社会保険労務士講座の講師ブログ

雇用均等基本調査

みなさん、こんにちは。
フォーサイト専任講師の加藤です。

さて、今回は労働経済に関する情報です。
労働経済に関しては、様々な調査が行われていますが、その1つとして
「雇用均等基本調査」があります。

この調査は、男女の雇用均等問題に係る雇用管理の実態を把握し、雇用均等行政
の成果 測定や方向性の検討を行う上での基礎資料を得ることを目的としたもので、
その調査結果が試験に出題されたことがあります。

選択式で、育児休業を取得した者の割合を示した「育児休業取得率」、
この率そのものが空欄になっていました。

出題されたのは平成26年度だったので、再び出題される可能性があります。

最新の「令和4年度雇用均等基本調査」の結果では、
女性については、令和2年10月1日から令和3年9月30日までの1年間に
在職中に出産した女性のうち、令和4年10月1日までに育児休業を開始した者
(育児休業の申出をしている者を含みます)の割合は80.2%と、前回調査(令和3年度85.1%)
より4.9ポイント低下しています
低下といっても、女性の育児休業取得率は、平成21年以降、80%台で推移して
いるので、特に注目すべきことではなく、試験対策としても80%台ということを
知っておけば問題ありません。

一方、男性については、令和2年10月1日から令和3年9月30日までの1年間
に配偶者が出産した男性のうち、令和4年10月1日までに育児休業を開始した者
(育児休業の申出をしている者を含みます)の割合は17.13%と、前回調査(令和3年度13.97%)
より3.16ポイント上昇しています
男性の育児休業取得率は上昇傾向で推移していますが、10年前は1.89%で、
ここ10年上昇していて、それも、ここ5年で急上昇しています。
このような大きな変化は、試験で論点にされやすいので、男性の育児休業取得率、
これは注意しておきましょう。

労働経済は数多くの統計調査がありますが、育児休業に関連することは、
ここのところ改正が続いているので、令和6年度試験に向けては、
「雇用均等基本調査」は、注目しておく必要があります。