通関士試験の難易度は?合格率や効率的な勉強法を紹介

更新日:2023年4月18日

本と辞書とノートと鉛筆

日本各地の税関において、輸出入の際に必要になる通関の業務を請け負っているのが通関士です。

日本は貿易で成り立つ国ですので、今後も通関士の仕事が減る、なくなるということはないでしょう。そんな通関士として働くために必要になるのが、通関士の資格。通関士資格を取得するために合格する必要があるのが通関士試験です。

通関士試験の難易度はどの程度か?合格率はどのくらいなのか?どのような対策が必要かなど、通関士試験の特に難易度に関する部分を解説していきます。

目次

通関士試験の難易度は高いのか?

海外から日本国内の物を輸入する、日本国内から海外へ物を輸出する際、必要になるのが税関を通過させる行為、つまり「通関」です。

この通関業務を行えるのは、通関業者として認可を受けている企業のみ。そしてその通関業者が設置しなければいけないのが通関士となります。通関に関わる書類の申請など、通関にかかわる業務を行えるのは通関士のみ。つまり貿易をする以上、通関士の存在は必要不可欠ということになります。

通関士の資格を活かせるのは、通関業者が基本です。通関士として働くには、通関業者に勤務し、さらに財務大臣からの認可を受ける必要があります。一部物流会社やメーカーの中には、自社内に通関部門を持っている企業もあります。こうした企業に通関士が就職したとしても、通関業者としての認可を受けていない企業の場合通関士としての業務はできません。

こう聞くと通関士という資格は、一部限られた就職先しか選択できないように感じるかもしれませんが、通関士の資格を持っているということは通関に関する知識を持っていることの証明ともなります。

上記のように社内に通関部門を持っているメーカーや物流会社、また銀行等の金融機関でも通関士の知識は業務に活用できます。実際通関士の資格を持ちながら、通関業務以外の仕事に従事している方は多数います。

つまり通関士の資格を取得できるだけの知識も持つことは大きな意味があるということ。その知識は活用できる業界が比較的広く、転職を考えている社会人の方も取得を目指す価値のある資格ということになります。

そんな通関士になるための国家試験の難易度はどの程度のものかを解説していきましょう。

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通関士試験の難易度を合格率から推測

通関士試験の難易度を簡単に言ってしまえば「高い」ということになります。通関に関する国家資格はこの通関士資格のみ。また、通関に関する業務全般は、実質通関士の独占業務です。そんな資格試験が簡単ということはまずありません。

問題はどの程度高いのかという点。そんな難易度を、実際の数字から推測していきましょう。まず参考にするのは、過去に行われた通関士試験の合格率、また通関士試験の合格基準点から推測していきます。

通関士試験の合格率推移

最初に近10年間の通関士試験の合格率を紹介しておきましょう。

年度 受験者数 合格者数 合格率
2014年度 7,692名 1,013名 13.2%
2015年度 7,578名 764名 10.1%
2016年度 6,997名 688名 9.8%
2017年度 6,535名 1,392名 21.3%
2018年度 6,218名 905名 14.6%
2019年度 5,661名 708名 12.5%
2020年度 5,934名 857名 14.4%
2021年度 6,226名 929名 14.9%
2022年度 5,640名 1,001名 17.7%
2023年度 6,332名 1,534名 24.2%
10年間平均 64,813名 9,791名 15.9%

※参照:税関HP
※全科目受験者の数値


通関士試験の合格率は15%前後といったところ。10年間の平均を算出すると、15.9%となります。

受験者の10人に1人以上の割合で合格者が出る試験ですので、合格率から見ればその難易度はそこそこ高いといったあたり。ほかの人気資格の合格率を見ると、宅地建物取引士試験が15%程度、行政書士試験が12%程度ですので、この2つの資格の間の難易度といってもいいかもしれません。

通関士試験の合格基準点

通関士試験の難易度を知るために、どの程度の得点を取れば合格できるのか、合格基準点をチェックしておきましょう。

試験科目 合格基準点
通関業法 各科目とも満点の60%以上
関税法等
通関実務

通関士試験ではあらかじめ合格点が決まっている絶対評価が採用されています。絶対評価とは、あらかじめ設定されている合格点をクリアできれば、何人でも合格者が出るというタイプの試験です。

ちなみに絶対評価以外の合格基準としては、受験者の上位〇%が合格するという相対評価があります。相対評価は事前に合格点が決まっておらず、合格者数がある程度決まっている試験。

合格者数が決まっているため、受験者のレベルが高いと合格基準点も高くなる試験となります。

通関士試験は絶対評価。これは難易度を知るための大きなポイントとなりますので覚えておきましょう。

通関士試験の合格率にバラつきがある理由

上で紹介した近10年の合格率を見ると、比較的バラつきが大きいことに気づくかと思います。これが絶対評価の試験の特徴です。

絶対評価の試験は、合格基準点をクリアすれば何人でも合格者が出ます。つまり受験者のレベルや出題される問題のレベルで合格率が大きく変動する試験ということになります。

単純な合格率だけでは、通関士試験の難易度は推測しづらい部分がありますが、絶対評価だけに対策しやすい部分もあります。

絶対評価は、各科目で合格基準点をクリアすれば必ず合格できる試験です。つまり対策の勉強をする時点で、どの程度知識を身につければ合格できるかが想像しやすく、勉強の目標を立てやすいという試験になります。

通関士試験の推定偏差値

合格率や合格基準点から、通関士試験の難易度を推測しましたが、これでもやや分かりにくい部分があるかと思います。そこでほかの資格試験と比較してどの程度の難易度であるかを、偏差値という形で紹介していきましょう。

もちろん資格試験は、公式に偏差値を公表しているわけではありません。受験資格や出題難易度などから、独自に推測した偏差値という形で紹介していきます。数値に関しては参考程度という感覚で捉えておいてください。

通関士試験の推定偏差値は57

通関士試験の偏差値とともに、人気の高い資格試験の偏差値を紹介していきます。

資格 推定偏差値
裁判所事務官試験(大卒程度区分・一般職) 72
中小企業診断士 67
社会保険労務士 65
行政書士 62
マンション管理士
日商簿記2級 58
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)2級 57
通関士
宅地建物取引士(宅建士) 55

通関士試験の難易度を偏差値で表すと57程度。宅地建物取引士よりもやや難易度は高く、マンション管理士や行政書士などよりはやや易しいというレベル。ほぼ同等の難易度としては、FP2級の試験が該当します。

大学入試で言えば「日東駒専」レベル

さらにイメージしやすいように、有名大学の偏差値と比較してみていきましょう。もちろん大学の偏差値は学部や学科によっても違いますし、偏差値を公表している団体(予備校など)によっても変わります。

あくまでもその大学が持つイメージの偏差値と比較していきますので、こちらも参考程度で考えていただければと思います。

大学レベル 偏差値 資格試験
東大・京大 71以上 ・裁判所事務官試験
・司法試験(予備試験)等
早稲田大・慶応大・上智大 65~70 ・社会保険労務士
・中小企業診断士
・司法書士
MARCH
(明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大)
60~64 ・行政書士
・マンション管理士
日東駒専
(日本大・東洋大・駒沢大・専修大)
55~59 ・通関士
・日商簿記2級
・宅建士
・FP2級

有名大学の偏差値ですが、まずは最高学府と呼ばれる東大・京大レベルを見てみましょう。このレベルの資格試験はごく一部で、司法試験の予備試験や、裁判所事務官採用試験などがこのレベルとなります。

さらに早慶上、MRACHレベルに対応する資格が上記の通り。そして通関士の難易度はいわゆる日東駒専のレベルということになります。

大学受験を経験した方はある程度イメージできるかと思いますが、日東駒専といえば、いわゆる難関大学とまではいかないものの、誰でも簡単に入れるレベルでもないといったところ。

通関士試験も同様で、超難関資格というわけではありませんが、誰でも簡単に独学で目指せる資格でもないということになります。

通関士試験に合格することを目指すのであれば、しっかりと対策する時間を確保し、さらにどのような試験になるかを知っておくことが重要となるでしょう。

通関士試験の難易度が高い理由

通関士試験の難易度に関して、実際の数値や、大学入試に置き換えたイメージで紹介してきました。通関士試験は難易度が高く、誰でも簡単に合格できるものではないということがお分かりいただけたかと思いますが、なぜこのような難易度になるのかを解説していきましょう。

簡単に言ってしまえば、通関に関する業務を行える唯一の国家資格だから難しいという事になりますが、ここでは実際に出題される問題の特徴などから、その難易度の理由を解説していきます。

法知識が必要

通関士試験の試験問題は、法律に関する問題が大半を占めます。その法律に関しても、通関業法や関税法など、普段の生活ではまず触れることのない分野の法律となります。

そもそも法律問題は、どんな資格試験の問題であっても対応が難しいと言われています。法律の文章には、非常に分かりにくい言い回しや、あまり見慣れない専門用語や単語が登場します。

大学等で法律の勉強をした方や、普段から法律に関する仕事をしている方以外には、なかなかとっつきにくい問題が多くなります。

そんな問題が大半を占めているというのが、通関士試験の難易度を高くしていると考えられます。

専門用語が多い

通関業務においては、通関時にしか使用されないような専門用語が使われます。こうした専門用語をマスターする必要があることが、通関士試験の難易度を高めていると考えられます。

専門用語を身に着ける、理解することは通関士試験の勉強を進める上でも重要。そもそも勉強をしている段階で多くの専門用語が登場しますので、専門用語をしっかりと理解できていないと、通関士試験の勉強自体が順調に進まないということになります。

実務に対応できる応用力が必要

試験科目の中に「通関実務」という科目があります。

通関士試験では、通関に関する法知識や専門用語を暗記するのはもちろん、身に着けた知識を実務の現場で活用する応用力も問われます。

新しい知識を単純に暗記するだけであれば、ある程度誰でも挑戦できますが、通関に関する法律や専門用語など、新たに覚えた知識に関してその内容をしっかり理解し、実務の中で活用していけるレベルまでにするには、やはり時間と根気が必要になります。

試験科目別の難易度と対策法

通関士試験は3つの科目が出題されます。通関士試験の難易度が高いとされるのは、これ出題科目の特徴にあるとも言われています。そこで、試験科目ごとの特徴を紹介し、さらにその科目の勉強法としておすすめの対策方法なども紹介していきましょう。

通関業法

通関業法とは、通関士として働く場合必ず理解しておかなければいけない法律です。通関業法の科目としての特徴は、そこまで暗記量が多くないという点が挙げられます。

実際に通関業法を見ると四十五条までの法律となっています。ほかの資格試験などで、法律に関する勉強をしたことがある方はお分かりかと思いますが、法律としては比較的量が少ないのが通関業法です。

しかし、量が少ないからといって、勉強時間も短くていいというわけではありません。通関業法は通関士試験全体の出題の基礎となる法律です。ほかの科目を解く際にも、基本的には知っていて当然の知識となります。

単純に暗記するだけではなく、その内容をしっかりと理解して行くことが重要。そのためにはある程度しっかりと対策をしておくことが必要になります。

関税法等

関税法の科目には、関税法をはじめ、関税定率法、関税暫定措置法、外為法などいろいろな法律知識が含まれます。通関業法の科目と比較すると、勉強すべき範囲が広く、単純に対策が大変な科目となります。

通関士の仕事は輸出入される貨物を、税関通貨させること。税関を通すということは、当然ですがその貨物に対する関税の金額を確定させることになります。つまり通関士の実務において、欠かすことができないのがこの関税に関する法律です。

通関業法と同じように、単純に暗記しているだけでもこの科目では点は取れますが、後に紹介する通関実務の問題で苦労する可能性が高くなります。関税法をはじめとした各種法律においても、しっかりとその内容を理解しておくことが重要になります。

通関実務

出題される3科目の中で、もっとも難易度が高いのがこの通関実務の問題。実際に貨物を輸出入する際、必要となる書類の作成を行う科目となります。

出題は事例問題となり、その事例においてどのような書類をどのように作成すべきかなどの能力が問われます。通関実務の科目は完全に応用力が試される問題であり、通関士資格が実務に直結している資格であることが分かる科目とも言えます。

対策としてはとにかく過去問でしっかり対策を行うこととなります。過去にどのような問題が出題され、どのように解答すれば正解できるのか、その理屈をしっかりと理解していくことが重要になります。

通関士試験においては、この通関実務で得点をできるだけ落とさないことがポイントとなります。事前の勉強でもしっかりと時間を割いて対策するようにしましょう。

通関士試験対策の勉強のコツ

通関士資格は難易度の高い試験のため、しっかりと時間を確保して勉強することが重要になります。とはいえ、勉強期間が長くなりすぎることは、資格試験の勉強としてはマイナスに働くことが多いので注意が必要です。

資格試験の勉強をする場合、大きく影響するのが勉強に対するモチベーションの高さです。モチベーション高く勉強を続けることができれば、勉強効率も高くなりより早く知識は身につきます。

反対にモチベーションが低い状態で勉強をすると、勉強効率は下がり、より勉強期間は長くなります。勉強期間が長くなるとモチベーションが下がりやすく、モチベーションが下がれば勉強効率が下がり、また勉強期間が延びるという悪循環に陥ります。

難易度の高い試験こそ重要になるのが勉強の効率化です。通関士試験対策のコツをしっかりとつかみ、より効率的に勉強をすることが重要になります。

難易度が高いとされる通関士試験を目指す場合、勉強をするコツをいくつか紹介

通関士試験の勉強法の詳細はこちら

テキストは1冊に絞り込む

難易度の高い試験の対策では、テキストを1冊に絞るというのが重要になります。通関士試験の対策でも同様です。

通関士試験のような難易度の高い試験の勉強をする場合、万全を期して複数の参考書を用意したくなることもあるかと思います。しかしこれはあまりおすすめできません。

通関士試験対策の参考書は、いろいろな出版社から、いろいろなシリーズが発売されています。それぞれの出版社やシリーズによって、勉強する順序や、重視するポイント、勉強する目的などが変わってきます。

通関士試験に合格することに特化した参考書もあれば、資格試験に合格し、さらに実務に就いた場合も活用できるような参考書もあります。こうした参考書の目的の違いなどにより、重視するポイントが変わると、勉強している側が混乱する可能性があります。

特に積段通関に関する業務をしていない初学者の方などは、複数の参考書を用意することで混乱してしまうことも多いでしょう。

テキスト選びは重要ですが、実際に勉強する際は1冊の参考書に絞り込んで、その参考書を信じてしっかり学んでいく必要があります。

インプットとアウトプットを繰り返す

通関士試験は出題される3科目のうち、2科目は法律に関する問題です。法律の科目に関しては、単なる暗記ではなくその内容をしっかりと理解しておくことが重要ですが、これはまず法律を暗記していくことから始まります。

こうした新しい知識を身に着ける場合に重要になるのがアウトプットです。新しい知識を暗記するとなると、どうしてもインプットの勉強に偏りがちですが、インプットの勉強ばかりではなかなか知識は身に付きません。

人間の脳の構造として、新たに記憶した知識はそのままにしておくとやがて薄れていきます。この記憶を脳内に定着させるためには、新たに記憶した知識を使用していくことが重要。つまりアウトプットしていく必要があるということになります。

アウトプットの方法にはいろいろあります。記憶した新しい知識を他の人に言葉で説明したり、ノートに書き出して、分かりやすく説明するなどでも効果はあります。通関士試験の勉強の中で効率的にアウトプットするのであれば、やはり演習問題に挑戦していくという方法がいいでしょう。

ひとつの項目を勉強しインプットしたら、その項目に関する演習問題を解きアウトプットする。こうした作業を繰り返すことで、効率的に知識を高めていくことができるでしょう。

過去問で出題傾向を把握

多くの資格試験でいえることですが、試験対策においては過去問対策が非常に重要になります。

過去問対策を行うことで、通関士試験の出題傾向が見えてくるかと思います。どんな知識を問う問題が多いのかなどが分かればおのずと試験対策もしやすくなります。

また、繰り返し過去問を解いていくことで、自分が間違えることが多い問題が出てくるかと思います。間違えることが多い問題があるということは、その分野が自身にとっての弱点分野となります。弱点分野が分かれば、そこからは弱点を補強するような勉強スケジュールを立てることができますし、より合格に近づけるでしょう。

過去問対策のポイントは、あまり古い過去問を引っ張り出さず、近5年以内程度の過去問を何度も解くことです。通関士試験には法律問題が多く含まれます。この法律は時折改定を繰り返しています。古い過去問を利用すると、現行法とは違う解答が出てくる場合もあります。通関士試験に限らず、法律問題の多い資格試験は、特に古い過去問には気をつけましょう。

同じ過去問を何度も繰り返すのがおすすめですが、この際その問題に対する解答を暗記してしまう可能性があります。同じ問題を解いていますので、それも当然のことですが、大事なのは暗記することではありません。

解答が分かっていても、なぜその答えになるのかという理論をしっかりと把握しておくことが重要です。

通関士試験の過去問対策では、特に通関実務の科目に注目しましょう。そんな通関実務対策に関しては、次の項目で解説していきます。

通関実務の対策は入念に

通関実務の科目では、事例に沿って通関実務への対応力が問われます。通関士試験を目指す多くの受験生が、もっとも苦労するのがこの通関実務の問題です。

通関実務の問題に関しては、何より通関実務に対する慣れが必要になります。とはいえ、受験する方は、実際に通関の業務を行っているわけではありません。何しろ通関の実務を行えるのは通関士の資格を持っている方のみ。

もちろん現在の業務で、通関実務の補助などを行っている方はいらっしゃるかと思いますが、自分が中心となって通関実務を行っているという方はいないということになります。

通関実務の科目対策としては、とにかく演習問題や過去問などで多くの問題を解いていくことです。通関実務に慣れていないと、この科目の序盤から解答に時間がかかってしまい、最後まで解ききれないという事態に陥りかねません。

通関士試験合格には通関実務の科目で得点をしっかりとることが重要。そのためにも時間不足という事態はぜひ避けておきたいところ。むしろ時間に余裕を持ち、解答を見返す余裕が欲しいところです。

解答時間短縮のためのポイントは、申請書の作成や貨物分類などの問いを素早く解けるようにしておくこと。さらにいえば通関実務以外の2科目であまり時間をかけないことが重要になります。

通関士を目指すならフォーサイトがおすすめ

通関士試験は難易度の高い試験です。独学でこの試験合格を目指すには400~500時間ほどの勉強時間が必要と言われています。

これだけに勉強時間を確保できれば、独学でも合格できると言われていますが、これがそう簡単なことではありません。仮にフルタイムで働いている社会人の方が500時間の勉強時間を確保するのに必要な期間を考えてみましょう。

仕事をしながら確保できる勉強時間は1日2時間程度が限界でしょう。そう考えると250日間の勉強期間が必要です。土日祝日にもう少し勉強時間を確保したとしても、およそ半年間ほどの期間は必要になるでしょう。

上でも説明した通り、こうした長期間に渡る勉強は、徐々にモチベーションも下がり、勉強効率は落ちていきます。よほどひとりで勉強をすることに慣れている方、通関実務に携わっているという方以外は、独学で合格を目指すのはなかなか厳しいかと思います。

そこでおすすめしたいのが通信講座の利用です。

通信講座を利用するメリットは、独学同様自宅でマイペースに学べるという点。予備校に通学すると、授業のある日に予備校に通学する必要があります。その日に出張が入ったり、残業があったりライブの授業が受けられなくなりますが、通信講座ではこうした心配はいりません。

最初は独学で目指し始めたものの、勉強に行き詰って途中から通信講座を利用するという方法でも効率的に学べるのもメリット。予備校の場合、カリキュラムの途中からというのはあまり効果的にはなりません。

おすすめする通信講座の中では、通関士講座として確かな実績を残しているフォーサイトの講座がおすすめ。

フォーサイトの通信講座をおすすめする理由を紹介していきましょう。

フォーサイト受講生の合格率

まずはフォーサイト受講生の合格率を紹介しておきましょう。

合格率
全国平均 24.2%
フォーサイト受講生 68.9%

上記は2023年度通関士試験の合格率。全国平均が24%に対し、フォーサイトの受講生は半数を超える68.9%が合格と、大きな結果を残しています。

なぜフォーサイト受講生がここまでの結果を残しているのか。この点を紹介していきます。

効率的に学べるテキストとカリキュラム

独学で通関士試験合格を目指す場合、最初の難関となるのがテキスト選び、その次に訪れる難関が勉強スケジュールの立案です。

通関士試験対策のコツの項でも紹介した通り、テキストに関しては最新のテキスト1冊に絞り込むのがポイントと書きました。しかし、市販されている通関士試験対策の参考書は数も多く、それぞれ特徴も違います。

中には通関士試験経験者や通関業務に従事している方向けのものもあれば、初学者向けのものもあります。多数ある参考書の中から、自分にぴったりの1冊を選ぶというのは簡単ではありません。

また、何とか自分に合った参考書を見つけたとしても、今度は勉強スケジュールの立案という難関があります。勉強スケジュールを組む程度であれば誰でもできると思われるかもしれませんが、効率的なスケジュールとなると簡単ではありません。

特に初学者の方は、通関士試験でどのような問題が出るのか、どの分野を重点的に学ぶべきか、ということが分からないことが多いでしょう。その状態で効率的な勉強スケジュールを考えるのはかなり難しいといえます。

この記事でおすすめするフォーサイトの通信講座では、この最初の難関2点をクリアすることができます。

テキストに関しては初学者の方でも視覚的にも把握しやすいフルカラーテキストを用意。もちろんオリジナルテキストであり、毎年の通関士試験の傾向に合わせた内容になっています。また、通関士試験で満点を取ることを目標としているわけではなく、合格に必要な点が取れるように考えられた合格点主義のテキストとなっており、だれでも効率的に、必要な分の知識を身に着けることができます。

また、このテキストを基にした勉強カリキュラムも提供。通関士試験を知らない初学者が組んだカリキュラムではなく、通関士試験に精通した講師やスタッフが、もっとも効率的に学ぶことを念頭にして組んだカリキュラムです。

フォーサイトの通関士講座に申し込むことで、この2つが手に入るのは大きなメリットといえるでしょう。

スキマ時間を勉強時間に変えるeラーニング教材

特に社会人の方にとっては、通関士試験のための勉強時間を捻出することも大きな課題かと思います。そんな課題もフォーサイトの通信講座であれば解決が可能です。

フォーサイトの通関士講座はeラーニング教材が充実。eラーニングとは、スマホやタブレットを利用して、時間や場所を選ばずに行う勉強方法のこと。このeラーニングが、勉強時間の確保という課題を解決する一つの手段となります。

社会人の方は、毎日の生活の中で、勉強時間として時間をまとめて確保するのが難しいかと思います。生活や仕事にもよりますが、机に向かって学ぶ時間は1時間確保できれば良い方という方もいるでしょう。

そんな方におすすめしたいのがeラーニング。スマホがあればどこでも勉強できますので、それこそ毎日の通勤電車の中や、ランチ後のちょっとした休憩時間、お風呂に入りながらなどいろいろなスキマ時間を勉強時間に変えることができます。

そんなスキマ時間の勉強に合ったeラーニング教材が用意されているのがフォーサイトの特徴。講義動画は15分程度と短い設定になっており、さらにスマホの小さな画面で見るのに適した配色や文字の大きさになっています。

講義動画以外にもデジタルテキストや、講義の音声データ、さらにスマホでも簡単に挑戦できる演習問題など、いろいろな教材が揃っています。

毎日のスキマ時間を勉強時間に替えることができれば、毎日勉強時間を確保するのが難しい方でも、勉強を進めることが可能。より合格する可能性を高めることができるでしょう。

まとめ

通関士は通関業務に携わることができる唯一の国家資格であり、試験の難易度も高い試験と言われています。

通関士試験の出題科目は3科目。それぞれに対策のポイントがありますが、特に重視したいのが通関実務の対策です。通関士試験に合格した方は、実務経験の有無にかかわらず、通関士として登録すればすぐにでも実務ができる資格です。そのため、試験では通関士に必要な知識を身に着けるだけではなく、その知識を実務に活かせる応用力も必要となります。この応用力を試されるのが通関実務の科目です。

通関士試験は独学でも合格できるという意見もありますが、こうした資格の性格上、初学者の方が独学で目指すのはかなり難易度の高い挑戦となります。もちろんそれを承知で挑戦するという方もいらっしゃるかと思いますが、より確実に合格を目指すためには、独学以外の勉強方法がおすすめです。

独学以外の勉強方法でおすすめとなるのが通信講座の受講です。通信講座は独学同様、自宅でマイペースに勉強できる方法です。その上、独学で勉強する以上に効率的に学べるのが通信講座です。

通信講座の中ではフォーサイトの通関士講座です。フォーサイトでは初学者の方から、試験経験者の方まで、多くの方にとって見やすく理解しやすいオリジナルテキストがあり、さらに効率的に学べる勉強カリキュラムがあります。

さらに毎日のスキマ時間を勉強時間に活用できるeラーニング教材も充実しているため、毎日が忙しい社会人の方や専業主婦(主夫)の方でも効率的に勉強を進めることができます。

通関士試験を本気で目指したい方は、フォーサイトの通信講座の受講を考えてみるといいでしょう。気になる方はまず資料請求から始めてみましょう。

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