管理業務主任者試験の難易度はどのくらい?難易度の比較や合格率などを解説

管理業務主任者試験の難易度はどのくらい?難易度の比較や合格率などを解説

管理業務主任者はマンション管理士とともに、不動産管理業を中心に活用の幅が広い資格です。

そんな管理業務主任者になるには、国家試験に合格する必要があります。この国家試験の難易度はどの程度のものか。これから管理業務主任者を目指す方は気になるところかと思います。

そこでこの記事では管理業務主任者試験の難易度に関して解説していきます。また、管理業務主任者試験に合格するために注意すべきポイントや、より確実に合格するために考えたいポイントなどを紹介していきます。

目次

管理業務主任者とは?

管理業務主任者とは、マンションの管理組合の活動をサポートする資格です。そのため、不動産管理業を中心に不動産業界で活躍する資格となります。

管理業務主任者と業務内容が混同されがちなマンション管理士という資格がありますが、マンション管理士と管理業務主任者の業務の違いを簡単に説明しておきましょう。

マンション管理士とは、マンションの管理組合に対するコンサルティング的な立ち位置の資格となります。マンションの管理組合は、そのマンションの住民で結成される組織のため、大規模修繕などマンション管理に関してプロというわけではありません。

そんな管理組合のため、助言をしたり、相談に乗ったりするのが主な仕事となります。

管理業務主任者とは、その管理組合に対する重要事項説明などを行う立場の資格です。マンションの管理会社が提案する項目に関し、マンションの管理組合に対し分かりやすく解説するといった仕事が業務の中心になります。マンション管理士と似た業務ではありますが、立ち位置が違うというイメージです。

管理業務主任者の仕事内容などに関しては、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

管理業務主任者の詳細はこちら

管理業務主任者試験の試験概要

管理業務主任者は国家資格ですので、難易度の高い国家試験に合格しないと資格の取得はできません。

その試験は例年12月に実施され、年に一度の実施となります。つまり、一度受験に失敗してしまうと、次の受験チャンスは1年後ということになりますので、できれば一度の受験で合格しておきたい資格となります。

試験の公示は例年夏頃に行われますので、これから受験を考えている方は、夏の公示を見て、その年の試験概要を確認しておきましょう。

管理業務主任者試験の概要、詳細に関しては以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

管理業務主任者の試験内容の詳細はこちら

管理業務主任者試験の難易度は?

不動産業界で活躍できる管理業務主任者。そんな管理業務主任者試験の難易度に関して、合格率や合格基準点といった数字や、受験者のレベルといった試験の傾向から検証していきたいと思います。

合格率から見る難易度

管理業務主任者試験の難易度を知るために、まずは過去10年の合格率の推移を確認しておきましょう。

年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
2013年度 18,852名 4,241名 22.5% 32/50点
2014年度 17,444名 3,671名 21.0% 35/50点
2015年度 17,021名 4,053名 23.8% 34/50点
2016年度 16,952名 3,816名 22.5% 35/50点
2017年度 16,950名 3,679名 21.7% 36/50点
2018年度 16,249名 3,531名 21.7% 33/50点
2019年度 15,591名 3,617名 23.2% 34/50点
2020年度 15,667名 3,739名 23.9% 37/50点
2021年度 16,538名 3,203名 19.4% 35/50点
2022年度 16,217名 3,065名 18.9% 36/50点
合計 167,481名 36,615名 21.9% 34.7/50点

過去10年の平均合格率は約22%。国家試験の合格率という点で考えれば、そこまで難易度が高い試験ではない数字です。

ただしこれは合格率という1つのデータからの結論。これだけで管理業務主任者試験の難易度は説明できません。さらに管理業務主任者試験の難易度が分かるように、ほかのデータも検証してみましょう。

合格基準点から見る難易度

合格基準点に関しても、上の合格率の表に併記しています。過去10年の平均合格基準点は34.7点。およそ7割弱というのが合格基準点となります。試験の難易度としては並程度というイメージでしょう。

過去10年の合格基準点を見ると、最低32点から最高37点までと、年度ごとに差があることが分かります。つまり管理業務主任者試験は相対評価の試験ということになります。

相対評価の試験は、試験実施前におおよその合格者数や合格率が設定されており、合格基準点が決まっていない試験です。合格基準点は試験の採点終了後、合格者の試験結果からラインが設定されます。

受験する側から見ると、事前に何点取れば合格できるのかが分からない状態で対策を行う必要がある試験となり、難易度の高い試験となります。

相対評価の試験の難易度は合格率からは推測しにくく、どちらかと言えば、受験者のレベルで難易度を考える必要があります。

また、管理業務主任者試験は50点満点という満点が低い試験となります。出題数は50問で、1問1点という配点。こうした満点の低い試験、また設問ごとの配点が低い試験は1つのケアレスミスが大きく合否に影響を与えます。

合格基準点の平均が7割弱となっていますが、1問あたりの比率が高いため数問単純ミスをしてしまうだけで不合格となってしまう可能性がある難易度の高い試験でもあります。

管理業務主任者試験は合格率以上に難易度の高い試験であり、1つのミスが大きく合否に影響を与える試験ということになります。

受験者レベルから推測する難易度

管理業務主任者試験の難易度を解説するために重要なポイントとなるのが受験者のレベルです。結論を言ってしまえば、管理業務主任者試験の受験者レベルは高いということができます。

管理業務主任者試験の受験者レベルが高い理由のひとつが、直前に行われるマンション管理士試験です。

管理業務主任者試験を目指す方の中には、試験範囲が近いマンション管理士試験も同時に挑戦するダブル受験の方が多く含まれます。つまり受験者の中には、管理業務主任者とマンション管理士の双方の受験対策を行っている方が多いということ。

通常の資格試験ではあまりない現象であり、受験者のレベルは高いと考えるのが正しい判断。比較的レベルの高い受験者が集まる試験ですから、合格率の数字以上に難易度は高い試験であると考えていいかと思います。

不動産関係の人気資格と難易度を比較

管理業務主任者試験は、見た目の数字以上に難易度が高い試験ということができます。では、どのレベルの難易度なのかをほかの資格試験と比較して考えてみましょう。

不動産系の人気資格と難易度を比較していきましょう。

マンション管理士と難易度比較

この記事でもたびたび名前を上げているマンション管理士の試験と難易度を比較してみましょう。

上でも書いた通り、マンション管理士試験と管理業務主任者試験では、出題範囲が共通する点が多くなります。そのため1年で同時に受験するダブル受験の方も多くなりますが、試験それぞれの難易度を見ると、マンション管理士試験のほうがやや難易度の高い試験となります。

試験範囲ではマンション管理士の方が若干広く、出題難易度に関してもやや高いという特徴があります。

受験者レベルの項で触れたとおり、マンション管理士対策をしている方が管理業務主任者試験の受験者に含まれるので、受験者レベルが高いとしたのは、マンション管理士試験の方が若干とはいえ難易度が高いためです。

マンション管理士試験の難易度に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

マンション管理士試験の難易度の詳細はこちら

宅地建物取引士と難易度比較

不動産系の人気資格と言えば、例年20万人前後が受験する宅地建物取引士(以下:宅建士)試験があります。

宅建士試験は不動産取引に関する知識が、管理業務主任者はマンション管理に関する知識が出題の中心となりますので、勉強する分野は若干違うということになります。

試験の出題範囲や出題難易度という点で、この2つの試験はほぼ同等といえます。つまり管理業務主任者試験と宅建士試験の難易度はほぼ同等ということ。

ちなみに宅建士試験の合格率は例年15%定程度。20%超の管理業務主任者試験と同等の難易度ということは、それだけ管理業務主任者試験の受験者レベルが高いということがいえます。

宅建士試験の難易度に関しては以下の記事で詳しく解説しています。

宅建士試験の難易度についてはこちら

管理業務主任者試験合格を目指すポイント

管理業務主任者試験に合格するためには、当然勉強が必要です。勉強をするためにはその準備も必要ですし、勉強方法に関しても考える必要があります。

そこで、管理業務主任者試験の難易度を下げ、合格を目指すためのポイントをいくつか紹介していきましょう。

独学でも合格は目指せる

管理業務主任者試験の難易度は、マンション管理士試験よりは低く、宅建士試験と同等の難易度です。

宅建士試験も独学で合格を目指せる試験ですので、当然管理業務主任者試験も独学で合格を目指せる難易度ということになります。

ただし、誰でも簡単に合格をできるというわけではありません。独学で目指す場合は、それなりにしっかりとした準備が必要ですし、独学に向いている方、向いていない方もいらっしゃいます。独学での挑戦は受験者の方次第で難易度が変わる。その点は理解しておきましょう。

必要な勉強時間

管理業務主任者試験に独学で合格を目指す場合、必要とされる勉強時間は約500時間程度と言われています。この点でも難易度はそれなりに高いといえます。

当然ですが、管理業務主任者試験の出題範囲に関してある程度知識がある方や、実務経験がある方などはこれよりも短い時間で合格を目指せるでしょう。

また、初学者の方でも予備校や通信講座を利用すれば、500時間よりも短い勉強時間での合格も可能です。予備校や通信講座を利用することで、1年間の勉強期間で、管理業務主任者試験とマンション管理士試験にダブル合格をすることも可能となるでしょう。

管理業務主任者試験に合格するために必要な勉強時間に関しては、以下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてください。

管理業務主任者試験の勉強時間について詳しくはこちら

効率的に学ぶのがポイント

管理業務主任者試験に合格するためには、独学で500時間程度の勉強時間が必要です。

ここでいう勉強時間とは良質な勉強時間のことです。同じ1時間の勉強時間でも、しっかりと集中して学ぶ1時間と、なんとなくテキストを読んでいる1時間では勉強効率は大きく違います。

勉強の質を上げるには、勉強する方が集中して学ぶというのはもちろんですが、勉強自体を効率的に進める必要もあります。勉強をする順番や、より重視するポイントなどを正確に把握してこそ、効率的な勉強が可能になります。

独学で、しかも初学者の方が勉強の効率化を目指すのはかなり難易度の高いこと。そういった意味でも、予備校や通信講座の利用はおすすめです。

予備校や通信講座には、管理業務主任者試験に精通した専門講師やスタッフがおり、こうした管理業務主任者試験の専門家が、より効率的に学べるようにいろいろと工夫しながら授業を進めていきます。

初学者の方でもより効率的に学べるため、勉強時間は短くなりますし、勉強の質も高くなり、合格難易度は低くなります。

効率よく管理業務主任者試験を目指すなら通信講座がおすすめ

効率よく学び、より短期間の勉強期間で管理業務主任者試験合格を目指すのであれば、独学にはこだわらず、通信講座の利用がおすすめです。

管理業務主任者試験の難易度は、確かに独学でも合格を目指せる難易度ですが、だからといって独学が最適な選択ではありません。

特に仕事をしている社会人の方や、家事や育児に忙しい専業主婦(主夫)の方には、通信講座でより効率的に学ぶのが合格難易度を下げるという意味でもおすすめの方法。予備校ではなく通信講座をおすすめする理由に関して解説していきましょう。

見やすいオリジナルテキストが手に入る

まずは独学と比較してという点で2つ理由を紹介しましょう。一つ目がオリジナルテキストが手に入るという点です。

管理業務主任者試験を独学で目指す場合、市販のテキストの中から自分に合ったテキストを選ぶ必要があります。市販されているテキストは数多く、その中から効率的に学べる1冊を選び出すのは簡単ではありません。テキスト選びを間違えてしまうと、それだけで合格難易度は跳ね上がりますので、慎重に選ぶ必要があります。

その手間が省けるのが予備校や通信講座の大きなメリット。

また、予備校も通信講座も、オリジナルテキストに沿った授業が行われますので、テキストの中で理解が難しいポイントがあっても、しっかりフォローをしてもらえます。勉強を進める難易度は下がり、より勉強を進めやすくなるでしょう。

通信講座や予備校によって、テキストに違いがありますので、テキストを参考に受講する講座を選ぶのもおすすめの選び方です。

おすすめのテキストは、フルカラーで一目で重要なポイントが分かりやすいテキストや、適宜図表やグラフなどを用いており、視覚的にも理解しやすくなっているテキスト。一見して分かりにくいと感じるテキストでは、勉強を進める難易度が上がりますので注意が必要です。

効率的に学べるカリキュラムが手に入る

予備校や通信講座を利用するもうひとつのおすすめポイントが、効率的に学べるカリキュラムがあるという点です。

管理業務主任者試験の試験科目や出題範囲の特徴を捉え、何をどの順番で学ぶのが最も効率的か、どの分野や項目に重点を置くべきか、こういった判断が勉強の効率化では重要になります。

受験者が自分でこういったポイントを考えるのは難易度の高いこと。しかし予備校や通信講座には、管理業務主任者試験の専門家がいます。

独学の場合、自分で考えるべき勉強スケジュールを、予備校や通信講座が考えてくれますので、この点でもおすすめとなります。

独学同様の学習環境で学べる

ここからは予備校と通信講座を比較した場合に、より予備校をおすすめする理由を2つ紹介していきます。

まずは勉強をする環境の問題です。

予備校の場合、予備校に通学し、教室で講師の授業を受講する形になります。予備校の教室は勉強をするしかない環境であり、周囲には同じ目標を持つ仲間でありライバルがいるという環境は、勉強に集中でき、モチベーションを高めるという点では非常に大きなメリットです。

ただし、その環境を享受するためには、通学が必要です。

資格試験講座を開講している予備校の多くは、人口の多い都市部に集中しています。そうではない地方部に住んでいる方は、そもそも通学できる範囲に予備校がないということになります。

また、通学できる範囲に予備校があったとしても、そこに通うための通学時間は必要です。社会人の方にとって、毎日の生活の中で勉強時間を確保するのは簡単ではありません。その貴重な時間の一部を、通学時間という移動時間で浪費してしまうのはあまり効率的とは言えません。

さらに社会人の方に限って言えば、毎回の授業に必ず出席できるわけではありません。突然出張が入る、業務が忙しくて残業が増える、断れない付き合いの誘いが入るなど、いろいろな事情で予備校の授業日に通えないという事態が発生する可能性があります。

予備校の授業にはメリットがあるものの、そのメリットが享受できるかどうかはかなり難易度が高いというのが現実。

その点通信講座は、独学同様自宅でマイペースで勉強が可能です。残業があっても出張があっても、自分なりに工夫すれば、勉強時間の確保が可能。また、通学時間という無駄な時間も生じません。

予備校ほど学費が高くない

もう1点、予備校よりも通信講座をおすすめする理由が受講料の安さです。

管理業務主任者講座を開講している予備校や通信講座は多数ありますが、その受講料相場は通信講座の方が安くなります。

予備校の場合、建物の維持費や人件費、光熱費を通学する受講生から徴収する形になりますので、限られた人数で、多くの経費を負担する必要があります。

一方通信講座の場合、必要な費用は教材を作成する費用と、その後のサポートの費用。予備校ほど経費はかかりません。しかも受講生は日本全国にいますので、受講生1人あたりの負担は少ないということになります。

管理業務主任者講座の受講料相場は、予備校通学で10~15万円程度、通信講座で5~8万円程度と大きな差があります。

もちろん予備校の方が合格率が高いということはありません。同じような合格実績でこれだけ費用が違いますので、通信講座がおすすめとなります。

eラーニング教材が充実している講座もある

通信講座の中には、eラーニング教材に注力している講座もあります。

資格取得講座のeラーニングとは、スマホやタブレットなどを利用して、時間や場所を選ばずに行う勉強のこと。つまりeラーニング教材とは、デジタル教材ということになります。

こうしたeラーニング教材が充実していると、通勤電車の中や、ランチ後のちょっとした休憩時間など、毎日のスキマ時間を勉強時間に変えることができます。

特に忙しい社会人の方にとっては、こうしたスキマ時間の有効活用は重要なポイント。おすすめはeラーニング教材が充実している通信講座となります。

まとめ

管理業務主任者は、不動産管理業を中心に、不動産業界で活躍できる資格です。その資格試験は年に1度しか行われないため、一度受験に失敗すると、資格の取得は1年単位で遠くなってしまいます。

管理業務主任者試験はある程度難易度の高い試験ではありますが、独学でも合格を目指せる難易度の試験です。

ただし、独学で合格を目指すためにはいろいろな条件がありますので、誰にでもおすすめの勉強方法というわけではありません。

より短期間で、より確実に合格を目指すのであれば、独学にこだわらず通信講座の利用がおすすめです。

テキストが見やすく、eラーニング教材が充実している通信講座で効率的に学び、より短期間での合格を目指しましょう。