。自宅を事務所とすることもできますが、他の場所を選ぶ場合は事前に探しておく必要があります。
法律知識のアップデート
行政書士として働くためには法律知識を継続的に学び、最新の情報を把握することが重要です。日々の法改正や判例の動向を追跡し、専門的な知識を深めましょう。
開業準備
事務所の設備や必要な書類、クライアント対応の準備を整えなくてはなりません。事務所の場所や内装、必要な機器などを検討し、クライアントが快適に利用できる環境を整えましょう。また、ビジネスプランの作成や営業戦略の構築も必要です。
行政書士会への参加
行政書士会は、行政書士同士の交流や情報共有の場です。行政書士会の活動やセミナーに参加することで、業界の最新情報をキャッチアップし、ネットワーキングを広げられます。また、行政書士会の公式ウェブサイトやメーリングリストを活用して情報収集を行いましょう。
宅建士最短合格なら通信講座がベスト
もっとも効率的に難関である行政書士試験に合格するためには、通信講座の利用がおすすめです。以下で、その理由を詳しくご紹介します。
1. 忙しいスケジュールでも自分のペースで学習できる
通信講座は場所や時間に縛られず、どこでもいつでも勉強可能です。移動中や家事の合間、仕事の休憩時間にも学習を進めることができるため、忙しい人でも自分の生活に合わせて勉強を続けられます。
2. 学習費用を節約できる
通学講座では高額な授業料に加え、通学にかかる交通費が必要ですが、通信講座なら受講料が手頃で交通費がかかりません。
3. 手厚い学習サポート
市販の教材で独学する場合、疑問点は自分で解決しなければなりませんが、通信講座では質問対応など充実したサポートを受けることが可能です。不明な点をすぐに解決でき、安心して学習を進められます。
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通信講座を有効活用して行政書士試験に合格しよう
行政書士資格は取得が比較的容易で、他の士業を目指す通過点としても人気です。資格取得には、試験合格、公務員としての長期勤務、他士業の資格取得の3つの方法があります。行政書士試験は誰でも受験可能で、合格後は登録手続きや事務所設立が必要です。試験対策としては、独学、通信講座、予備校のいずれかが選べます。特に通信講座は、自分のペースで学べ、費用も節約でき、充実したサポートが受けられるためおすすめです。
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北川えり子(きたがわ えりこ)
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【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】雲外蒼天
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