区分所有法とは

更新日:2019年3月14日

マンション管理士試験の問題は、4つの分野に分類されます。なかでも試験に合格した人が得点を得るために時間をかけて勉強したというのが「区分所有法など」の分野です。

おもに区分所有法や標準管理規約から出題されますが、50問中21問あるのでしっかり理解を深め高得点を稼ぎましょう。

受験勉強の最初に覚えたい分野でもありますが、どのような内容かをおさえて、頻出テーマやポイントを中心に効率よく勉強を進めてください。

➡試験について詳しくはこちら
目次

マンション管理士試験の出題4分野とは?

マンション管理士の試験は、全50問を2時間で解く必要があります。そして試験内容は、大きく分けると4つの分野で構成されているのです。まずはどのような内容なのかを整理してみました。

区分所有法など

分譲マンションなど「区分所有建物」に関する権利関係や管理運営についての法律「区分所有法」(別名:マンション法)や、マンション管理のルールの見本である「標準管理規約」を中心に出題されます。4分野の中では「21問」と最も出題数が多く、合格者が得点源としている分野です。

民法など・管理組合の運営

民法や管理組合の運営に関する分野は、9問出題されます。民法は範囲が広いのですが、毎年「契約不履行に対する救済など」「各種契約」「不法行為」「時効」「相続」などについて問われることが多いようです。具体的な事例として出題され、中には複雑な問題もあります。管理組合の運営は「会計」の問題が1問は出題されるようです。

建築基準法など・建築設備

建築基準法など・建築設備に関する問題は、「区分所有法など」に次いで問題数が多く、15問出題されます。毎年のように出題されるのは「都市計画法」「建築基準法」「マンションの構造」「マンションの設備」「マンションの維持管理」などです。法律的な知識のほか、設備や調査、診断についての実務的な問題も出題されます。

マンション管理適正化法

マンション管理適正化法は、マンション住民の快適な住環境の確保と、マンションの資産価値を守る目的で定められた法律です。マンション管理士や管理業者が守らなければならないルールが定められています。毎年5問は出題されますが、管理業務主任者試験の合格者はこの問題は免除となり全問正解とみなされます。

「区分所有法など」とはどんな問題なのか?

「区分所有法など」の分野で出題される「区分所有法」や「標準管理規約」とは、どのようなものなのでしょうか。まずは基礎知識を覚えておきましょう。

「区分所有法」とは?

区分所有法とは、正式名を「建物の区分所有等に関する法律」といい、民法の特別法です。 分譲マンションなどに代表される「区分所有建物(※1)」に関する権利関係や管理運営などについて定められた法律です。1962年に制定されましたが、その後分譲マンションの急速な普及に伴い、マンションの管理運営に関するトラブルが増えるなどの問題点が生じたため1983年に大幅な改正が行われました。

区分所有法は、マンション管理士試験の中でも最も重要な科目なため、早い段階で理解を深めることが大切です。丸暗記ではなく、法律用語などをきちんと理解する必要があります。

※1 区分所有建物:構造上複数に区分されており、それぞれ住居・店舗・事務所などに使うことができる建物。独立した各部分は「専有部分」と呼ばれる。

「標準管理規約」とは?

標準管理規約は、以前は「中高層共同住宅標準管理規約」という名称でしたが2004年に見直しされ、現在の名称となりました。分譲マンションなどにおける管理規約において、一定のガイドラインとして国土交通省が作成したマンション管理規約のモデルのことです。 毎年、「区分所有法など」の分野の問題が21問ある中で、4〜5問は出題されているようです。区分所有法の定めと標準管理規約の相違点をしっかりと押さえることが求められます。

「区分所有法など」のおすすめ勉強法!

区分所有法や標準管理規約の分野を攻略するポイントをご紹介しましょう。

「区分所有法」の攻略ポイント

マンション管理士試験全50問のうち、約4割を占める「区分所有法など」の分野をしっかりと攻略することが、合否の分かれ目になります。区分所有法は論点が複雑であるため非常に難しい分野です。条文のほぼ全てからまんべんなく出題される傾向にあるため、過去に頻出されているテーマを中心に十分な時間をかけて学習してください。標準管理規約を勉強する上で、この区分所有法が必要となるため、勉強の最初の段階で取り組むようにしましょう。

「標準管理規約」の攻略ポイント

標準管理規約は、区分所有法による規定を規約にしたものなので、重なる部分も多くなります。ただし「似て非なる」部分もあるので、両者の相違点をまとめ、表にして比較しながら勉強するとわかりやすいでしょう。マンション管理の現場で起こった事例に対しての裁判所の判例を題材にした問題もあります。

また標準管理規約では、国土交通省が「各条文の定めの趣旨の補足」として「コメント」を付記していますが、ここからも出題されるので要チェックです。

「区分所有法など」で頻度の高いテーマをおさえよう!

マンション管理士の「区分所有法など」の分野では、過去頻繁に出題されている重要テーマを確実におさえることが重要です。

「区分所有法」で頻出のテーマとは

過去問を見ると、「第一章 建物の区分所有」の中でも頻出される条文があります。

【第二節『共用部分等』】

「共用部分」とは、エントランス・階段室・エレベーターなどの法定共用部分、管理人室など「規約共用部分」、一部の区分所有者のみに供される「一部共用部分」など、これらの定期や範囲について理解しましょう。

【第四節『管理者』】

管理組合で理事長を1名選出するのが一般的ですが、その選出や解任の方法・資格・還元の範囲などについては区分所有法で定めがあります。また、管理者と「管理所有者」との相違点なども頻繁に問われているため要注意です。

【第五節『規約及び集会』】

区分所有法が定める通りでなければならない事項、区分所有法で許す範囲内で管理組合が別段で定めることができる事項、規約で自由に定められる事項の3種類を整理して把握する必要があります。

【第六節『管理組合法人』】

管理組合の管理者と、法人化した管理組合の「組合法人の理事」の相違点を明確に把握する必要があります。

【第七節『義務違反者に対する措置』】

建物の保存に有害な行為や共同の利益に反する行為をとる区分所有者に対する措置には、行為の停止・使用禁止・競売の請求の3段階があります。それらに対してのそれぞれの手続きを理解しておきましょう。実際に裁判になったケースが出題されることもあるので、判例のチェックも必要です。

「標準管理規約」で頻出のテーマとは

標準管理規約は前述したように、区分所有法との相違点を把握しておくことが大切です。そして各条文の意味をしっかりと理解し、国土交通省が「各条文の定めの趣旨の補足」として付記した「コメント」もきちんと読んでください。過去問を繰り返し演習するのがおすすめです。 問題のほとんどは「単棟型」から出題されますが、マンション管理士試験では「団地型・複合用途型」からも出題されます。全てを読むのは困難なので、両者の違いを理解しておきましょう。

出題数の多い「区分所有法など」分野は1点でも多く!

「区分所有法等」は出題数が最も多いため、マンション管理士試験の合格者が「得点源となった」という分野です。特に区分所有法は、受験を決めたら最初のうちにしっかりと時間をかけて学んでおきましょう。「暗記」と「理解」のどちらを重視して取り組んだほうがいいかといえば、やはり理解を深めることに重点を置いたほうがいい分野と言えるでしょう。

サンプル教材のご請求はこちら
この記事の監修者は
北川えり子(きたがわ えりこ)

学びの楽しさをシェアしたい
【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。マンション管理士・管理業務主任者、行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】未来とは、今である。

マン管・管理コラム一覧へ戻る