宅建に受験資格はある?高卒でも問題ない?試験概要まで解説
更新日:2024年6月13日
宅建とは「宅地建物取引士」の略称で、不動産取引の専門家(宅建士)を示す国家資格です。合格後に登録実務講習を経て登録すれば、不動産売買や賃貸物件の斡旋の際に、お客様に契約の根幹に関わる「重要事項の説明」をすることが可能になります。
そんな宅建に受験資格があるのか気になる人も多いでしょう。例えば公務員試験や司法試験など国家資格の受験には、年齢・学歴・実務経験のような制限が設けられているケースがあります。宅建も同様に受験に資格制限があるのでしょうか。
この記事では、宅建には「受験資格はあるのか?」を説明。また、稀に宅建を受験できない人がいること、受験に合格しても宅建士になれない場合がある点も解説します。
- 宅建には受験資格がありません。実務経験や学歴に関係なく、誰でも受験できます。
- 学歴による受験資格の制限がなくなり、中卒の方も受験できるようになりました。
- 宅建は日本の国家資格ですが、国籍の制限がないので、外国籍の方も受験できます。
- 実務経験がないと宅建士の登録はできません。ただし、実務経験がない人も「登録実務講習」を受講・修了すれば、この要件はクリアできます。
- 勉強を始めたいあなたにおすすめなのは、フォーサイトの通信講座です。
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宅建士試験の受験資格
宅建には受験資格がありません。実務経験や学歴に左右されることなく、基本的に誰でも受験できるのです。このほか年齢・国籍といった、一般的には受験資格となりそうな点について詳しく見ていきましょう。
年齢
宅建の受験には年齢制限がなく、子どもから高齢者まで受験可能です。過去には、12歳(小学6年生)の男子や90歳の男性が合格した実例もあります。専業主婦だった女性が79歳で宅建を習得し、80歳で独立開業して成功を収め、メディアで話題になったケースもありました。
幅広い年代で合格者が出ている資格なので、年齢を原因に受験を諦める必要はないと言えます。なお、令和5年度(2023年度)宅建試験の合格者の平均年齢は35.6歳でした。
実務経験
宅建の受験資格において、実務経験の有無は問われません。以前は2年以上の実務経験が必要でしたが、この制限は撤廃され、現在は不動産業界のみならず、金融関係や建設関係など、幅広い業種の人が受験し、合格しています。また、働いている人だけでなく、学生や主婦の受験者も一定数いることがわかっています。
宅建試験は、実務経験がなくても合格に向けてコツコツ勉強すれば、どんな人でも合格できるチャンスがある資格なのです。
学歴
宅建試験には、以前は高卒以上という学歴による受験資格の制限がありましたが、平成8年(1996年)以降、学歴による受験資格の制限がなくなり、中卒の方も受験できるようになりました。過去には当時12歳の方が受験し、合格したという事例もあります。
ただし、合格すれば即、宅建士になれるわけではなく、合格後に登録実務講習を経て登録する必要があります。また、未成年者も受験は可能ですが、資格登録が可能な年齢は18歳以上です。
国籍(外国人の場合)
宅建は日本の国家資格ですが、国籍の制限がないので、外国籍の方も受験できます。合格すれば宅建士として登録し、実際に働くことも可能です。ただし、運転免許の学科試験と同様に日本語で書かれた問題への解答が必須となります。
注意したいのは、受検の申し込み時に記載する氏名です。住民票と異なる氏名を記入すると、合格後の資格登録の際に支障が出る可能性があります。申し込み時は住民票に記載されている氏名を書きましょう。
宅建士試験の概要
宅建士試験の受験費用、試験日程、試験方式やその内容などをまとめてご紹介します。
- 受験費用 8,200円 ※一度支払われると返金されません。
- 試験日程 毎年10月の第3日曜日に実施。2024年は10月20日(日)予定。
- 試験方式 50問の四肢択一式。登録講習修了者は45問の試験となります。
- 試験内容 土地や建物の形質、権利、税金、価格など、宅地建物取引に関する法令や実務に関する様々な領域をカバーした試験です。
- 合格基準 マークシート方式50問中、31~38問を正解する必要があります。合格点は直近5年は約34点~38点。2023年の合格点は36点でした。
- 合格率 一般の合格者は17.2%。フォーサイト宅建士講座受講生の合格率はなんと76.1%。(2023年)
宅建士試験を受けられない事例
上記の通り、宅建には受験資格の制限がないので基本的に誰でも受験できます。しかし、レアケースながら、宅建を受験できない場合もあるのです。
具体的にはカンニングなど不正受験をした人、またはしようとした人は、最長で3年間は受験できません。不正行為は受験の公平性を損なう行動なので、受験機会を失うのもやむを得ないと言えるでしょう。 また、受験に遅刻した方も原則として受験できないことになっています。宅建試験の所要時間は120分で、開始から30分以上過ぎると入室できなくなります。時間には十分注意して受験に臨みましょう。
宅建士試験に合格しても宅建士になれない事例
宅建士試験に合格しても宅建士になれない場合もあります。宅建士として実際に働くためには合格後に資格登録をする必要があり、登録できるのは要件を満たした人のみ。宅建士になれない人とは?実例を紹介しましょう。
実務経験がない場合
宅建業法では「宅地建物取引業の実務経験が申請時に2年以上」と定められており、実務経験がないと宅建士の登録はできません。ただし、実務経験がない人も「登録実務講習」を受講・修了すれば、この要件はクリアできます。
登録実務講習は通信講座で受講可能です。講座を受けた後、1〜2日間のスクーリングで不動産業の実務を学び、スクーリング授業の最後に実施される修了試験に合格すると、登録実務講習の修了証が交付されます。
犯罪歴がある場合
犯罪歴があると、前科の内容によっては宅建士の資格登録ができない決まりがあります。禁錮・懲役に処せられた場合は、刑の執行終了ないし、時効の成立から5年経つまでは登録できません。また、宅建業法違反か暴力関係の犯罪により罰金刑に処せられた場合も、刑の執行後、もしくは時効成立から5年間は登録は不可能です。
暴力系犯罪とは、傷害罪、暴行罪、脅迫罪、背任罪、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律などです。
年齢が18歳以下の場合
宅建の試験には年齢による制限が設けられていないため、未成年者も受験すること自体は可能です。ただし、宅建業の営業に関し、成年者と同一の行為能力があると認められていない未成年者は宅建士の資格登録ができません。成年年齢(成人年齢)は、2022年4月1日に20歳から18歳に引き下げられたため、現在は18歳になれば資格登録が可能となっています。よって18歳未満の人は合格しても成年年齢に達するまで資格登録ができないのです。
自己破産している場合
財産上の問題がある人は宅建士として仕事ができません。自己破産した(裁判所による破産手続開始決定を受けた)後に「復権」を得ていない場合は、宅建の資格登録ができないのです。復権とは、破産手続開始決定で失った法上の資格を回復することを言います。
ただし、破産者であっても受験は可能であり、試験合格者の立場には有効期限がありません。つまり自己破産後に試験に合格し、復権後に資格登録することは可能ということです。
心身が故障している場合
心身の故障により判断能力に問題があり、宅建業を適正に営むことができないとして、国土交通省令が定めた基準に該当した場合、宅建士の登録ができません。一例として、成年被後見人(重い認知症の方)や被保佐人(軽い認知症の方)という制限行為能力者が挙げられます。
ただし、これらの人が一律に欠格事由に該当するわけではありません。該当するかどうかは個別に審査され、国土交通省令の基準に当てはまらなければ登録できます。
申請内容に虚偽がある場合
宅建業免許の取得において、申請書もしくはその添付書類に、重要な事項について虚偽の記載をしたり、重要な事実の記載漏れがあったりすると、宅建士証の交付を受けることができません。要は、嘘や隠し事をしてはいけないということです。
虚偽申請をすることで免許が取れたとしても、発覚すると免許取り消しとなり、5年間再取得が不可となります。また虚偽の記録は残り続けるため、次回の申請にも影響を及ぼすリスクがあるのです。
暴力団員等に該当する場合
暴力団などの反社会的勢力に該当する人は、宅建士の登録を受けることができません。「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」に規定する暴力団員は、宅建士として働けないのです。ただし、暴力団から抜けた後、5年以上経過すれば登録できます。
なお、本人が暴力団員でなくとも、所属している不動産業界の企業の、代表者や役員のうちの誰かが暴力団の構成員である場合は、やはり宅建士の登録はできません。
宅建士試験に合格するためのおすすめの方法
ここで、宅建士試験に合格するためにはどのように勉強すればいいのか、その方法について考えていきたいと思います。独学、予備校、通信講座などのうち、どの手段が効率的なのでしょうか。

■独学
宅建試験は独学でも合格できるのか、気になっている人は多いはず。独学でも十分合格を目指せますが、誰でも簡単に合格できるわけではありません。というのも、不動産や法令に関する知識が必要となるうえ、試験範囲が広く専門用語も多いので、初学者の方が独学で宅建士を目指すのはかなりハードルが高いのです。
■予備校
予備校ではカリキュラム通りに学習を進めることになります。無駄のない学習プランと集中して学べる環境は魅力的。ですが、社会人は仕事の都合上、授業に出られない日もあるでしょう。高い授業料を払っているのに通学できない日があると、ストレスを抱えることになるかもしれません。
■通信講座
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②費用面でメリットあり
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③満足度の高いテキスト
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④講師歴20年以上の講師陣
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窪田義幸(くぼた よしゆき)
″栄光を掴む″ための講義、″強い意欲″を持ち続けるための講義をめざします
【出身】愛知県
【経歴】立命館大学文学部卒。宅建・マンション管理士・管理業務主任者・賃貸不動産経営管理士。
【趣味】神社仏閣巡り
【受験歴】1999年宅建試験受験、合格
【講師歴】2001年よりフォーサイト宅建講座講師スタート
【刊行書籍】3ヵ月で宅建 本当は教えたくない究極の宅建合格メソッド (最短合格シリーズ)
【座右の銘】雨垂れ石を穿つ
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