物上保証人とは？物上保証人と抵当権消滅請求をわかりやすく解説！｜わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

求償権について

求償権には、事後求償権と事前求償権があります。求償権とは、簡単に言うならば、保証人が債務者の代わりに肩代わりしたお金を債務者に請求できる権利です。事前と事後の違いは、肩代わり前か後かという点です。物上保証人には、このうち事前求償権がありません。また、物上保証人と関連し連帯保証人についても軽く押さえておきましょう。物上保証人と連帯保証人は、有限責任か無限責任かの違いです。物上保証人は有限責任で、連帯保証人は無限責任です。連帯保証人にも、物上保証人と同様に求償権があります。宅建の試験においては、ここまで詳細な問題は出ませんので、参考程度に留めて大丈夫でしょう。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:660/406;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/guarantor/main2-1738811030708-360754052.jpg" alt="求償権について" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main2-1738811030703-848784776.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main2-1738811030703-668808703.jpg 500w," sizes="100vw" width="660" height="406"></figure>

時効援用について

判例により、物上保証人は、消滅時効を援用できると定められています。消滅時効を援用できる人は、権利の時効消滅によって直接利益を受ける人に限定されます。物上保証人は他人のために、自分の所有物件に抵当権を設定しているので、「権利の時効消滅によって直接利益を受ける人」に当たるというのが、判決の理由となっております。❝ 昭和41(オ)77 &nbsp;配当異議 &nbsp;昭和43年9月26日 最高裁判所第一小法廷　判決 &nbsp;破棄差戻　福岡高等裁判所❞

物上保証人とは、他人の借金のために、自分の土地や家を担保に出した人のことをいいます。

物上保証人とは

物上保証人が死亡した場合、その地位は相続されます。正確に言うと、地位が相続されるのではなく、「担保権付きの財産」が相続されます。&lt;graybox&gt;例）真野さんが所有していた家には1,000万円の抵当権がついていました。この度、真野さんが亡くなり、その家は長男が相続することになりました。&lt;/graybox&gt;家を相続した際、1,000万円の抵当権も一緒についてきますので、主債務者が借金の返済を怠ると、家は担保としてとられる可能性があります。ただし、家を相続しなかった他の相続人に何か被害が及ぶということはありません。 リスクを負うのは、あくまでも家を相続した長男1人となります。この点が、借金や保証人を相続する場合との違いであり、メリットとなります。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:660/298;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/guarantor/main3-1738811030744-457978319.jpg" alt="家から離れない抵当権" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main3-1738811030735-945098753.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main3-1738811030735-938913782.jpg 500w," sizes="100vw" width="660" height="298"></figure>

物上保証人が死亡した場合は相続されるのか？メリットは？

抵当権消滅請求とは、代価またはお金を抵当権者に提供して、抵当権の消滅を請求することです。これは通常、抵当権の目的となっている不動産の所有権を買い受けた第三取得者が行います。さて、物上保証人が第三取得者として債務の弁済をした場合、物上保証人は抵当権消滅請求ができるのでしょうか。結論から言うと、物上保証人は第三者取得者に対して、抵当権消滅請求をすることはできません。なぜなら、物上保証人は元々債務の弁済をすべき人なので、第三者には当たらないからです。このように、抵当権消滅請求は、第三者保護を目的としています。<figure class="image"><img style="aspect-ratio:660/406;" src="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/guarantor/main4-1738811030767-23365918.jpg" alt="main4.jpg" srcset="https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/thumbnail_main4-1738811030761-620901818.jpg 245w,https://storage.googleapis.com/mcs-fs-pro-strapi-uploads/small_main4-1738811030761-856480025.jpg 500w," sizes="100vw" width="660" height="406"></figure>

物上保証人と抵当権消滅請求

 teacher-kubota.png

窪田義幸（くぼた よしゆき）

″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします【出身】愛知県&nbsp; 【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。&nbsp; 【趣味】神社仏閣巡り&nbsp; 【受験歴】1999年宅建試験受験、合格&nbsp; 【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート&nbsp; 【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)&nbsp; 【座右の銘】雨垂れ石を穿つ

累計受講者数40万人、圧倒的な合格実績のフォーサイトは、考え抜かれた豊富な教材をリーズナブルに提供し、効率よく合格をサポートします。