社労士試験「厚生年金保険法」勉強方法を解説!難しい出題にも攻略法あり

社労士試験「厚生年金保険法」勉強方法を解説!難しい出題にも攻略法あり

社労士の試験科目の中でも、労一、社一に次いで受験生のネックとなるのが厚生年金保険法です。ただでさえ難しい給付制度に、法改正や経過措置が加わって、試験対策として覚えるべきことはより複雑に。国民年金法、そして厚生年金保険法内の諸給付同士の類似事項との知識の混同が起こりやすいのも、厚生年金保険法特有の難しさといえるでしょう。
社労士試験では高得点を狙いにくい厚生年金保険法ですが、合格のためには、選択式、択一式共に基準点越えを達成しなければなりません。
このページでは、社労士試験対策の関門となる厚生年金保険法の勉強方法について検討しましょう。

目次

社労士試験の厚生年金保険法は難しい?

社労士試験における厚生年金保険法の難しさは、「膨大な出題範囲」と「制度の複雑さ」にあります。国民年金法同様、基本的には「老齢」「障害」「遺族」に関わる給付を柱に理解を進めていくのが勉強法のポイントです。しかしながら、度重なる法改正とそれに伴う経過措置によって、国民年金法とは比較にならないくらい習得すべきボリュームが膨れ上がり、複雑なものとなっています。ただでさえ年金制度そのものについてイメージを掴みにくい若年の受験生にとっては、厚生年金保険制度の変遷をたどるだけでも容易なことではありません。
過去問演習をしようとしても、テキストを一読したくらいでは太刀打ちできないのが、社労士試験における厚生年金保険法の特徴といえます。

社労士試験 厚生年金保険法の勉強方法

それでは、いかにして社労士試験の厚生年金保険法の勉強を進めていくのが良いのでしょうか。その答えは、「国民年金制度を土台とした学習」「出題傾向に沿った対策」にあります。社労士受験生にとってはとっつきにくい厚生年金保険法ですが、難しいから、分かりにくいからといって対策を諦めてしまうのは得策ではありません。年金科目の対策は一筋縄ではいきませんが、「苦手」を意識しすぎると進みません。全科目に共通する基本的な社労士試験対策を主軸に、効率の良い厚生年金保険法対策を考えてみましょう。

国民年金法の知識をベースに、類似点と相違点に注目

国民年金と厚生年金は、学習の当初こそ別々にインプットを進めるべきですが、ある程度知識を習得した後にはそれぞれの類似、相違に注目しながら横断学習で習熟度を高めていくのが得策です。もっとも、両者とも「年金制度である」という共通項がありますから、学習が進んでくると、自然と似通っている点、または異なっている点を意識して、頭の中で知識を整理するようになるものです。知識の混同を防ぎ、学習効率を高めるためには、横断的な勉強方法が効果的といえます。

過去問で確認!国民年金法と厚生年金保険法の横断学習が活きる出題

過去の出題では、国民年金法と関連付けた選択肢も多く見られます。下記はその一例です。

被保険者の死亡により妻が中高齢寡婦加算額が加算された遺族厚生年金の受給権を取得した場合において、その遺族厚生年金は、妻に当該被保険者の死亡について国民年金法による遺族基礎年金が支給されている間、中高齢寡婦加算額に相当する部分の支給が停止される。
答え・・・○
遺族基礎年金が支給されている間、中高齢寡婦加算額に相当する部分の支給は停止されます。

このように、具体的な事例について、国民年金法と厚生年金保険法を関連付ける学習は、試験対策上不可欠です。横断学習の一環として、取り組んでおきましょう。

頻出カテゴリは必ずおさえる

膨大な出題範囲と、複雑な制度内容が特徴の厚生年金保険法。とはいえ、社労士試験で狙われるキーワードに、例年大きな変更はありません。おさえるべきポイントは、
*基本給付である「老齢厚生年金」「障害厚生年金」「遺族厚生年金」
*「被保険者」、「保険料」、「届出」
*「通則」「基金」
の各項目です。また、法改正に伴う経過措置については、その目的と具体的な内容についても正しくおさえておく必要があります。

社労士試験頻出!厚生年金保険法の経過措置

経過措置に関わる出題を苦手とする受験生は非常に多く、社労士試験においては合否を分ける問題といっても過言ではありません。とはいえ、基本的な内容を把握しておけば、無理なく対応できるレベルです。


昭和16年4月1日以前生まれの者について、厚生年金保険の被保険者期間が5年以上ある者で老齢年金を受けるに必要な被保険者期間を満たしていない者が、過去に障害厚生年金又は障害手当金を受けたことがある場合には、厚生年金保険の脱退手当金が支給されることはない。
答え・・・×
旧厚生年金保険法からの経過措置である脱退手当金は、昭和16年4月1日以前生まれの者が、60歳に到達し、又は60歳に到達した後、被保険者資格を喪失したときにおいて、老齢厚生年金の受給要件を満たさない場合に請求により支給されます
過去に障害年金又は障害手当金を受けたことがある場合、差額分の脱退手当金が支給されることがあります。

出題傾向に沿った対策で効率を上げる

複雑多岐にわたる厚生年金保険法も、他科目同様、過去問中心の傾向対策で効率良く合格基準点を狙えます。深掘りしようとすればいくらでも出来てしまう科目ではありますが、あくまで「社労士試験で狙われるポイント」に的を絞った対策が合格への近道です。
また、「各項目を正しく理解していること」が重要であるため、問題の「量」をこなすというよりは、一問一問丁寧に「質」高く取り組む姿勢が功を奏します。過去問演習の際には、誤りの選択肢一つひとつについて、どの部分がどのように間違っているのか、その根拠はどこにあって、どうであれば正しいのかを説明できるようにしておくと、同様の論点が問われた際に正しく対応できます。

社労士試験の厚生年金保険法では高望み厳禁!6点確保を目標に

社労士試験の厚生年金保険法対策は、独りよがりの学習に陥らないよう、注意が必要です。このことは厚生年金保険法のみに限った話ではなく、社労士試験の全科目に共通して言えることです。しかしながら、試験範囲が幅広く、しかも難解な厚生年金保険法対策では特に、出題ポイントを意識しておかなければ、「いつの間にか、社労士試験に出題されないようなマニアックな部分に固執していた」という事態になりかねません。厚生年金保険法では一部、奇問難問の類で極端に難しい出題が見られることがあります。しかしながら、こうした出題への対策は、時間を要す一方で結果に結びつけることが困難です。
本試験では「6点確保」を目標に、例年狙われやすいポイントを中心に対策を進めるのが、厚生年金保険法の正しい取り組み方です。

受験生の多くが苦手としがちな、厚生年金保険法。その原因として、制度自体が複雑であり、試験対策として覚える事項が幅広いことが挙げられます。厚生年金保険法の対策を効率良く進めていくためには、特定の事項についてあまり深追いせず、あくまで出題傾向に沿ったポイントの理解が不可欠です。そういった意味では独学での対応は難しく、社労士試験対策講座を活用して、正しい方向に向かって取り組みを進めていくのが得策といえます。国民年金法の対策同様、極端な苦手意識を持たずに、まんべんなく幅広い知識の習得に努めましょう。