社会保険労務士講座の講師ブログ
年金額

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の加藤です。

昨年、一昨年は、インフルエンザは流行しませんでしたが、
今年は流行が拡大しているようです。
新型コロナウィルスもそうですが、
注意して、手洗いやうがいなどの予防、しっかりとしておきましょう。

さて、毎年1月、前年の物価の動向が明らかになります。
国民年金や厚生年金の年金額は、この物価の動きが改定の指標の1つとされています。
ですので、前年平均の全国消費者物価指数が明らかになると次年度の年金額が確定し、
公表されます。

年金額の改定のルール、複雑なところがありますが、
名目手取り賃金変動率が物価変動率を上回る場合、新規裁定者(67歳以下の者)と
既裁定者(68歳以上の者)とでは異なる基準で改定が行われます。
今まで、異なる基準で改定が行われたことはありませんでしたが、
令和5年度の年金額の改定は、初めて異なる基準で改定が行われます。

新規裁定者の年金額は名目手取り賃金変動率
既裁定者の年金額は物価変動率
を用いて改定されます。

具体的にみると、令和5年度の年金額改定に係る各指標は、
● 物価変動率:2.5%
● 名目手取り賃金変動率:2.8%
● マクロ経済スライドによるスライド調整率:▲0.3%
● 前年度までのマクロ経済スライドの未調整分 :▲0.3%
となっています。
そのため、新規裁定者は名目手取り賃金変動率(2.8%)を、
既裁定者は物価変動率(2.5%)を用いて改定します。

ただ、現在は調整期間中なので、マクロ経済スライドが行われます。
令和5年度のマクロ経済スライドによる調整(▲0.3%)と、
令和3年度・令和4年度のマクロ経済スライドの未調整分による調整(▲0.3%)
が行われます。
これにより、令和5年度の年金額の改定率は、
新規裁定者2.2%
既裁定者1.9%
となります。

ということで、令和5年度の「改定率」は、
新規裁定者は「1.018」(令和4年度の改定率〔0.996〕×1.022)
既裁定者は「1.015」(令和4年度の改定率〔0.996〕×1.019)
となり、
令和5年度の年金額(老齢基礎年金の満額)は、
新規裁定者は「780,900円×1.018≒795,000円」です。
既裁定者は「780,900円×1.015≒792,600円」です。

これらの数値は、選択式での出題があり得るので、
試験までには正確に覚えておきましょう。