中小企業診断士講座の講師ブログ

「新型コロナ便乗詐欺」

みなさん、こんにちは!
中小企業診断士の黒澤です。

新型コロナウィルスに便乗して、給付金やマスクに関する詐欺が急増しています。
未曾有の事態となり、誰もが不安に感じる心につけこみ、非常にあくどいセールスも多く見られます。

この時期、詐欺にとっては非常に「やりやすい」時期なのです。

「マスクを送るから、住所を教えてください。」
「給付金が出るから、口座を登録してください。」
「新型コロナの給付金の代行申請をするので、手数料がかかります。」
「新型コロナウイルスの助成金に当選しました。」
「コロナ流行期間中は無料になるので、その手続きに印鑑が必要です。」
「今ならマスクが買えます。クレジットカード番号を入力してください。」
(息子になりすまし)「コロナにかかったかもしれない。治療に多額のお金が必要になった。」
「家に付着している新型コロナウイルスを除去します。」
「この製品は新型コロナウイルスに強いので、買い替えを。」

これまでの傾向を考えれば、こういった詐欺が増えるだろうなと予想できたことです。
にもかかわらず、詐欺集団の格好の餌食になるような甘々なやり方で給付金を配るのでは、最初から負けているようなものです。
配付までに時間がかかるのも、詐欺集団にとっては、巧妙化する時間を与えてもらっているようなものです。
あの手この手で巧みに仕掛けてくる詐欺たちは、バーチャル組織化し、ナレッジを共有しながら日々進化しています。
まっとうな経営者になれば、カリスマ経営者と呼ばれる人になれるのではないかと思うほどです。

今回の新型コロナに便乗する詐欺は、これまでのところは新たな手口というわけではなく、振り込め詐欺をはじめとする主に高齢者を狙った還付金詐欺や当選詐欺、リフォーム業者を装う悪徳商法などがほとんどです。
アポ電のように、はじめは電話をかけてくることも多く、そこで個人情報を提供してしまうと思うツボなので、初期の応対が非常に重要になります。

こういった詐欺被害から高齢者を守ろうと起業した女性もいます。
彼女は「高齢者の被害を無くしたい。」と、特殊詐欺対策に乗り出しました。 犯人の声に注目し、声紋を使ったスマホアプリを開発、高齢者がスマホで怪しい電話受けたときに、通報ボタンを押す仕組みです。

そして、詐欺犯の声紋をデータベース化し共有することで、詐欺犯からの被害を未然に防ごうとしています。
高齢者のスマホアプリ利用には高い壁もあり、試行錯誤の連続ですが、安心して暮らせる社会を作りたい彼女の想いに、周囲の評価は高まっています。

ここから学べる診断士の要素がたくさんありますね。