通関士講座の講師ブログ

2018年末にかけ、日本の対中輸出が数量ベースで減少

中国

みなさん、こんにちは。
講師の神田です。

2018年の日本の対中貿易は輸出入とも緩やかな増加でしたが、
輸出は実勢を示す数量指数が年末にかけて急減しています。
対中貿易収支は2年連続の黒字ですが、月次や四半期では赤字となっています。

2018年の対中輸出は15兆9,018億円、前年比で6.8%増でした。
価格が4.0%上昇するとともに、数量が2.7%増加しました。
数量は年末にかけて急減し、12月の前年同月比は13.8%減でした。

日中間の貿易収支は、日本も中国も自国統計では赤字ですが、
双方の輸入統計を突き合わせると、日本が中国に対し7,366億円の黒字となりました。
日本の対中貿易収支は2012年から2016年にかけて赤字でしたが、
2017年に黒字に転じました。
輸出は、中国の成長鈍化に数量の急減が重なるかたちとなっていることから、
先行きが懸念されているようです。

通関士試験でこうした視点が問われることはありませんが、
貿易を理解する上では、気に留めておきたいですね。