社会保険労務士講座の講師ブログ

就業調整

この時季は、暑かったり、涼しかったり、
1日ごとの寒暖の差が激しかったりすることがあります。
天気も、気持が良いというほど良い天気の日もあれば、
雨が続いたり、ときには、ゲリラ豪雨があったりと。

そのため、この時季は、体調を崩しやすいので体調管理に気を付けてください。
フォーサイト専任講師の加藤です。

今回は、「一般常識」の話です。
過去(平成25年度)に、択一式で、
就業調整について、女性パートタイム労働者の約4分の1が「調整している」と
回答したが、その理由として最も大きいのは、「一定額(130万円)を超えると、
配偶者の健康保険、厚生年金等の被扶養者からはずれ、自分で加入しなければなら
なくなるから」であった。
という出題がありました。
この問題は誤りで、就業調整の理由としては、「自分の所得税の非課税限度額
(103万円)を超えると、税金を支払わなければならないから」が55.3%と最も
多くなっていました。

先月、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」が
「社会保険の適用拡大への対応状況等に関する調査」及び「働き方に関する
アンケート調査」の結果を公表していて、
社会保険の適用拡大に関して、「厚生年金・健康保険が適用されないよう、所定
労働時間を短縮した(してもらった)」 労働者に、厚生年金・健康保険に加入しな
かった理由について尋ねると(複数回答)、「手取り収入が減少するから」(56.1%)
がもっとも多く、次いで「配偶者控除を受けられなくなるから」(43.9%)、
「健康保険の扶養から外れるから」(37.4%)、「加入するメリットがわからないから」
(22.3%)、「(育児や介護、病気等の事情で)働く時間を増やせないから」(16.5%)、
「配偶者の勤め先から手当(配偶者手当や家族手当等)が支給されない恐れがあるから」
(15.8%)等となっていました。

過去の出題は男女共同参画白書からのもので、調査内容などが異なるので、
結果は一致していませんが、どのような理由が多いのか、これは知っていて
損はないでしょう。

ちなみに、「独立行政法人 労働政策研究・研修機構」の調査に関しては、
結果が公表されたのが令和5年5月16日なので、今年の試験の出題
対象とはなりません。