社労士試験の難易度とは?偏差値で例えると?他資格との比較から合格のためのポイントまで解説!

更新日:2024年8月19日

社労士試験の難易度とは?偏差値で例えると?他資格との比較から合格のためのポイントまで解説!

社労士試験は国家資格の中でも合格率が低く、難易度が高い資格といわれています。必要とされる勉強時間も多いですが、合格ラインが科目ごとに設けられているといった特殊性も、難易度が高いとされる理由です。「社労士試験は他の資格に比べてどれくらい難しい?」「社労士試験に受かるにはどうやって勉強すべき?」と疑問を持つ方もいることでしょう。

本記事では、社労士試験の難易度、他資格との難易度比較、社労士試験合格のポイントについて解説します。

  • 社労士試験は宅建より難しく、司法書士よりは優しいとされている
  • 社労士試験を偏差値でイメージすると、MARCHレベル
  • 社労士試験に合格するなら、ポイントをおさえて深く学ぶことが大切
  • 社労士試験は、数ある資格の中でも難易度が高い部類です。
  • 社労士試験と行政書士試験を比べると社労士試験の方が高難易度です
  • 社労士試験と宅建試験を比べると社労士試験の方が高難易度です
  • 社労士試験と司法書士試験を比べると司法書士の方が高難易度です
  • 社労士試験と中小企業診断士試験を比べる、どちらも同難易度です
  • 社労士試験は知識を問う出題がほとんどで、合格チャンスは誰にでもあります

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目次

社労士試験の難易度

社会保険労務士(社労士)試験は、数ある資格の中でも難易度が高い部類です。勉強時間にすると800~1,000時間必要とされ、合格率はわずか5~7%ほどといわれています。実際に、令和5年度に実施された「第55回社会保険労務士試験」では、受験者数42,741人で合格者は2,720人であり、合格率はわずか6.4%しかありませんでした。勉強時間で考えた場合、宅建試験や行政書士試験よりも難しく、司法書士試験や司法試験よりは合格しやすいのが社労士試験といえます。

社労士試験の難易度が高い理由は、必要とされる勉強時間が長いことはもちろんですが、科目数が多く各科目で足切りがあることが大きな要因です。法律系の試験よりも数値を正しく記憶する暗記力が試される国家試験である点も、難易度が高くなっている理由といえます。

また、社労士試験を受験するためには、「学歴」「実務経験」「厚生労働大臣の認める国家試験の合格」のうち1つを満たさなければなりません。つまり、社労士試験の受験者は学力が高い人が多く、難易度が高まっていると考えられます。そのため、前述の数値上の合格率よりも、実際にはさらに難易度の高い試験であるという意見もあります。

社労士試験の難易度がどのくらいか、合格率が低い理由はなぜなのかについて以下で詳しく考察しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事:
社労士の難易度はどのくらい?合格率が低い理由から他資格との難易度の違いまで解説

社労士試験の難易度を偏差値にするとどのくらい?

社労士試験の難易度の高さは、大学の偏差値のようにして並べて、他の資格と比較するとイメージしやすくなります。

資格試験の最難関である司法試験を東大クラスとした場合、以下のようなイメージになります。

  • 東京大学(偏差値68~):司法試験
  • 慶応大学・早稲田大学(偏差値65~):司法書士
  • MARCH(偏差値60~):社労士
  • 日東駒専(偏差値55~):宅建

あくまでもイメージに過ぎませんが、社労士は偏差値60以上の明治大学や青山学院大学などのMARCHクラスに属することがわかります。実際には、MARCHでも上位に食い込み、早慶クラスにも食い込む難易度ともいえるかもしれません。ただし、社会人受験が多く、仕事をしながら1年程度で短期合格することも不可能ではありません。暗記が多いため学習の継続・効率がとても重要です。

社労士試験の難易度を他資格と比較

社労士試験の難易度をより明確にするために、行政書士や宅建士などと比較してみました。以下では、それぞれの資格を合格率・合格ライン・試験科目・法改正の影響・出題内容などの項目から比較していきます。社労士の難易度をよりわかりやすく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

行政書士との難易度の違い

社労士試験と行政書士試験を比較した場合、社労士試験の方が難易度は高い傾向にあります。以下で、項目ごとに比較して解説していきます。

関連記事:行政書士とは?仕事内容や向いている人の特徴、取得するメリットを解説

合格率
行政書士試験の合格率は10%前後ですが、社労士試験は5~7%程度しかありません。10%を切っていることから、社労士試験の方が難易度は高いといえます。
合格ライン

行政書士試験は科目ごとの合格基準は存在しません。そのため、不得意な科目があったとしても、得意な科目で挽回できます。しかし、社労士試験はすべての科目で合格基準が存在します。つまり得意不得意があると、科目の合格基準によって不合格になる可能性があるわけです。そのため、合格ラインという観点からも社労士試験は難易度が高いです。

試験科目

行政書士は業務に必要な法令や関連する一般知識など、幅広い分野で出題されます。一方、社労士は労働法関係・社会保障関係の2つの分野からのみの出題です。つまり、社労士は行政書士と比べて範囲が狭く、それでいて深い知識が問われやすいといえます。知識を深堀りして学習することが苦手な場合は、難易度が高いといえるでしょう。

法改正の影響

行政書士試験は、法改正の把握についてはそれほど求められません。しかし、社労士試験では、関連分野に法改正が多くその影響も強くなります。たとえば、その年の4月までに法改正が行われた場合、その内容はもちろん統計情報も出題されることもあるのです。そのため、社労士試験では法改正についての対策が求められます。

宅建士との難易度の違い

社労士試験と宅建試験を比較した場合、社労士試験の方が難易度は高いとされています。以下で、項目ごとに比較して解説していきます。

関連記事:宅建とは?試験概要や仕事内容から資格を取得するメリットまで解説

合格率

宅建試験は例年の合格率が15~17%程度で推移しています。一方、社労士試験は合格率が5~7%程度です。そのため、合格率から見ると社労士試験の方が難易度は高いといえるでしょう。

合格ライン

宅建試験は合格ラインとして、試験トータルで70%以上の正答率が求められています。一方、社労士試験は科目ごとに合格ラインがあり、1つの科目でも落としてしまえば合格できません。そのため、宅建試験よりも厳しい試験であるといえます。

試験科目

宅建試験の試験科目を大別すると、「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「税その他・免除科目」の4科目です。一方、社労士は労働法関係・社会保障関係分野であわせて10科目あります。そのため、社労士試験のほうがより幅広い知識を求められます。

出題内容

宅建試験は過去問が踏襲されるため、学習では過去問を解くのが重要なポイントです。一方、社労士試験ではその年の4月までに行われた法改正の内容、さらには公表された統計情報などの最新の情報が出題されることがあります。そのため、過去問だけでは試験対策はできません。そのことから、宅建士よりも難易度が高いといえそうです。

司法書士との難易度の違い

社労士試験と司法書士試験で比較すると、司法書士の方が難易度は高いとされています。以下で項目ごとに比較して解説します。

関連記事:司法書士とは?仕事内容や試験、魅力について紹介

合格率

司法書士試験の合格率は例年3~5%程度を推移しています。一方、社労士試験は、5~7%程度です。どちらも高難易度ですが、合格率5%を下回る可能性もあることを考えると、司法書士試験の方がより難易度が高いといえそうです。

勉強時間

司法書士試験の合格に必要とされる勉強時間は3,000時間程度といわれています。一方、社労士試験は800~1,000時間程度です。どちらも4桁台の勉強時間ですが、司法書士試験の方が3倍の時間を要するため、難易度はより高いといえるでしょう。

解答方式

司法書士試験では多肢択一式と記述式の両方あります。一方、社労士試験は選択式と択一式です。出題分野に関する深い知識はもちろん記述式は文章力も求められます。そのため、解答方式から見ても司法書士試験の方がより高難度です。

中小企業診断士との難易度の違い

社労士試験と中小企業診断士試験を比べた場合、どちらも同程度の難易度といえます。なぜ同程度なのか、以下で解説します

関連記事:中小企業診断士とは?仕事の内容や試験制度の情報について紹介

勉強時間

社労士試験と中小企業診断士試験の合格に必要とされる勉強時間は、どちらも800~1,000時間とされています。そのため、勉強時間面の差はほぼありません。

合格率

中小企業診断士試験の合格率は4~7%程度、社労士の合格率は5~7%程度です。合格率から見ても、両者に難易度の大きな差はありません。

合格ライン

中小企業診断士は一次試験で40%以上、かつ総得点60%以上が合格ラインです。もし合格できなくても、科目の合格ラインを越えている場合は次回の試験で該当科目が免除されます。社労士は全科目で合格ラインのクリアが必須であり、ラインをクリアしても免除はありません。そのため、社労士試験の方がやや難しいといえます。

試験回数

中小企業診断士は一次試験合格後、二次試験(筆記試験)にも合格しなければいけません。社労士試験は1回の試験をクリアすれば合格です。そのため、中小企業診断士の方がやや難しいと考えられます

社労士試験の概要

社労士試験の概要について以下にまとめましたので参考にしてみてください。

試験科目と配点
  • 科目:労働法関係と社会保障関係
  • 配点:選択式試験(40点)択一式試験(70点)
合格基準点(目安)
  • 選択式:40点満点中40%以上
  • 択一式:70点満点中60%以上
  • 上記かつ各科目で合格基準点を満たす
試験日程 年1回、8月第4日曜日
勉強時間(目安) 800~1,000時間

社労士試験は難易度が高いといわれるのは、科目ごとに合格基準点が存在するためです。たった1科目、たった1点でも基準に達していなければ不合格になります。たとえ複数項目で満点を取ったとしても、ケアレスミスでいずれかの科目を落とせば、また来年に受け直さなければいけません。そのため、800~1,000時間を費やし、しっかり学習する必要があります。

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社労士試験に合格するためのポイント

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社労士試験は勉強時間が800~1,000時間必要とされ、合格率も5~7%と難易度の高い試験です。また、科目ごとに合格ラインが設定されていて、最新の法改正にも対応しなければいけない独特な難しさがあります。

このように社労士試験は難易度が高いとされますが、効率良く勉強すれば合格できる可能性がある試験でもあります。社労士試験はその知識を問う出題がほとんどであり、地道に努力を行えば合格チャンスは誰にでもあります。とはいえ独学の場合、どうしても合格への道のりは遠のいてしまうでしょう。予備校や通信講座などを活用して、ポイントを押さえながら時間をかけて努力することが大切です。

関連記事:
社労士は独学で合格できる?効果的な勉強方法についても解説

宅建士最短合格なら通信講座がベスト

合格率が低く独特な難しさのある社労士試験を最短合格したいなら、通信講座の活用がズバリおすすめです。なぜ通信講座がおすすめなのか、その理由は以下の通りです。

1.生活スタイルにあわせて勉強できる

通信講座なら、時間や場所を問わずに気軽に勉強できます。通勤通学の移動中、お昼休み、自宅での空き時間などを利用して短時間でも継続的に勉強できるのが特徴です。忙しい方でも、生活スタイルにあわせて柔軟に学習できます。

2.費用対効果が高い

予備校の場合、授業料が高いだけでなく、通学のための交通費も必要です。通信講座であれば受講料がリーズナブルなうえ、交通費もかかりません。自宅でも気軽に勉強できるので、費用対効果が高いです。

3.疑問・不安をしっかりサポート

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2.不合格でも費用負担なし

受講料は全額返金保証つきです。費用面の心配なく試験を受けられます。

3.フルカラーテキストでわかりやすい

試験に必要な情報はもちろん、重要情報はしっかりとカラー分け。イラストも豊富に使われているので、理解を深めるのに役立ちます。

4.経験豊富な実力講師陣勢揃い

フォーサイトの社労士講座では、二神大貴講師・小野賢一講師・加藤光大講師・竹田裕一郎講師という5名の講師でしっかりサポートいたします。経験豊富な講師たちが、最短合格へと導きます。

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社労士試験は難易度が高いからこそ効率のよい学習を

社労士試験は難易度が高い資格の1つとして知られています。本記事でもさまざまな資格と比較してみましたが、難易度ランクは高い位置にいることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

社労士試験が難しいといわれる理由、それは科目ごとに合格点が設定されていることや、最新の法改正や統計情報について問われることがあるためです。このため、勉強時間をしっかり費やしていても、独学では合格し難いといえます。 社労士試験を始め、資格試験はポイントを押さえることが大切です。効率良い学習のために、ぜひ通信講座をお試しください。

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この記事の監修者は
小野賢一(おの けんいち)

「そうだったのか!」という驚きや嬉しさを積み重ねましょう
【出身】北海道
【経歴】横浜国立大学大学院国際社会科学府修了。社会保険労務士、日商簿記2級等の資格を保有
【趣味】楽器演奏
【受験歴】2022年社労士試験初回受験、合格
【講師歴】2023年よりフォーサイト社労士講座講師スタート
【座右の銘】昨日から学び、今日を生き、明日へ期待しよう
フォーサイト公式講師X 小野賢一@社労士専任講師

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