管理業務主任者試験とは?試験内容や取得のメリット、効率的な勉強方法を解説
更新日:2024年12月27日
マンション管理に欠かせない専門家に「管理業務主任者」がいます。 その資格を取得するための第一歩が、毎年実施される管理業務主任者試験です。
本記事では、この試験の基礎情報から試験内容、さらには合格のメリットや効率的な勉強方法までわかりやすくご紹介します。 また、法令系や管理実務系、建築・設備系といった分野ごとの出題内容を詳しくご紹介し、勉強のポイントを明確にします。
さらに、最短合格を目指すための通信講座活用術やそのメリットについてもご紹介。管理業務主任者を目指す皆さんにとって、試験合格への道筋が具体的に見える内容となっています。 これから学習を始める方も、すでに勉強中の方も、ぜひ最後までお読みください。
- 年齢や学歴、職歴を問わず、どなたでも受験することができます。
- マークシート方式の四肢択一式で、全50問が出題される筆記試験です。
- 区分所有法や民法などの法令系は、マンション管理に関連する重要な法律が中心です。
- 建築・設備系では建物の構造や修繕に関する知識が求められます。
- 管理実務系では契約書や会計、滞納管理費への対応など、実務に直結する内容が問われます
- 管理業務主任者資格のメリットは、就職や転職での優位性、資格手当や年収アップの可能性、他資格取得へのステップアップ
- 管理業務主任者試験に合格するためには、計画的かつ効率的な学習が重要です。
管理業務主任者試験とは?

管理業務主任者試験とは、マンション管理業者が管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務の報告などを行う際に必要な国家資格者の認定を行う試験のことです。
この試験に合格して、所定の手続きを経て登録・主任者証の交付を受けることで、正式に管理業務主任者として活動できます。
管理業務主任者試験の受験資格
管理業務主任者試験の受験資格に制限などは有りません。年齢や学歴、職歴を問わず、どなたでも受験することができます。
そのため、マンション管理業務に関心のある方や、キャリアアップを目指す方にとって、幅広く挑戦できる資格試験なのです。
管理業務主任者試験の試験概要
項 目 | 試験実施大綱 |
---|---|
試験日 | 令和6年 12月1日(日)13時~15時 |
合格発表日 | 令和7年 1月10日(金) |
試験会場 | 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県、 沖縄県および周辺地域 |
申込方法 | Web申込: 令和6年 8月2日(金)~9月30日(月) 郵送申込:令和6年 8月1日(木)~8月30日(金) |
受験料 | 8,900円(非課税)+事務手数料275円(税込) ※Web申込者のみ事務手数料が必要 |
管理業務主任者試験の出題形式
管理業務主任者試験は、マークシート方式の四肢択一式で、全50問が出題される筆記試験です。
試験時間は2時間で、記述式の問題は含まれていません。そのため、試験対策としては、選択肢から正答を選ぶ形式に慣れることが重要です。
管理業務主任者試験における試験科目の免除とは?
管理業務主任者試験では、マンション管理士試験に合格している場合、「マンション管理適正化法に関する5問」が免除され、試験問題数は50問から45問に減少します。
ただし、この免除を受けるには「試験の一部免除申請」が必要です。免除を受けた場合、試験時間は13時10分から15時までとなります。
管理業務主任者試験の試験内容とは?
管理業務主任者試験は、以下の3つの分野から構成されます。
まず、区分所有法や民法などの法令系は、マンション管理に関連する重要な法律が中心です。 次に、建築・設備系では建物の構造や修繕に関する知識が求められます。
そして、管理実務系では契約書や会計、滞納管理費への対応など、実務に直結する内容が問われます。 これらをバランスよく学ぶことが合格の鍵です。
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【管理業務主任者の試験内容】法令系
管理業務主任者試験の法令系分野では、マンション管理に関連する主要な法律から多岐にわたる問題が出題されます。特に重要な法令とその出題傾向は以下のとおりです。
1. 区分所有法
マンションの区分所有者間の権利関係や管理組合の運営に関する基本法であり、試験では5~7問程度が出題されます。具体的には、共用部分と専有部分の区分、管理組合の権限、集会の決議要件などが問われます。この法律は他の法令の理解にも直結するため、優先的に学習することが重要です。
2. 民法
民法は、日常生活や取引における基本的な権利義務を定める法律であり、試験では6~7問が出題されます。特に、契約の成立要件、債権債務関係、物権の変動などが中心となります。長文問題や応用的な問題も多いため、条文の理解だけでなく、具体的な事例を通じて深く学習することが求められます。
3. マンション管理適正化法
マンションの適正な管理を促進するための法律で、例年5問程度が出題されます。管理業務主任者の登録要件、管理業者の義務、帳簿の保存期間(例:「帳簿は5年間保存する」など)など、数字や期間に関する規定が多いため、正確な暗記が必要です。
4. 標準管理規約
マンションの管理規約のモデルとなる規約で、10問程度が出題されます。区分所有法やマンション管理適正化法との違いや、管理組合の運営方法、理事会の権限などが問われます。各法令との比較を通じて、規約の位置づけや具体的な内容を理解することが重要です。
これらの法令系分野は、管理業務主任者試験の中で大きな割合を占めており、合格の鍵となります。各法令の条文や趣旨を理解し、過去問を通じて出題傾向を把握することで、効率的な学習が可能となります。
【管理業務主任者の試験内容】管理実務系
管理業務主任者試験の管理実務系分野では、主に以下の内容が出題されます。
- マンション標準管理委託契約書:契約内容や手続きに関する理解が求められます。
- 滞納管理費への対応:滞納者への法的措置や回収方法についての知識が問われます。
- 不動産登記法: 登記手続や権利関係に関する問題が出題されます。
これらの分野から約6問が出題され、実務に直結する知識が求められます。
【管理業務主任者の試験内容】建築・設備系
管理業務主任者試験の建築・設備系分野では、主に以下の内容が出題されます。
- 建物の構造と概要:建築物の基本的な構造や使用材料、各部位の名称と機能についての理解が求められます。
- 設備の概要:給排水、電気、空調、防災設備など、マンションに設置される各種設備の基本的な仕組みや役割に関する知識が問われます。
- 修繕の内容と手続き:建物の維持管理に必要な修繕の種類や実施手続き、長期修繕計画の策定方法などが出題されます。
これらの分野から例年13問程度が出題されるため、幅広い知識の習得が必要です。
管理業務主任者試験に合格するメリットは?
管理業務主任者試験に合格することには、以下のようなメリットがあります。
1. 就職や転職での優位性
管理業務主任者は、マンション管理業務において重要事項の説明や管理事務報告を行う独占業務を担います。 そのため、不動産関連企業への就職や転職の際に有利に働きます。特に、マンション管理会社では資格保有者が求められるため、採用時の評価が高まります。
2. 資格手当や年収アップの可能性
企業によっては、管理業務主任者の資格保有者に対して資格手当を支給するケースがあります。 これにより、年収アップが期待でき、経済的なメリットも享受できます。
3. 他資格取得へのステップアップ
管理業務主任者の試験範囲は、マンション管理士と重複する部分が多く、両資格の取得を目指す際に効率的です。 管理業務主任者の資格を取得することで、マンション管理士など他の関連資格への挑戦が容易になり、キャリアの幅を広げることが可能です。
これらのメリットを活かし、管理業務主任者の資格取得は、キャリアアップや専門性の向上に大いに役立ちます。
管理業務主任者試験合格の効率的な勉強方法とは?
管理業務主任者試験に合格するためには、計画的かつ効率的な学習が重要です。
以下に効果的な勉強方法を紹介します。
1. 学習スケジュールの作成
試験日から逆算し、各科目の学習期間を設定します。無理のない計画を立てることで、継続的な学習が可能となります。
2. テキストの活用
まず、全体像を把握するためにテキストを一通り読みます。その後、理解が浅い部分や重要な箇所を重点的に再読し、知識の定着を図ります。
3. 過去問題集の反復
過去問を解くことで、出題傾向や頻出テーマを把握できます。間違えた問題は解説を読み込み、理解を深めましょう。複数回繰り返すことで、知識の定着が期待できます。
4. 予想問題集の活用
最新の出題傾向を反映した予想問題集に取り組むことで、実践力を養えます。本試験と同じ時間配分で解くことで、時間管理の感覚も身につきます。
5. 法改正や最新情報の確認
試験範囲には法改正が含まれる場合があります。最新の情報を収集し、学習内容に反映させることが重要です。
6. 模擬試験の受験
模擬試験を受けることで、現在の実力や弱点を把握できます。本番さながらの環境で練習することで、試験慣れも期待できます。
これらの方法を組み合わせ、計画的に学習を進めることで、管理業務主任者試験の合格に近づくことができます。
管理業務主任者試験最短合格なら通信講座がベスト
難易度が高い管理業務主任者試験を手早くクリアするためには、通信講座を利用するのが最適です。この選択が一番良いと言われる理由があります。
➀過密スケジュールでも、自分に合ったスピードで学べる!
場所や時間に縛られることなく、いつでもどこでも勉強可能で、移動中だけでなく、家事の合間や仕事の休憩時間にも学習を進めることができます。どんなに忙しい人でも、自身の生活パターンに合わせて勉強を続けられます。
②通信講座はコストパフォーマンスに優れている!
通学式の講座では授業料の他、交通費も負担が大きいですが、通信講座なら受講料がリーズナブルで、交通費用も節約できます。
③サポート体制が充実している!
市販のテキストを購入し独学で勉強するとき、疑問点を自力で調べなければいけません。これに対して、通信講座なら、質問対応など、学習中のサポート体制が充実しています。不明点をそのまま放置することなく、安心して勉強に取り組むことができます。
管理業務主任者通信講座の特徴
ここでフォーサイトが誇る管理業務主任者通信講座、その魅力的な特徴を以下にご紹介します。
① 3ヶ月で合格する人も!
通常、管理業務主任者試験の合格には約6ヶ月の学習が必要とされますが、フォーサイトの講座では3ヶ月での合格者も輩出しています。これは、重要ポイントを絞った効率的な教材設計によるものです。短期間での合格を実現可能にします。
② 合格できなくても安心の受講料全額返金制度
万が一、合格できなかった場合でも、一定の条件を満たすことで受講料が全額返金されるため、リスクを気にせず受講できます。
③ 高評価のフルカラーテキスト
フォーサイトのテキストは、試験で必要な知識を網羅し、重要箇所を色分けするなど工夫が満載。豊富なイラストを用いた解説が学びやすいと、受講生の満足度90%以上を誇ります。
④ 信頼できる講師陣
講座は北川えり子講師が担当。専任講師が教材執筆から講義まで手掛け、学習の質を高めます。北川講師は「知識を深める楽しさを共有したい」と熱いメッセージを届けています。
通信講座を体感するなら資料請求しよう!
これまで通信講座を利用したことがない方や、一度挑戦して挫折してしまった経験がある方にとって、通信講座を始めるのは少し不安に感じるかもしれません。
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②eラーニングを無料で試せる機会が提供されます。これを通じて、スマホ一つで好きな場所・時間に勉強できる利便性を実感できます。
資格取得で未来を切り拓こう!

管理業務主任者試験は、マンション管理のプロを目指す方にとって重要な資格です。 その試験では、法令系、管理実務系、建築・設備系といった幅広い分野の知識が問われるため、的確な学習計画と効率的な勉強法が必要になります。
本記事で紹介したように、過去問演習や通信講座の活用は合格への大きな助けとなります。 また、試験合格によるキャリアアップや信頼性の向上は、今後の働き方を大きく広げる可能性を秘めています。
これから試験を目指す方は、正しい学習法を取り入れ、しっかりと基礎を固めてください。この記事を参考に、管理業務主任者としての第一歩を踏み出し、未来を切り拓きましょう。
1分で完了!

北川えり子(きたがわ えりこ)
学びの楽しさをシェアしたい
【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。マンション管理士・管理業務主任者、行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】未来とは、今である。