証券外務員講座の講師ブログ

米国の統計指標を確認しよう-非農業部門雇用者数とISM製造業景況感指数①

皆さん、こんにちは。
フォーサイト証券外務員講師の伊藤です。

今回と次回の号で、米国の統計指標について確認をしていきたいと思います。

■米国経済指標を確認しよう
 毎月公表される米国経済指標の中で、まず確認していただきたいものは2つ。その2つとは、非農業部門雇用者数とISM製造業景況感指数です。今回は、この2つの経済指標のうち、非農業部門雇用者数について解説していきます。

■米国雇用統計の中で最も注目される指標である
 非農業部門雇用者数とは、米国の雇用統計の中で最も注目される指標です。非農業部門の雇用者数を事業者の給与支払い帳簿に基づき集計したものであり、雇用情勢を知るうえで大変重要な指標といえます。この指標が為替を動かし、米国株価を動かす一つの要因となっています。
 特に、事前の予想と発表結果に乖離がみられる場合、その変動は大きくなります。事前予想よりも実際の方が良かった場合には、米ドル高(円安)、NYダウ上昇といった動きがみられます。
 この非農業部門雇用者数は、米連邦準備理事会(FRB)が経済政策の判断材料としても利用されるため、金利の変動にも影響します。そのため、金融政策がどうなりそうか?あまりにも雇用者数が増加しており、景気が良くインフレであれば金利引き上げがありそう。結果、金利が上昇し、米ドル高が進むと想定できるのです。
 米国雇用統計は、米国労働省が毎月第一金曜日に公表します。公表時には為替や株価に大きく影響を与える可能性がありますので、毎月ぜひ確認していただきたいと思います。

<演習>
一種・二種受験者、いずれも解いてみてください。

次の問題に答えなさい。○✕問題

【問題1】
上場株式等の配当等について、総合課税を選択して確定申告をした場合、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができる。

<解答> ×
不適切。上場株式等の配当等について、総合課税を選択して確定申告をした場合、配当控除の適用はありますが、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができません。