証券外務員講座の講師ブログ

日経平均株価はどこまで上がるのか?考えたい投資指標とは②

皆さん、こんにちは。
フォーサイト証券外務員講師の伊藤亮太です。

前回に続き、今回は日経平均株価の考え方について解説していきます。

■資本効率の改善に対する期待感も
企業業績に続いて、もう一つ忘れてはならないのが、各企業の資本効率の改善に対する期待感です。東京証券取引所が要請している通り、PBR1倍割れの企業に対して、1倍以上に回復するような資本政策が今後実施される可能性がある点が期待として買われている面もあるのです。

PBR1倍割れとは、資本コストを上回る資本収益性を達成できていない、もしくは資本コストを上回る資本収益性を達成してはいるものの、将来の成長性が投資者から十分に期待されていない状況を示しています。
そのため、PBRが1倍以上となるには、資本をうまく活用し、将来の成長性を期待されるようにする必要があります。要は、利益を稼ぎ、投資家から期待され株価が上昇するような状況とすべきなのです。
具体的な方法としては、毎期の売上、利益を着実に増加させるといった方法のほか、必要のない現預金を活用し自社株買いを実施する、配当を引き上げて投資家の注目を集めるといった方法が考えられます。

実際のところ、自社株買いを実施する、配当を引き上げるといった方針をとる企業も増加しているように思われます。
こうした動きが、日本企業全体となっていけば、日本株への魅力が高まっていきます。今まさに、こうした改革が行われつつあり、それが株価の上昇につながっているのです。

次回に続く。

<演習>
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
投資信託委託会社は、運用指図を行う特定の委託者指図型投資信託の投資信託財産について、運用指図の権限の全部又は一部を他の投資運用業を行う金融商品取引業者などに委託することができる。

<解答> 〇
特定の委託者指図型投資信託の投資信託財産について、運用指図の権限の全部又は一部を他の投資運用業を行う金融商品取引業者などに委託することができますが、すべての委託者指図型投資信託の投資信託財産について、運用指図の権限の全部委託できるわけではない点には注意してください。