マンション管理士の試験直前対策の「模試」は必要?

マンション管理士の試験直前には、どのような対策が必要なのでしょうか。受験を決意してから試験直前まで、テキストを読み込んだり過去問を解いたりして勉強を積み重ねてきたと思います。

一通りの勉強を行ったら、ぜひ模試に挑戦してみましょう。なぜなら、合格するためには「模試で実力試しをして最終的な仕上げ」をする必要があるのです。

模試を直前期に行うことで、本試験のシミュレーションになるだけではなく、結果を見直し復習することで弱点を補強することもできます。

目次

マンション管理士試験の模試とは?

マンション管理士試験の模試とは、どのようなものなのでしょうか。ご紹介しましょう。

マンション管理士の模試を受けるには

マンション管理士の本試験は、「毎年11月の最終日曜日」に開催されますが、その前にいろいろなところで模試が行われるのはご存じでしょうか。マンション管理士の模試は、「マンション管理士の通学・通信講座」を開講している大手のスクールで行われます。

主催しているスクールにより模試の日程は異なりますが、ほぼ本試験の数ヶ月前から一斉に行われます。その多くは、スクールの受講生ではなくても受験できるため、期間や受験会場、受験料などの詳細は各スクールのホームページでご確認ください。

マンション管理士模試とはどんな内容?

マンション管理士の模試内容は、開催しているスクールによって多少異なります。しかしながら、ほとんどが過去の本試験の出題傾向を徹底的に分析した上で、「本試験に出題される可能性が高い予想問題」が出題されるようです。

そのため、今までの勉強の成果を試す場合にも、出題傾向をつかむ場合にも最適だと言えるでしょう。また、模試の解答は、解説冊子の配布(解説講義はなし)、WEBやDVDでの解説講義などスクールによって異なります。

申し込みをする際には、解答・解説の方法もチェックしてから、自分に合ったものを選んでください。

自宅受験と会場受験が選べる

マンション管理士の模試は、主催スクールによって「自宅受験」と「会場受験」があります。自宅受験の場合は、問題用紙を郵送してくれる方法やWEBで受験する方法などがあるので、自分が利用しやすいものを選んでください。

また、スクールによっては、解答の解説を音声ダウンロードできるものやDVD付きのもの、分析と合格に向けた学習アドバイス付きのものなどもあります。会場受験の場合は、主催スクールの分校で行われることがほとんどです。

なお、開催日や開催校などは、各スクールのホームページで告知されます。

合否を分ける!直前期の模試の必要性

マンション管理士本試験の前に、模試を受けるということは多くのメリットがあります。どのようなことが挙げられるのか、ご紹介しましょう。

疑似体験で試験会場の雰囲気に慣れる

自宅受験ではなく会場受験の場合は、本試験さながらの受験体験ができます。資格試験に慣れている人は別として「教室でペーパー試験を受けるのは学生時代以来」という人も多いのではないでしょうか。

受験会場は、一種独特の雰囲気があります。自分では「大丈夫!」だと思っている人でも、着席すると意外に緊張するものです。一旦緊張してしまうと、直前まで暗記しようとしていたことも頭に入ってこなくなります。

そのため、模試で事前に受験体験しておくと、久しぶりに体験する受験会場の雰囲気に飲まれることもなく、落ち着いて本試験に臨めるでしょう。

「120分の間に50問を解く」ことが練習できる!

マンション管理士の本試験では、「120分間に50問を解く」必要があります。まさに模試は「決まった制限時間の中で50問を解く」という練習をすることができます。120分間中、どの分野の問題に時間がかかってしまうのか、問題を読み解答するまでどれくらいのペースなのかなどが分かります。

なお、家で時間制限をしつつ過去問解く練習をする人も多くいますが、周囲に受験生がいる中「スタート」の合図と共に試験問題を解く緊張感は感じることができません。また、家にいるとトイレに行きたくなったら自由に行けますし、寒ければ暖房をつけることもできてしまいます。

つまり、リラックスした状態なので、落ち着いて問題を解くことができるのです。しかし、本試験はそうはいきません。会場模試を受けることは「不自由さや緊張感がある中で難しい問題に集中して解く」という良い練習になるでしょう。

模擬試験の結果を見直す必要性とは

模試を受けることは、前項でご説明したようなメリットがあるものの、「疑似体験」をしたというだけで満足してはいけません。逆に、模試の結果が予想外に悪かったからといって落ち込むこともないのです。

あくまでも、「自宅とは全く違う環境で問題を解く体験」と「120分間に50問を解く練習」をしたと考えてください。

しかし、模擬試験の結果をきちんと見直すことは大切です。そして、「その結果を本試験までの勉強に生かす」ことが重要になります。

模試の見直しで得られることとは

模試は各スクールが長年かけて集めたデータに基づき、新しい本試験で出題されそうな問題を予測して作成されています。つまり、受験生にとっては「お宝」とも呼ぶべき問題の集積なのです。

そして模試を受けた後は、模試の結果を見直して自分がどこで間違えたのか、どこがわからなかったのかを明確にしなければ、本試験で同じ問題が出ても同じ間違いを繰り返してしまいます。また、模試は受けるだけではなく、その後が大切です。

「見直しの日」を1日作り、しっかりとミスに向き合いましょう。

模試の見直しのコツ

模試を受ける時期は、本試験直前で時間に限りがある時です。そんな時期に、120分かけて解いた問題を再度行うのは大変でしょう。時間を短縮するため、効率よく見直しをしてください。

なお、見直しは以下のような方法で行うのがおすすめです。

  • 1問解いたら、解答を見て解説を確認する
  • もし、解説を見てもよく分からない、理解できないなどの場合はとにかく暗記をする

模試で間違えた箇所が多い場合、1つずつ解説を見て理解をしていると時間がかかってしまいます。そのため、分からないところは、問題ごと丸暗記してください。丸暗記を行うことで、試験の際に突然ひらめいて分かることもあります。

苦手分野を残り時間で補強しよう

分からない部分を暗記しようとしても、「暗記が苦手でなかなか覚えられない」という人もいます。しかし、それは「覚えられない」のではありません。「思い出す力」がないのです。

思い出す力を鍛えるには「1日に何度も思い出そうとする」ことが有効です。また、頭だけで覚えるのではなく、五感を使って暗記することも大切です。

  1. 覚えたいことを「手を使って」ノートに書く
  2. 1を読んだら、すぐにノートをふせ「思い出す」
  3. 2を1日に何度も繰り返す(朝起きた瞬間、歯みがきをしている時、トイレに入っている時など、こまめに何度も行う)
  4. 覚えたことは、頭の中だけではなく「声」に出して「耳」で聞く

上記からも分かる通り、「覚えること」に時間をかけるのではなく、「何度も思い出す」行為を繰り返し行ってください。

まとめ

この記事では、マンション管理士試験の模試についての情報をご紹介しました。本試験を受験する前に模試に挑戦する重要性がお分かりいただけたのではないでしょうか。模試の試験会場が遠い場合は受験も難しくなりますが、近くにある場合はぜひ会場に足を運んだ上で、模試に挑戦してみてください。

教室で受験をするという体験を前もってしておくだけでも、本番の緊張度は違ってきます。また、模試を受けた場合は必ず見直しをして、ミスした部分や理解できていない部分を確認してください。

見直しを行うことで、本試験前に復習して暗記するべき場所が明確になり、ラストスパートにも勢いが付きます。

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この記事の監修者は
北川えり子(きたがわ えりこ)

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【出身】東京都
【経歴】拓殖大学外国語学部卒。マンション管理士・管理業務主任者、行政書士、海事代理士、宅建等の資格を保有。
【趣味】旅行、ドライブ
【座右の銘】未来とは、今である。

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