社労士試験は「暗記」で攻略!社労士合格に向けて知識を効率良く暗記する方法

社労士試験は「暗記」で攻略!社労士合格に向けて知識を効率良く暗記する方法

記述式や口述式の試験がなく、択一式で合否が判断される社労士試験は、しばしば「暗記勝負」といわれています。 確かに、関係法令から抜粋されたキーワード、そして細かな数字が問われる社労士試験の攻略を考える上では、暗記に強いことは心強い武器となるでしょう。 しかしながら、一方で、膨大な社労士試験科目のすべてを丸暗記のみで乗り切ることは困難とも言えます。

目次

社労士試験を暗記で乗り切れるのか?語呂合わせには効果なし!?

社労士試験対策では、出題されるポイントを効率良く覚えることが不可欠です。 「覚える」というと、ただ暗記すれば良いのかと思う方も多いかもしれません。 ところが、冒頭でも触れた通り、社労士試験は丸暗記で対応できるほど甘いものではありません。 “効率重視の暗記”と聞いて、語呂合わせをイメージされる受験生もいらっしゃるでしょう。 数ある社労士試験対策の中には、覚えるべき事項を語呂合わせでインプットするやり方を推奨する学習法もあります。 語呂合わせによる暗記は、特に社労士試験で出題される数字関連を覚えるには有効です。 とはいえ、社労士試験では複雑な年金制度等の語呂合わせで対応できない分野でも、覚える必要のあるポイントがいくつもあります。

社労士試験の「暗記」を効率良く進めるために、必要な「理解」の方法

社労士試験で暗記するべき要点でありつつも、語呂合わせが難しい部分関しては、やはり十分に理解してインプットする方法しかありません。 無理やり語呂合わせやこじつけで覚えようとしても本末転倒、知識が一層あやふやなものになりかねません。 何かと覚えるべきことの多い社労士試験ですが、「学問に王道なし」という言葉の通り、語呂合わせ等の近道に頼ろうとせず、“理解→暗記”の正統派のプロセスで取り組むべき場面は多々あります。

「背景」を理解する

年金や健康保険といった社会保険分野を効率良くインプットするためには、各制度の「背景」を理解するのが最もスムーズな学習法です。 現在の社会保険制度はどのような変遷を経て成立したものなのか、それぞれの制度はどのような事情から設けられたのか等に注目することで、頭の中が整理され、ぐんと理解が進むことがあります。 また、年金や健康保険の制度成立の背景そのものに関わる出題も多々見受けられます。

社労士試験で、「暗記」よりも「背景理解」が役立つ出題例

<平成22年 一般常識(社一) 問7 選択肢C> 健康保険制度は、長年にわたり健康保険組合が管理運営する組合管掌健康保険と政府が管理運営する政府管掌健康保険(政管健保)に分かれていた。 しかし、平成8年可決成立した健康保険法等の一部を改正する法律により、平成10年10月からは、後者は国とは切り離された全国健康保険協会が保険者となり、都道府県単位の財政運営を基本とすることとなった。 ⇒「×」  ・「平成8年」→「平成18年」 「平成10年10月」→「平成20年10月」 <平成19年 国民年金法 問1 選択肢B> 国民年金は、昭和34年に制定された国民年金法に基づき、同年10月から無拠出制の福祉年金の給付が開始され、昭和36年4月から拠出制の年金制度が開始されて、国民皆年金の体制が成立した。 ⇒「×」  ・「同年10月から無拠出制の」→「同年11月から無拠出制の」 <平成22年 一般常識(社一) 問7 選択肢A> 船員保険法は、大正14年に制定され、翌年から施行された。 同法に基づく船員保険制度は船員のみを対象とし、年金等給付を含む総合保険であるが、健康保険に相当する疾病給付は対象としていなかった。 ⇒「×」  ・「大正14年」→「昭和14年」 健康保険に相当する疾病給付も対象としていた

「具体的事例」で理解する

条文では論点が見えにくく、何のことを言っているか分からない場合でも、具体的な事例に当てはめて理解することで、ポイントを掴みやすくなることがあります。 労働関連であれば、ご自身の会社や会社員としての経験、そして社会保険関連であればご自身や身の回りの年金受給権者の事例と重ねて考えてみると、「なるほど、そういうことか!」と腑に落ちることが多々あるでしょう。 近年の社労士試験では、条文を暗記しただけでは対応できない、具体例に当てはめた出題が増えていることから、事例に当てはめた理解は試験対策上有効といえます。

社労士試験で出題された、「暗記」のみでは対応しにくい「具体事例」の選択肢

<平成17年 労働基準法 問4 選択肢E> …(省略)…前年度から年次有給休暇日数が3日繰り越され、当年度に新たに12日分の権利が発生した労働者については、当年度に新たに発生した12日分の権利のうち5日を超える部分である7日に限り計画的付与の対象とすることができる。 ⇒「×」  ・計画的付与の対象には、前年度から繰り越された有給休暇日数も含む <平成18年 健康保険法 問4 選択肢C> 被保険者が出産予定日の42日前から出産休暇をとったところ、予定日より5日遅れて出産した場合、出産日以前の出産手当金の支給日数は47日となり、また、5日の超過日数が出産日後の56日から差し引かれることはない。 ⇒「○」  ・予定日より遅れて出産した場合、「遅れた期間を含めて」支給される

「横断学習」で理解する

社労士試験対策では、労災保険や雇用保険、健康保険という風に、「○○保険法」と名のつく法律をいくつも学びますが、これらにはそれぞれ類似する制度が多く存在します。 同様に、国民年金と厚生年金では似通った給付をいくつも目にするでしょう。 丸暗記の学習法では、いざ試験で給付の内容や対象を問われた時に、科目間で知識の混同が生じることも珍しくありません。 各科目で正しく知識を定着させるためには、科目の括りを超えた「横断学習」に取り組むのがお勧めです。 各制度の類似点・相違点を正しく把握することで、インプットした知識が頭の中でごちゃごちゃになることなく、それぞれの引き出しに整理されやすくなる、というわけです。

社労士試験の暗記は「理解」に加え、「反復」がモノを言う

社労士試験で効率良く暗記するためには、前項で解説した「理解」と併せて、何度も繰り返し頭に入れる作業が不可欠です。 しっかり時間をかけて理解した内容であっても、時間の経過と共に、そして新単元の学習が進んでいく中で、知らぬ間に忘却の彼方となることは多々あります。 人の頭はコンピュータではありません。 人間誰しも“忘れる生き物”ですから、忘れてしまうことを前提とした対策を立てなければなりません。 一度学習したことを忘れてしまう前に、定期的に思い出す作業に取り組みましょう。 テキストを読む、問題を解き直す等が具体的な方法ですが、この取り組みこそが皆さんおなじみの「復習」なのです。

完璧主義厳禁!社労士試験で暗記すべきポイントは「絞り込み」が重要

社労士試験対策の「暗記」を考える上では、すべてを完璧に覚えようとしないことが大切です。 すでにこのコラムで何度も言及している通り、社労士の試験範囲はとても膨大です。 完璧主義を貫こうとすれば、間違いなくご自身の首を絞めることになります。 幸い、社労士試験には比較的はっきりとした出題傾向があります。 例年狙われているポイントに的を絞って暗記することで、効率良く合格を狙いやすくなるはずです。 「絞り込み」というと、ヤマをかけるようで抵抗のある受験生もいるかもしれません。 しかしながら、広範から出題される社労士試験対策では、傾向を元に暗記すべき事項をピックアップすることは立派な戦略となります。 ただし、自己流の絞り込みでは的を外す可能性がありますから、受験指導のプロの力を借りるのが得策といえます。

社労士試験は暗記カードで効率UP

社労士試験対策で効率良く暗記を進めるためには、暗記カードの活用が効果的です。 暗記カードといえば、学生時代に英単語を覚える際にお世話になった方も多いのではないでしょうか?暗記カードの表面に覚えたい数字やキーワードを、裏面に解説を書くやり方で作成し、何度も何度も覚え込むまで使い倒しましょう。 ただし、社労士試験の全範囲について暗記カードを作っていたのでは時間がいくらあっても足りませんし、暗記カードの作成自体が目的化することにもなりかねません。 本当に覚えたいことで、なかなか頭に入らないポイントに絞って作成していくと、暗記カードがご自身の苦手コレクションとなり、効率良い学習に役立ってくれるでしょう。 何かと覚えることの多い社労士試験ですが、丸暗記ばかりの学習法では広範な試験範囲に対応することは困難です。 単純に暗記すべき事項は語呂合わせを大いに活用すべきですが、ポイントによっては背景の理解や具体事例への落とし込み、横断学習、暗記カードなどの方法も上手く取り入れながら進めていくのが得策です。 また、大前提として「社労士試験の全範囲を暗記しよう」と意気込まないことも、試験対策の効率を考える上では重要です。