社労士になるには?受験資格は?社労士に向いている人はこんな人!

社労士になるには?受験資格は?社労士に向いている人はこんな人!

社労士になるには

社労士になるには、「国家試験合格」と「社労士登録」の2つの関門を突破する必要があります。

国家資格を受験するためには受験資格が設けられており、これをクリアしないことには社労士になるための第一歩を踏み出すことは出来ません。

また、晴れて社労士試験に合格した後、社労士登録時にはまた別の基準を満たす必要があります。

社労士になるには、具体的にどんな要件が求められるのでしょうか。ここでは、社労士試験の受験資格を中心に確認しておくことにしましょう。併せて、社労士に向いている人の特徴も把握しましょう。

目次

【社労士になるには】まずは受験資格を確認しましょう

社労士になるためには、まず社労士試験に合格する必要があります。

ところで現状、皆さんは社会保険労務士の受験資格を満たしているでしょうか?

社会保険労務士の受験資格は、他の士業資格と比べれば比較的幅広く設定されているため、あらゆる人に受験のチャンスがあります。
「実務経験がないから」「大卒ではないから」といって諦める必要はありません。さっそく、受験案内から社会保険労務士試験の受験資格を確認してみましょう。

社労士になるには「学歴」「実務経験」「国家試験合格」のいずれかが必要

社労士試験の受験資格は、

  • 「学歴」
  • 「実務経験」
  • 「国家試験合格」
のうち、いずれか一つを満たしていることです。

それぞれでどんな要件を満たしているかは受験案内に細かく記載がありますが、例えば「国家試験合格」の要件ならば、厚生労働大臣が認める資格として実に79もの国家資格が挙げられています。

参照:社会保険労務士オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の受験資格_厚生労働大臣が認めた国家試験(受験資格コード06関係)」

当初から「社労士試験の受験資格を得るためにこれらの国家資格を取得する」という方はあまりいらっしゃらないかもしれません。しかしながら、学歴要件を満たせず、実務経験を積むことも難しい場合には、まずいずれかの国家資格を取得してしまうというのも方法の一つです。

【社労士になるには】「実務経験」不問です

前述の通り、社会保険労務士試験の受験資格は「実務経験」のみに限定されたものではありません。よって、学歴、もしくは国家試験で資格を満たせるのであれば、必ずしも実務経験を積んでいる必要はありませんので、実務未経験者であってもご安心ください。

ちなみに、社会保険労務士試験の受験資格として認められる実務経験については 『社労士の「実務経験」、受験資格になるのは? 証明書や免除科目も解説』のページで解説しますが、概ね「労働社会保険諸法令に関する事務に通算3年以上従事すること」が要件とされています。

【社労士になるには】必ずしも高卒・大卒の「学歴」は必要ありません

実務経験がない場合、「社労士試験は大卒でないと受験できない」と勘違いされている例を散見しますが、必ずしもそうとは言えません。

確かに、4年制大学を卒業している方であればその要件だけで社会保険労務士試験の受験資格を満たすことになりますが、とはいえ高卒や中卒の場合にも受験を諦めることはありません。

ここでは、「大卒・高等専門学校卒」、「専門学校卒」、「高卒」、「中卒」それぞれのケースで、社労士試験の受験資格を満たす方法をご紹介します。

1.大卒・高等専門学校卒の場合

4年制大学を卒業している場合の他、短期大学や5年制の高等専門学校を卒業した方であれば、専攻の学部学科を問わず、「学歴」によって社会保険労務士試験の受験資格を得ることができます。

また、大学在学中、もしくは中退であっても「学位を得るのに必要な一般教養科目の学習を終えた方」「卒業必須単位62単位以上を修得した方」であれば、社労士試験を受験できます。

2.専門学校卒の場合

専門学校を卒業している場合、次のいずれかの要件を満たしていれば社労士試験を受験できます。

  • 卒業時に「専門士」又は「高度専門士」の称号が付与されている
  • 以下3要件のすべてを満たす学校を卒業している
    1. 修業年限「2年以上」
    2. 課程の修了に必要な総授業時間数「1700時間(62単位)以上」
    3. 専修学校の「専門課程」を修了
参照:社会保険労務士オフィシャルサイト「社会保険労務士試験の受験資格_:専門学校を卒業された方の受験資格について」

3.高卒の場合

最終学歴が高卒の場合には、「学歴」で社会保険労務士試験の受験資格を満たすことができません。次のいずれかの方法で受験資格を得ることになります。

  • 3年以上の「実務経験」を積む
  • 所定の「国家資格」の取得を目指す
例えば、公務員として関連実務に3年以上従事している場合や、厚生労働大臣が認める国家試験に合格している場合には、「学歴」以外の要件で社労士試験の受験資格を得ることができます。

4.中卒の場合

中卒者の場合も、高卒者同様、「学歴」によって社会保険労務士試験の受験資格を満たすことはできません。国家試験合格や3年以上の実務経験を経て、ようやく社会保険労務士試験への挑戦権を得ることができます。

とはいえ、所定の国家試験を受験するにもそこで受験資格が必要だったり、実務経験を積もうにもそもそも中卒者を雇用していなかったりと、現状、中卒の方が社労士試験の受験資格を得ることはかなり困難です。社会保険労務士の受験資格のうち「行政書士となる資格を有する者」に着目し、学歴や年齢、国籍に関係なく受験できる行政書士への挑戦からのスタートが近道のようにも思えます。しかしながら、行政書士試験合格も狭き門ですから、十分に検討する必要があります。

「年齢制限」は設けられていません

社会保険労務士試験の受験資格に「年齢」要件はありません。よって、受験資格を満たす方であれば、思い立ったときにいつでも挑戦することができます。

ただし、「短大もしくは高等専門学校卒業」で受験資格が得られるのが20歳、「卒業必須単位62単位以上を修得した方」の要件を満たすならやはり20歳頃となることを鑑みれば、受験可能年齢についてはある程度の下限が定まってきます。

一方、受験資格を満たす限り、上限については年齢制限がありません。ちなみに、第49回試験では、合格の最高齢者は74歳となっています。

老若男女や実務経験の有無を問わず、多様な社労士が活躍しています

晴れて社会保険労務士試験に合格した後、実務の現場においては性別や年齢、実務経験の有無を問わず、実に様々な人が社会保険労務士として活躍しています。

よく「実務未経験者では厳しいのではないか」「若すぎる(もしくは年齢が高すぎる)と上手くいかないのでは」という懸念を耳にしますが、社会保険労務士については「〇〇でなければ活躍できない」という要件はありません。

比較的年齢層の高い業界のため、若ければそれだけで差別化につながりますし、年齢を重ねていれば依頼者に安心感を与えることができるでしょう。実務未経験であっても、異業界で培ったノウハウが活きることもあります。肝心な実務のノウハウについては、実践を通して学んでいけば良いのです。

「社労士に向いている人」とは?

前述の通り、社労士として活躍する上で必ず兼ね備えていなければならない要素は特にありません。

しかしながら、社労士に向いている人とそうでない人は確実に分かれてきます。

試験に合格できたとしても、そもそも素質がないとすれば、社労士として活躍することは難しいかもしれません。

しかしながら、少しでも「社労士に向いている人」になるために、前向きに努力していくことは誰にでもできるのではないでしょうか。

ここでは、社労士に向いている人の特徴を3つご紹介します。

社労士に向いている人① コツコツ型の人

社労士の向いているのは、第一に、地味な作業でもコツコツこなしていくのが得意、もしくは苦ではない方です。

「社労士」という職業に対して、皆さんはどんなイメージをもっているでしょうか?

社労士について、他士業と比較してそこまで華々しい印象をお持ちの方は少ないと思います。ところが、労働・社会保険関係の手続き代行や企業の労務管理、制度構築、労務・年金相談などはいわば「企業や個人を支える裏方業務」であり、おそらく皆さんが思っている以上に地味で、物事を地道に進めていく姿勢が求められる仕事です。

そういった意味では、“ご自身が前に出て活躍したい方”よりも“裏方として地道な努力ができる方”の方が社労士業に向いているといえます。

社労士に向いている人② 努力型の人

社労士として活躍するためには、常に知識のブラッシュアップに努力する姿勢が不可欠です。

社労士の専門である労働・社会保険関連法令には法改正がつきもので、試験に合格できたからといってその後の努力を怠れば、残念ながら知識を実務に活かすことはできません。加えて、社労士業の中で特に需要の高い「雇用関係助成金の申請代行」の業務など、そもそも社労士試験の出題範囲外の知識が求められることもあります。

これら分野は、社労士登録後に自分自身で情報を得てノウハウを蓄積していく必要がありますから、そのために努力できなければ実務家として務まりません。

よって、社労士試験後にも常に前向きに頑張れる人こそが、社労士に向いている人であると結論付けることができます。

社労士に向いている人③ 特定分野に強みをつくれる人

皆さんは、「社会保険労務士」が現在、全国にどのくらいいるかご存知でしょうか?

全国社会保険労務士会連合会の統計によると、開業社労士、勤務社労士、社労士法人の社員の合算数は、4万1600人超とのこと(2018年8月末時点)。その上、毎年1,000~3000人程度が社労士試験に合格していますから、今後、社会保険労務士の数はさらに増加するものと思われます。

こうした背景で、社労士として活躍するためには、「特定分野に強みがあること」が差別化のための重要な要素となることは言うまでもありません。IT、介護業界、保育業界、助成金・・・等、分野は問われません。

何か強みとなる分野があり、「〇〇ならこの人」といわれる社労士には、自然と依頼が集中する傾向にあります。

最後に

社労士になるには「試験合格」が第一条件となりますが、まずはご自身がどの受験資格で社労士試験の挑戦権を得ることができるか、ご確認いただけたことと思います。

また、このページでご紹介した“社労士に向いている人の特徴”を参考に、社労士試験合格後にどのような活躍の可能性があるかをしっかりと見据えながら、前向きに受験勉強に励んでいきましょう!