インテリアコーディネーター講座の講師ブログ

考現学

みなさん、こんにちは。
IC講座担当講師の鈴木です。

 年末年始は慌ただしいと思いますが、勉強時間を確保しやすい時でもあります。全く勉強をしない日を作らないように、少しでも前に進んでください。

 今回は、今和次郎(こん・わじろう)の採集講義(青幻舎)という本についてお話ししたいと思います。
今和次郎(1888〜1973)は昭和初期に急速に大都市化していく東京の街の様子や人々の生活の変化を採集・分析した「考現学(こうげんがく)」の創始者です。
考古学が古代の遺物や遺跡によって人類の古文化を研究するのに対し、現代の社会現象や風俗世相を調査、記録、考察するのが考現学です。
この本の大部分は今和次郎の描いたスケッチです。その時の民家の様子、食べ物、服装、髪型、人々の欲しいもの、街の風景・・・等々。これって、今私たちがちょっと面白いとか、かわいいとか思ったら、何でもスマホで写真を撮って、SNSにアップするのと同じこと?その写真を分類して(タグ付け)して考察したら考現学になるのかなと思ったりします。
是非機会があれば手にとってみて下さい。

 大学の時、今和次郎についての講義で、「今和次郎は、人々をスケッチする時は、相手が意識するから、ポケットの中の小さなメモに見ないでスケッチしていた」という話が印象的でした。

それではこのあたりで、また!