社労士は論点を考え6回過去問を回す

性別男性
年代40代
試験年度2019年(令和1年度)
エリア宮城県
勉強時間1000時間
勉強期間1年間
職業自営業・会社経営
受験回数初学者(1回目)
ダブルライセンス宅建,行政書士
eラーニング使用回数
※eラーニングの使用回数となり、実際の学習時間とは異なります。
フォーサイトの社会保険労務士講座を受けて
 私は、「社会保険労務士・社労士通信講座 」の講座を受講させて頂きました。
 9月からの受講でしたので、1年間で絶対合格する!という目標を掲げ、目一杯頑張ろうという気持ちでスタートしました。
 学習を始めたばかりのころは、試験の科目もよく分からず、択一式と選択式の区別もついていなかったので、教材が送られてくるままに、何も考えずフォーサイトの学習スケジュール(教材発送スケジュール)に完全に依存して学習を進めました。
 ある程度学習が進んで、過去問に取り組むようになってようやく、講師の加藤先生が何度もおっしゃっていたことの重要さが分かりました。
 それはどんなことかというと、「論点はなにか」ということの大切さです。この問題では「何か問われているのか」、「論点は何なのか」を見つけることができれば、気付くことができれば、合格に大きく近づくと思います。
 学習を始めた当初は、「隅から隅まで覚えなければいけないのではないか。」とか、「こんな量を覚えきれるはずがない。」という不安感に苛まれますが、学習を進めていくにつれて、すべてを覚えることもできなければ、そんな必要はないのだ、ということと共に、「そうか、大事なのは『論点は何か』ってことなんだ」ということに気付かされます。
 当面の目標は試験に合格することであって、完全無欠の法律知識を身に着けることではありません。実務に必要な知識は試験に合格してから身に着けていけばいいのですから。ですからまずは、限られた時間のなかで、いかに合理的かつ効率的に「試験合格のための学習」をするかがとても大切だと、試験を終えて実感しています。

社会保険労務士試験を目指したきっかけ
 社会保険労務士試験を目指したきっかけは、子供が生まれたからです。法律系の勉強はもともと嫌いではなく、行政書士や宅建士の資格をもっていましたので、学習そのものは嫌いではありません。
しかし、50歳を前にして子供が生まれ、家族をしっかり養うためには「この仕事で食っていける」という資格を取得して、子供の成長を見守り、しっかりと支えていけるようにならなくては、という思いからでした。
 子供が1歳から2歳にかけての学習期間でしたが、歩けるようになると何にでも興味を示す年頃です。勉強中も大いに中断させられました(笑)。
 学習期間の1年間は、子供の相手をしてあげることができず、子供本人はもちろん、妻にも負担をかけてしまっていましたので、このことが「1年で絶対合格する!」というモチベーションになっていたのは間違いありません。

フォーサイトを選んだ理由
 社会保険労務士試験の学習にあたりフォーサイトを選んだ理由の一つは、サンプルのテキストが非常に見やすく、使いやすそうに感じたためです。
 法律系のテキストは、ページの余白を目一杯つかって、「ポイント」や「関連知識」、「過去問の肢」などをふんだんに盛り込んでいるものが多く、はっきり言って見にくいものが多いです。情報が詰め込まれ過ぎているテキストは、「実際はしていないのに勉強した気にさせられる」し、何がどこに書いてあったかを思い出すのにひと苦労します。
 しかし、フォーサイトのテキストは余白もしっかりとられていて書き込みもできますし、とにかく見やすく、使いやすく仕上がっていました。また、「過去問を解きながらテキストに当たっていく」ということがとてもやりやすいテキストでした。

どんな勉強法を実践したか
 資格試験に限らす、試験勉強のポイントは「過去問」です。いかに過去問をこなすかが非常に重要だと私は思っています。
今回の勉強では、各科目6回程度過去問を回しました。この位過去問をやると「答えを覚えてしまうのでは?」と思われるかもしれません。もちろんそういったこともと考えられるのですが、最大のポイントは、この科目におけるこの問題の「論点は何か?」という思考を身に付けることにあります。
 実際の試験では過去問と同じような肢もありますが、ほとんどは過去問とは違う肢や選択肢が用意されています。この時に役立つのが「論点は何か?」という思考です。実際の試験でも、この思考をベースに、肢や選択肢を絞り込んで回答するように心がけました。
 そしてもう一つ大事なポイントは模試です。
 私の受講した基礎講座にも模試(基礎的なものと本試験対応のもの)が付いていましたが、それだけでは足りないと思い、模試講座も追加で受講しました。これで4回分の模試を受けることができたのですが、結果的にはこれが本当に良かったと思っています。まずはペース配分の確認です。選択式は8問を80分で回答しますが、文章量もさほど多くないので、慣れれば60分もあれば終わります。しかし択一式は違います。択一式は70問350肢を210分で回答します。1問につき3分しか時間がありません。
 模試の1回目から全く時間が足りませんでした。2回目は問題が難しくなったこともありさらに時間が足りずに終わりました。私は年金法や健康保険法のほうが比較的得意(これも模試を受けて分かりました)だったようなので、3回目以降は年金法から問題を解いていってなんとかギリギリセーフのところまで漕ぎ着けました。
 択一式はまずは時間との戦いです。これをクリアしなければ答えが分かっていても意味がないのです。
 この時間との戦いをクリアするために模試ほど有効なものはありませんので是非とも模試は活用して下さい。3時間半集中して座り続ける訓練にもなりますよ。
 そして、これは勉強法ではないかもしれませんが、とにかく「休み」を作らずに毎日勉強しました。正月も朝から勉強をして、ルーティンを崩さないように心がけ、どうしてもまとまった勉強時間が取れないときや旅行などでテキストや問題集を持ち出せないときには、「道場破り?」をフル活用しました。
「道場破り?」はスマホからでも使いやすく設計されていますので、過去問はもちろん、確認テストや単語カードなどもスキマ時間をみつけては取り組むようにして、勉強から離れないように心掛けたことが学習の継続にかなり役立ちました。

振り返って思った反省点
 講座の学習スケジュールに沿って勉強を進めていたつもりでしたが、労働関係法令と年金関係法令ばかりに時間を割いていたようで、一般常識がかなり手薄になっていたことに気が付いたのが本試験の1カ月半前位でした。
 一般常識の予想問題の出来の悪さに愕然として、これでは一般常識で足切りになるとかなり焦りました。そもそも一般常識は「どこから出題されるか分からないから」と安易に考えており、過去問を3回転しかこなしていませんでした。
 この安易な考えがあだになったと後悔し、反省しました。その後は仕事中もこっそり勉強するなど学習時間を無理やり捻出してなんとか間に合わせました。
 一般常識も毎回のように問われる問題もあるわけですから、もっと早くから取り組むべきであったと感じています。

受験生に向けて
 「勉強が楽しくて楽しくて仕方ない」という方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、私にとって勉強はやはり辛く感じたことのほうが多かったです。しかし、「何かを得ようと思えば何かを犠牲にしなければならない」という「トレードオフ」が世の中のルールです。試験勉強のために自分の時間を犠牲にすることで合格という結果得ることができるのです。逆に言えば、合格という果実を得るためには、趣味の時間や遊びの時間、そして睡眠時間も犠牲にしなければならないかもしれません。私はこの「トレードオフ」を心の支えにして勉強をしていました。 
 そして最後になりますが、これはありふれた言葉ですが「継続は力なり」が社会保険労務士試験合格のための最もシンプルなアドバイスであると信じています。
 「思わない限り、そうはならない。」自分は必ず合格するんだと心に固く思って、自分を信じて、一歩一歩で構いませんから、継続して勉強を進めてください。その先にはきっと素晴らしい未来の扉が開いていますよ!
37おめでとう

※プライバシー保護の観点より、筆者のお名前は仮名となります。



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