 不可分性とは？｜わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

まず「不可分」とは「分けることができない」という意味です。被担保債権について全部の弁済がなされるまで、目的物の全部の権利を行使することができます。英語では、atomicityと表記します。atomicityは不可分性の他に、原子数や原子価といった意味があります。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:700/400;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/atomicity/main2-1738810160129-617065749.jpg" alt="不可分性とは？" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main2-1738810160118-77801944.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main2-1738810160118-729921191.jpg 500w," sizes="100vw" width="700" height="400"></figure>

不可分性とは

一般に、多くの権利は「人」の便益のためにあります。例えば所有権は人があるものを自分のものだと所有するための権利です。しかし、地役権は「人」の便益のためではなく、「土地」の便益のために存在します。つまり、地役権は要役地の利用価値を高めるための権利と言えます。<blockquote>関連記事： <a target="_blank" rel="noopener noreferrer" href="https://www.foresight.jp/takken/column/dominant-land/">要役地とは？要役地の合筆や評価を詳しく解説！｜わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説</a></blockquote>地役権は、1つの土地に対して、利用価値を高める目的で設定されますので、仮に土地がAさん・Bさん2名の共有であったとしても、どちらか一方の土地にだけ地役権が成立するということはあり得ません。なぜなら、例え登記上では土地の持分が分けられていたとしても土地は一体としてみるので、地役権を定めるのであればAさんBさん両方の土地に、定めないのであれば両方に定めないという二者択一になります。このような地役権の性質を不可分性と言います。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:700/400;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/atomicity/main3-1738810160132-995737251.jpg" alt="不可分性とは？" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main3-1738810160121-894398038.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main3-1738810160121-731721126.jpg 500w," sizes="100vw" width="700" height="400"></figure>

地役権における不可分性

複数の物に対して留置権を有する留置権者は、債権額の全額の弁済を受けるまで、複数の物全てに対して留置権を行使することができます。仮に一部弁済があったとしても、留置物の一部を返還する必要はありません。これは民法第296条に規定された❝留置権者は、債権の全部の弁済を受けるまでは、留置物の全部についてその権利を行使することができる❞という規定によるものです。この条文は、先取特権、質権、抵当権の全てに準用されます。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:700/400;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/atomicity/main4-1738810160134-254626409.jpg" alt="不可分性とは？" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main4-1738810160126-981798961.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main4-1738810160126-527770898.jpg 500w," sizes="100vw" width="700" height="400"></figure><blockquote>関連記事： <a target="_blank" rel="noopener noreferrer" href="https://www.foresight.jp/takken/column/retention-rights/">留置権とは？留置権の具体例、要件、性質、判例を詳しく解説！｜わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説</a></blockquote>

留置権における不可分性

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窪田義幸（くぼた よしゆき）

″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします【出身】愛知県&nbsp; 【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。&nbsp; 【趣味】神社仏閣巡り&nbsp; 【受験歴】1999年宅建試験受験、合格&nbsp; 【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート&nbsp; 【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)&nbsp; 【座右の銘】雨垂れ石を穿つ

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