社労士試験「労災法」とは?社労士合格のために労災法で点を稼ぐ勉強法

社労士試験「労災法」とは?社労士合格のために労災法で点を稼ぐ勉強法

労災保険法に規定される内容は、概ね下記の2点にまとめることができます。

  • 労働時間内もしくは通勤中に起こった労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に関わる、
被災労働者やその遺族への「保険給付」
  • 被災労働者の社会復帰の促進、被災労働者及び遺族への援護等の「社会復帰促進等事業」

社労士試験では選択式で大問1つ(5点)、択一式では7問(7点)の出題があり、他科目と比較すると得点しやすい科目といわれています。

目次

社労士試験科目の中でも、「安定した難易度」「法改正の少なさ」が特徴の労災保険法

社労士試験における労災保険法は、「難易度が安定している」「法改正事項が少ない」そして「出題傾向が分かりやすい」ことから、対策がしやすく高得点を狙いやすい科目です。 実際の出題では、短文で分かりやすい選択肢が多い点も特徴といえます。 労災保険法の規定の中心は、労働災害に被災した労働者とその遺族への「保険給付」に関わる事項です。 よって、試験で狙われるポイントとしてもまず「保険給付」を中心におさえておくと良いでしょう。 条文の内容理解だけでなく、事例に当てはめた出題への対策も心がけておくと安心です。

社労士試験 労災保険法の勉強法

社労士試験の労災保険法は、受験生にとって比較的得点しやすい科目である一方、わずかな失点が他の受験生との大きな差となり、合否に影響を与える可能性があります。 「労災保険法は難しくないから」と対策を怠ることなく、他科目と同様、インプットとアウトプットをバランス良く行いましょう。 労災保険法は、法改正事項がほとんど生じないことから、早期に対策を仕上げやすい科目といえます。 まずはテキストを中心に、まんべんなく知識を習得することから始めましょう。

「頻出分野」を確実におさえる

労災保険法についてひと通りの内容を学習した後は、問題演習です。 労災保険法は出題傾向がはっきりしていますから、過去問や予想問題集をベースに対策を進めれば、必然的に頻出項目に重点を置くことになるでしょう。 労災保険法では「保険給付」を中心に、「適用関係」「時効」「通勤災害」の各分野が例年よく狙われます。 これらの項目については、条文からの出題はもちろんのこと、個別のケースについて検討を要する設問も見受けられます。 例年狙われやすい通則については、必ずおさえておく必要があります。

条文理解でOK!労災保険法過去問チェック

労災保険法では、条文の知識がそのまま問われる出題も少なくありません。 例えば、下記の問題は、学習を始めたばかりの受験生でも解答できるのではないでしょうか?

遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が、直系血族又は直系姻族である者の養子となったときは、消滅する。 答え・・・× 遺族補償年金を受ける権利は、その権利を有する遺族が、直系血族又は直系姻族以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。 )となったときは、消滅します。 (労災保険法16条の4第1項3号)

労災保険法対策の基本は、基本的な条文理解です。 一つずつ丁寧に確認しておきましょう。

労災保険法で出題される事例問題 その1

社労士の試験科目の中では、比較的素直な出題が目立つ労災保険法。 しかしながら、実際の事例を考えさせる設問には注意が必要です。 実際の問題を確認しておきましょう。

商店が閉店した後は人通りがなくなる地下街入口付近の暗いところで、勤務先からの帰宅途中に、暴漢に後頭部を殴打され財布をとられたキャバレー勤務の労働者が負った後頭部の裂傷は、通勤災害と認められる。 答え・・・○ 設問の場合、人通りの少ない深夜の地下街で、「強盗」「恐喝」等に出会い、その結果負傷することはある程度予測可能であることから、通勤と相当因果関係があり、「通勤に通常伴う危険が具体化した」ことに該当します。 よって通勤災害と認められます。

労災保険法で出題される事例問題 その2

それではもう一問、比較的分かりやすい選択肢ですが、皆さんはどう考えるでしょうか?

退勤時に長男宅に立ち寄るつもりで就業の場所を出たものであれば、就業の場所から普段利用している通勤の合理的経路上の災害であっても、通勤災害とは認められない。 答え・・・× 通勤経路を逸脱又は中断した場合は、逸脱又は中断の間及びその後の移動は通勤に該当しませんが、設問の場合には、いまだ通常の合理的な通勤経路上にあるため、通勤災害として認められます。 (労災保険法7条2項・3項、昭和50年1月17日基収2653号)

選択肢を焦って読むと、「長男宅に立ち寄る=通勤経路から外れる」の思考に陥ることがあります。 このようなひっかけ問題もありますので、試験本番はくれぐれも落ち着いて解答しましょう。

「徴収法との横断学習」を取り入れる

社労士の試験科目の中には、横断学習が有効な科目も少なくありません。 「年金」という共通キーワードから厚生年金保険法と国民年金法の横断学習がその代表格ですが、労災保険法と徴収法、もしくは雇用保険法と徴収法もまた、横断学習が効果的といえる組み合わせです。 社労士の試験科目をみても、択一式では労災保険法(7点)と徴収法(3点)で10点満点、雇用保険法(7点)と徴収法(3点)で10点満点という出題形式です。 徴収法が労災保険料と雇用保険料の徴収手続きについて定めた法律であることを鑑みれば、このような出題のされ方も何ら疑問ではありません。 よって、試験対策上も、労災保険法と雇用保険法は徴収法と絡めて対策するのが得策です。 ※一般的には、徴収法を苦手とする受験生が多く、徴収法の理解をスムーズにするために関連科目との横断学習をするのがお勧めとされています。

社労士試験の労災保険法は「7問中5問」を目標に

社労士試験での労災保険法の目標は「7問中5問」です。 一見すると難しい数字のように感じられるかもしれませんが、

  • 労災保険法の出題傾向がはっきりしていること
  • 出題の難易度が落ち着いていること
  • 例年法改正項目が少ないこと

を考慮すれば、さほど無謀な目標設定とはいえません。 「基本的な知識の習得」と「過去問演習」である程度対策を完成させることが可能です。 加えて、「給付基礎日額」や「特別支給金」等の出題頻度の低い項目についても抜かりなく対策を講じておくことで、他の受験生に差をつけることができます。 一方、労災保険法で5問得点できないと、逆にライバルに差をつけられてしまうことになります。

社労士試験科目の中では対策しやすい労災保険法では、確実に得点を伸ばせるよう対策しましょう。 頻出項目を中心に「基本知識の習得」「過去問演習」に取り組み、本試験で狙われがちな事例問題にも対応できるレベルにまで仕上げておく必要があります。 他科目と比べて取り組みやすい労災保険法は、つい対策が後回しになりがちのため、注意が必要です。 なるべく早期に全体の学習を終え、その後は他科目の合間に問題演習を行う程度にする等、工夫して取りかかりましょう。