社労士試験合格のカギを握る「目的条文」対策!選択式攻略の基本

社労士試験合格のカギを握る「目的条文」対策!選択式攻略の基本

「目的条文」対策

社労士試験に向けた学習は、どの科目もまず「目的条文の理解」から始まります。目的条文には一見するとごく当たり前のことが書かれているのみのため、社労士試験に初めて挑戦する受験生の場合、つい飛ばし読みしがちな項目です。

ところが、過去の出題を見る限り、社労士試験対策ではこの目的条文こそ重視すべきポイントと言っても過言ではありません。各項目の細々としたインプットも、目的条文が頭に入っているか否かで、効率に違いが生じます。

このページでは、目的条文が重要とされる理由、実際の出題の状況、勉強の仕方について理解し、初受験でも着実に社労士試験合格を目指してまいりましょう。

目次

社労士試験に合格したい?それなら「目的条文」を完璧に

社労士試験の難しさの所以は、ずばり「膨大な試験範囲」にあります。いくつもの労働・社会保険関連法令を理解する過程では、それぞれに定められている内容が混同してしまうこともしばしば。だからこそ、試験対策の大前提として各法律の概要(目的条文)理解が不可欠です。

また、過去問をみる限り、特に選択式で、目的条文からの出題が目立つ傾向にあります。選択式といえば、社労士受験生の大半がネックとし、対策に苦慮する分野です。

目的条文をおさえることで着実に合格基準に近づけるとなれば、もはや対策しない手はありませんね。

「目的条文」とは?社労士試験でなぜ重要なのか?

目的条文とは、文字通り、その法律の目的が明記された条文であり、第一条に規定されています。目的条文を理解することで、法律が何のために定められ、どんなことの実現が目指されているのか、どのような考え方に則ったものなのかが明らかになります。

よって、ここをおさえておくことで後続の条文理解もぐんとスムーズになるというわけです。

また、前述の通り、社労士試験においては目的条文からの出題実績も多いため、試験対策上、重視すべきです。目的条文の出題が特に目立つ選択式は、覚えておくだけで対応できる問題ですから、出題ポイントに沿った対策で確実に得点につなげたい分野と言えます。

社労士試験における「目的条文」出題実績まとめ

実際の社労士試験で、目的条文がどのように問われているのかを確認しましょう。選択式においては、目的条文が手を加えられずにそのままの形で出題されていることがお分かりいただけるでしょう。

<第44回(2012年)選択式 労働安全衛生法>

労働安全衛生法第1条は、労働災害の防止のための ( D )の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、( E )を促進することを目的とすると規定している。

(答え D: 危害防止基準 E: 快適な職場環境の形成)

<第48回(2016年)選択式 雇用保険法>

雇用保険法第1条は、「雇用保険は、労働者が失業した場合及び労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合に必要な給付を行うほか、労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に必要な給付を行うことにより、労働者の( A )を図るとともに( B ) を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の ( C )を図ることを目的とする。」と規定している。

(答え A: 生活及び雇用の安定 B: 求職活動 C: 福祉の増進)

社労士試験の「目的条文」はリピート出題に注意

また、社労士試験の出題では、目的条文が過去に何度も出題されていることが分かります。具体的には、労災保険法、雇用保険法、労働組合法でのリピート出題が目立ちますが、それ以外の法律の目的条文についても一度問われたものが改めて出題される可能性は否めません。もちろん、未だ一度も出題されていない目的条文にも注意が必要です。

また、出題のされ方については、選択式のような穴埋めの他、択一式として選択肢の正誤を問うものも見られます。

<第45回(2013年)択一式 問5の選択肢から 労働基準法>

A 労働基準法第1条にいう「労働条件」とは、賃金、労働時間、解雇、災害補償等の基本的な労働条件を指し、安全衛生、寄宿舎に関する条件は含まない。

B 労働基準法は労働条件の最低基準を定めたものであり、この最低基準が標準とならないように、同法は、この最低基準を理由として労働条件を低下させることを禁止し、その向上を図るように努めることを労働関係の当事者に義務づけている。

(答え A:誤り B:正しい)

社労士試験攻略 「目的条文」はどう覚える?

「目的条文」はどう覚える?

目的条文は、本試験でどの法律のものがどのような形で問われても対応できる様、正しくおさえておく必要があります。

選択式対策として「キーワードを正確な形で覚えておく」、択一式対策として「目的条文が示す内容を正しく理解しておく」といった観点から、取り組むべき学習法を検討しましょう。

社労士試験範囲の目的条文はキーワードを覚える

選択式のように、目的条文がそのままの形で出題されることを想定するなら、第1条に書かれていることを正確に覚えなければなりません。

目的条文は、「理念・手段・効果・目的」から構成されます。勉強に取り組む際、こうした目的条文の構成を覚えておくと、それぞれの観点からキーワードを抽出しやすくなるため便利です。

目的条文と併せて、各キーワードを正しく理解しておくことも欠かせません。例えば、すでにご紹介した第45回(2013年)労働基準法択一式問5の選択肢Aでは、「労働条件」に関わる具体的な内容が問われています。

「労働条件には何が含まれるのか」という論点について、覚えるだけの対策では意外と盲点になりがちな点ですから、試験対策の中で正しくおさえておく必要があります。

社労士試験の選択式で「目的条文」が出題されたら全問正答が基本

繰り返しになりますが、社労士試験において目的条文からの出題は、確実に得点につなげるべき問題と言えます。特に選択式で目的条文が出た場合、その科目では救済措置が講じられにくいという傾向がありますから、失点は厳禁です。

加えて、社労士の試験範囲となる各法律には毎年のように何らかの法改正がありますが、少なくとも目的条文に改正は生じません。よって、迷いなくしっかりと覚え込み、目的条文からの出題では全問正答を狙うのが基本となります。

もちろん、ある程度学習が進んだ受験生であっても、過去の出題実績を鑑みれば、奇問難問の攻略を目指すよりも、まずは各法令の大原則となる「目的条文」に抜けがないかを確認するのが得策です。

まとめ

  • 目的条文では、その法律が何のために定められ、どんなことの実現が目指されているかが明らかにされています
  • 社労士試験では目的条文からの出題実績が多く、選択式であれば穴埋め、択一式であれば内容の解釈に対応する必要があります
  • 目的条文の覚え方は、「理念・手段・効果・目的」の観点からキーワードをおさえることで効率良く進みます
  • 択一式対策としては、目的条文を単に覚えるだけでなく、各文言が示す内容を正しく把握しておくことも重要です
  • 目的条文は、毎年の社労士試験において一定の出題を見込むことができ、なおかつ法改正にも影響されないことから、試験対策上確実におさえておくべきです