停止条件とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

停止条件とは?|わかりやすく宅建・宅地建物取引士の解説

停止条件とは
目次

停止条件とは

転勤が決まったら売るというような、契約の効力の発生を将来起きるかどうか決まっていない事実を仮定した上で、約束することを言います。

英語では、停止を意味する「stop」と、状態や条件となるといった意味をもつ「condition」で、Stop conditionと表記します。

停止条件とは「○○したら××する」という意味合いで、「仮定が成就すれば、契約が動きだす」といった意味合いなのになぜ「停止」というのかは、「仮定が成就するときまでは、契約が停止しているから」と理解しましょう。

それぞれのケースで見る停止条件 他人物売買・開発許可の場合

他人物売買の場合

原則…業者自ら売主となる場合

  1. 他人の物件
  2. 未完成物件について契約(予約を含む)できません。

例外

  • 次のいずれかの場合は契約を締結できる
    1. 他人の物件…業者が確実に取得できる場合
      この場合、下記図のAC間に契約があればOKです。
      (ⅰ)AC間は契約は予約でもOK。CからAへの移転登記・AからCへの代金支払は不要です。
      (ⅱ)AC間の契約が見込・停止条件付の場合はNG
      ※あくまでもAC間の契約が停止条件付の場合がダメなのであって、AB間の契約に停止条件がついていても関係ありません。 停止条件とは
    2. 未完成物件…手付金等の保全措置をとった場合
      但し、保全が要求されるのは手付金等の額が、代金の100分の5を超える場合、または1,000万円を超える場合である。
  • 業者間取引には適用がない

開発許可の場合

宅地造成・建物建築に関する工事の完了前においては、開発許可や建築確認があった後でなければ、売買契約をすることはできません。同様に、広告に関しても制限されます。 開発許可を受けることを停止条件にしたからといって、契約や広告ができるようになるわけではないので注意しましょう。

開発許可

農地法の停止条件に関する過去問

平成26年度 第21問

農地法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 農地について法第3条第1項の許可があったときは所有権が移転する旨の停止条件付売買契約を締結し、それを登記原因とする所有権移転の仮登記を申請する場合には、その買受人は農業委員会に届出をしなければならない。
  2. 市街化区域内の農地について、耕作の目的に供するために競売により所有権を取得しようとする場合には、その買受人は法第3条第1項の許可を受ける必要はない。
  3. 農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるために、自己所有の農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。
  4. 山林を開墾し現に農地として耕作している土地であっても、土地登記簿上の地目が山林であれば、法の適用を受ける農地とはならない。

解説

  1. 誤り 農業委員会への届出は、相続・遺産分割・法人の合併などにより権利を取得した場合のみ必要となります。 したがって、本問のように、停止条件付契約を締結し、仮登記を申請する場合には、 3条許可を申請することで足ります。
  2. 誤り 競売での所有権取得は例外事項に当てはまらず、原則通り3条許可を受ける必要があります。
  3. 正しい 農地法3条1項の許可が必要となるのは、所有権の移転や地上権・賃借権等の設定または移転をする場合ですので、本問の「抵当権の設定」は含まれません。したがって、3条許可は不要となります。
  4. 誤り 農地法の「農地」に当たるかどうかは、地目で判断するのではなく、実際の使用状況で判断します。 現に農地として耕作されている以上、農地に該当します。

胎児の遺産相続 停止条件説

宅建は、相続においても試験範囲となっております。ここでは、相続の分野において度々出題される「胎児」について詳しく解説していきたいと思います。

胎児とは、まだ出生していない、母親のお腹にいる状態を指します。

胎児である間に、相続が発生した場合、どうなるのでしょうか。 まだこの世に生まれ出ていないため、現実的に相続財産を受け取ることは不可能です。 しかし、胎児と言えども、すでにこの世に命があるわけですから、民法では、「既に生まれたものとみなす」とされています。 したがって、胎児であっても相続人として扱われることとなります。これを「胎児の出生擬制」と言います。

この「出生擬制」の考え方には2通りの説があります。

解除条件説(制限人格説)

解除条件説とは、胎児の時に相続が発生した場合、その時点から相続を開始し、もし死産だった場合には、相続をした時点に遡って相続をしなかったことにするという考え方です。 実際には、まだ生まれていない胎児が相続するわけですから、胎児の法定代理人が胎児に代わって相続権を行使することになるでしょう。

停止条件説(人格遡及説)

停止条件説とは、胎児が出生したときに初めて相続するという考え方です。 胎児のときには、相続は発生しないという見解なので、解除条件説のように、法定代理人が代わりに相続権を行使する必要もなく、死産の際にも遡及効は生じません。

実務では、後者の停止条件説が通説となっておりますので、宅建の試験においても同様に、停止条件説に基づいて考えを進めていく必要があります。

停止条件説

停止条件に関するよくある質問

他人物売買に関しまして、「業者間取引には適用がない」との事ですが、他人物を売主宅建業者として、買主宅建業者と売買契約を締結した場合は、業法違反になるのでしょうか?もしくは宅建業者間では他人物売買は、停止条件付でもなんでもできるという事でしょうか?

他人物の業者間取引では、停止条件付でも取引ができます。他人物の業者間取引には宅建業法の8種規制の適用がありませんので、これには停止条件付きの取引も含まれます。

売主 業者 買主 業者の場合は見込、停止条件付きの他人の物件の契約は可能ですか?

業者間取引の場合には、自己の所有に属しない物件の契約締結の制限はありませんので、ご質問のような契約も可能です。

23条事後届出で農地法五条の許可を停止条件として契約した場合に届出が必要な面積の場合は停止条件付きでも事後届出は必要でしょうか?

国土法の届出要件を満たす停止条件付契約を締結した場合、契約締結日から起算して2週間以内に届出が必要になります。